中国スパコンが世界1位に “NVIDIA抜き・中国産技術だけ”で米国を抜いた衝撃

 世界で最も計算が速いスパコン500台を半年ごとに順位づけする「TOP500」の最新版が、現地時間6月23日に独ハンブルクの国際会議「ISC 2026」で発表された。

 3期連続で首位だった米国の「El Capitan」が2位に転落し、中国の新システム「LineShine」が初登場で世界1位に立った。中国製スパコンの首位は2017年以来。1秒間に約220京回の計算をこなし、2位を2割以上引き離した。

 注目点は、LineShineが中国独自技術だけで作られていること。プロセッサも通信技術も基本ソフトもすべて中国産で、世界の上位機が使うAI向けGPU(米エヌビディア製が代表格)に頼らず、汎用CPUのみで頂点に立った。米国の対中半導体規制が背景にあるとみられ、規制下でも自国技術で世界一を狙えると示した格好だ。

 ただしこの「世界一」は従来型の計算速度(HPL)での話で、AIで多用される低精度計算の指標(HPL-MxP)では4位どまり。同分野で強いGPUを持たないことが響き、首位はEl Capitanだった。

 米国は首位こそ譲ったが、2位El Capitan、3位フロンティア、4位オーロラとトップ4に3台を残し、層の厚さは健在。日本の「富岳」(理研)は9位だが、実用的な計算速度を測る別指標「HPCG」では世界3位につけ、純粋な速度順位では見えにくい地力を示した。理研は後継機「富岳NEXT」を2030年ごろ稼働予定で、AI性能の世界最高水準を狙う。

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