アニメ・ゲームからK-POPまで、世界に広がる“推し活”市場 メルカリが初の越境調査

 メルカリが、越境取引データおよび業務提携先である駿河屋の一部データをもとにまとめた「メルカリ ポップカルチャー越境トレンドレポート 2026」を公開した。ポップカルチャーに特化したトレンドレポートの発表は同社初の試みとなる。

 メルカリは2019年11月に越境取引事業を開始し、現在は100以上の国・地域への販売を展開している。2026年6月期の越境事業の流通総額(GMV)は1,122億円で、過去4年で約19倍に伸長。「メルカリ」全体のGMVの約9%を占めるまでに拡大している。特に日本のアニメやゲームなどのポップカルチャーは越境取引件数の56.9%を占める主力カテゴリーとなっている。


 本レポートの対象期間は2025年6月1日〜2026年5月31日で、台湾、香港、米国、フランス、英国、韓国、中国などの地域における越境取引データを集計・分析している。

 「ゲーム・おもちゃ・グッズ」カテゴリーの取引件数ランキングでは『鬼滅の刃』が1位となり、『呪術廻戦』『ワンピース』など「週刊少年ジャンプ」関連作品がトップ10のうち5作品を占めた。『サンリオ』や『プロジェクトセカイ』(プロセカ)といったジャンルの異なるコンテンツも上位に入っている。実際に取引されているグッズは、缶バッジ、フィギュア、アクリルスタンド、ぬいぐるみなどが中心となっている。


 「トレーディングカード」カテゴリーでは『ポケットモンスター』が2位に5倍近い差をつけて首位に立った。上位には『ONE PIECE』『遊戯王』などの日本作品と並び、2位の『Stray Kids』や4位の『SEVENTEEN』をはじめとするK-POPアーティストが5組ランクイン。対戦・コレクション需要のあるTCGと、推し活のフォトカードという2つの需要が市場で共存している状況が示された。


 国・地域別の「No.1 コンテンツ グローバルマップ」では、アメリカ・香港・フランスで『ポケットモンスター』、台湾で『ベイブレード』、中国で『鬼滅の刃』、韓国で『サンリオ』がそれぞれ1位となり、地域ごとに異なる「推し」が存在することが明らかになった。


 特徴的な事例として、台湾では「親戚の子どもに勝つために、予算無制限で強いベイブレードを教えてほしい」という大人のSNS投稿がミーム化し、124万ビューを超える話題に発展。25〜35歳の「昔遊んだ世代」を巻き込んだブームとなり、直近5カ月で台湾からの越境取引件数が約44倍に急増したという。北米では日本のレトロゲームが指名買いされており、「NEOGEO」のソフトは取引の46.3%が越境取引。「サムライスピリッツ」や「ザ・キング・オブ・ファイターズ」といったSNKの格闘ゲームは海外比率が52.3%に達している。香港では『週刊少年ジャンプ 1984年51号』(ドラゴンボール初掲載号)が約199万円で購入される事例も発生し、この1件でその日の香港における越境流通額の13%を占めた。

 2025年下半期対比における2026年上半期の伸び率ランキングでは、『ベイブレード』が+342.5%(前年同期の約4.4倍)で首位。「BEYBLADE X WORLD CHAMPIONSHIP 2025」の東京開催や、「Roblox」上でのバーチャル世界大会、タイ・バンコクでのリアル大会など、世界的な大会開催が需要拡大を牽引したとみられる。2位は『僕のヒーローアカデミア』(+102.6%)、3位は『呪術廻戦』(+89.7%)で、いずれもアニメの新展開や劇場版がグローバルでの熱狂を再燃させた形だ。


 海外からの購買動機については、「日本限定品・先行発売」といった希少性、日本版特有の「品質・正規品への信頼」、円安などによる「価格優位性」の3点が挙げられている。米国の購入者からは「日本から買うなら、ここでしか手に入らない希少なものが欲しい」、香港の購入者からは「現地の市場より選択肢が多く、予想以上に安かった」といった声が寄せられているという。

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