『サドンアタック』リマスター、『AVA』サ終&復活で沸く“古のFPS”界隈——SHAKA、関優太ら人気配信者たちの「ルーツ」を紐解く
2026年、PCオンラインゲーム黎明期〜全盛期を支えた古(いにしえ)のシューティングタイトルに再び大きなスポットライトが当たっている。アクションTPS『GunZ: The Duel』の復活や、『サドンアタック』のリマスター『サドンアタック:ゼロポイント』の早期アクセス開始、さらには『AVA(Alliance of Valiant Arms)』の新作プロジェクトなど、かつての熱狂を知るファンにとってはたまらないニュースが相次いでいるのだ。
コンソール機でのFPSが主流だった層や、近年の『VALORANT』や『Apex Legends』からPCゲームに触れた新しい世代にとっては、「昔流行っていたレトロゲーム」という認識かもしれない。しかし、これらのタイトルは、現在日本のゲーム配信シーンやeスポーツシーンの最前線で活躍するトップストリーマー、そしてプロプレイヤーたちが腕を磨き、名を馳せた「伝説の戦場」でもあるのだ。
ストリーマーシーンを牽引する「4BR組」のルーツ
現在、Twitchなどの配信プラットフォームで数万人の同時接続者数を誇る人気ストリーマーたち。その多くが、“古のFPS”出身である。代表的なのが、SHAKA、関優太、SPYGEA、YamatoNら「4BR」として知られる面々だ。
彼らは『AVA』や『オーバーウォッチ』といったタイトルで日本代表として世界大会に出場するなど、圧倒的なプレイスキルでシーンを牽引してきた。スナイパーライフル一本で戦況を覆す神業や、クラッチプレイの数々は、当時のプレイヤーたちの間で語り草となっている。現在の彼らが見せる、あらゆるシューターゲームへの高い適応力は、この時代に培われたものだ。
現在の『VALORANT』シーンの基盤を作ったレジェンドたち
また、現在の競技シーンを支える立役者たちにもこの時代の出身者が多い。『サドンアタック』や『クロスファイア』『ペーパーマン』といったタイトルは、数々の伝説的なプロチームやスター選手を生み出した。
現在、プロeスポーツチーム「REJECT」のチーム運営に関わるYamatoNや、同チームの『VALORANT』部門でヘッドコーチ経験を持つ日本FPS界のレジェンド・KeNNy、RIDDLE『VALORANT』部門などで現役として活躍するJoxJo、といった面々は、まさにこれらのタイトルで時代を築き上げた第一人者である。さらに、するがモンキー(SurugaMonkey)やrionといった人気ストリーマーたちも、『AVA』『サドンアタック』などでのプロ経験を持つ。
今の『VALORANT』が日本でこれほどまでに熱狂的な盛り上がりを見せている背景には、彼らが“古のFPS”時代から地道に築き上げてきたコミュニティと、競技シーンの土壌があることを忘れてはならない。
世代を超えて交差するFPSの熱狂
今回のリバイバルブームに対し、当時第一線でプレイしていた層からは歓喜の声が上がっている。例えば、人気ストリーマーのじゃすぱーは、配信内で当時の思い出を熱く語りながら大興奮する様子を見せた。かつての戦友たちが再び集結し、昔話に花を咲かせる光景は、古参ファンにとってエモーショナルな瞬間である。
一方で興味深いのが、当時現役でプレイしていなかった世代の反応だ。mittiiiをはじめとするストリーマーたちも、当時のプレイ映像や復活のニュースに触れ、関心を寄せている。「ストイックな撃ち合い」や当時のタイトル特有の雰囲気が、新しい層にとっても魅力的に映っているのかもしれない。
そんななか、2026年秋に新作『AVA RE:BIRTH』をリリースするにあたって、前作である『AVA』は同年10月28日にサービスを終了することが発表された(なおSteamで配信されているグローバル版『A.V.A Global』は引き続きプレイ可能である)。
このサービス終了ポストには、『AVA』出身のストリーマーから多くの感謝が寄せられ、Clutch_Fiは「『AVA』がなければ配信すらしていなかった」、rionも「人生が大きく変わった」と引用するなど、その存在の大きさが今なお感じられる。
このゲームと出会わなかったら配信すらしてなかったと思うわ
ありがとうございました😭 https://t.co/MNyuBHPDol— Clutch_Fi😈 (@Clutch_Fi) August 26, 2026
当時足の怪我で人生終わったと思ったけど、その時に出会ったこのゲームで人生が大きく変わった 大変お世話になりました🙇♂️
懐かしいメンバー集めてカスタムやりてえ! https://t.co/9lQuaEUSZG
— rion (@R_7qq) August 26, 2026
『サドンアタック』や『AVA』、『スペシャルフォース』『カウンターストライク』といったタイトルは、冗談混じりに遺物と例えられるが、現在の日本のFPSコミュニティ、そしてストリーマー文化を形作った遺伝子と呼んでも過言ではないだろう。
リバイバルを機に、かつてのレジェンドたちが再び同じ戦場に立つ機会も実現するかもしれない。また、彼らが青春を捧げた「あの頃の戦場」が、今の世代と交わることで全く新しい化学反応が起きる可能性もある。過去の遺物ではなく、現代のカルチャーをさらに面白くするための新たな火種として。日本のFPSシーンが歩んできた確かな歴史が、これからのコミュニティをどう彩っていくのか楽しみに待ちたい。