INI、“全員でやり切る”バラエティ適性の高さ YouTubeから見る、オーディションで11人に票が託された理由
「INI 5TH ANNIVERSARY」と書かれた広告が、全国各地に掲出されている。映っているのは、“あの”オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』(GYAO!で配信、TBS系で放送)で着用していた制服に身を包んだ11人。彼らは5年前の6月13日に放送された同番組の最終回で、国民プロデューサーの投票のもと選ばれ、グローバルボーイズグループ・INIとしての歩みを始めた。
あれから、もう5年。いや、彼らにとってはまだ5年……という感覚だろうか。夢のスタートラインに立ったあの日から、11人の人生は目まぐるしく変化していったにちがいない。それは、5年前と同じ制服(アイテムが変わったメンバーもいるが、そこにも“エモ”を感じる)を着ているにもかかわらず、すっかり大人っぽくなった彼らを見れば分かる。
あの頃、JO1に憧れていた青年たちは、今ではKO1KEYZをはじめとした後輩グループたちから、「INI先輩のようになりたい」と目指される存在になった。6月6日に最終回を迎えた『PRODUCE101 JAPAN 新世界』で、101 SPECIAL BUDDYを立派に務める姿に感動したかと思いきや、この制服広告––––––ここ最近、致死量の“エモ”を浴びているMINI(=INIファンの呼称)も多いのではないだろうか。
そんなINIの歩みを振り返るべく、彼らのYouTubeチャンネルで公開されている、メンバー11人全員によるオリジナル動画シリーズ『INI FOLDER』をあらためて視聴してみた。
メンバーの個性が引き出されたスポーツ企画 バラエティ力発揮の“INI劇場”も
やっぱり、バラエティコンテンツにおけるいちばんの強みは、ほっこりする“空気感”にあるように思う。中でも私が「INIらしいなぁ」と感じるのは、ゲームの勝敗にこだわらないところだ。敵チームなのに、なぜか本気で応援したり、甘々なハンデをあげたり……。勝負をしているはずなのに、いつの間にか11人でひとつのゴールを目指してしまっているのがINIらしい。
特に、『INI FOLDER』企画が始動した初期の2022年2月に公開された『球技大会〜ドッジボール編/バレーボール編〜』、メンバーがスーツを着て社会人になりきる『株式会社INI』シリーズの『社内レク・バスケ大会〜前/後編〜』(2023年4月公開)あたりのスポーツ企画を見ると、彼らが大切にしている“全員で楽しむ”という姿勢が伝わってくる。11人という大所帯でありながらも、誰ひとり置いていかれることなく、それぞれの個性がしっかり引き出されているのがすごい。
個人的には、突然始まる“INI劇場”が好き。夏の暑さを吹き飛ばすゲームに挑戦する『納涼チャレンジ〜後編〜』(2023年7月公開)でバレー対決をしたとき、急にママさんバレーという設定を付け加えて、“ママさん”になりきっていたのには「バラエティ適性高すぎやろぉお!」と思った(見ながら、ゲラゲラ笑ってしまった。面白すぎるのでぜひ見てほしい)。こういうとき、誰ひとりスカしたりせず、全力でやり切るのがINIらしさだ。
動画の中で垣間見える、“応援したくなる”人間性
また、『INI FOLDER』を履修する上で欠かせないのが、毎年恒例となっているバレンタイン企画。メンバーがバレンタインチョコを手作りするわけだが、贈る相手は画面の向こうのファン――ではなく、メンバーだ。全8本中6本が100万回再生を突破しているキラーコンテンツだが、中でもオススメしたいのは、2023年公開の『バレンタイン企画 リターンズ〜前/後編〜』だ。
安定だと思っていたペアが崩壊したり、意外な方向に矢印が向いていたり。ここでも、寸劇が繰り広げられているので、ただチョコを渡すだけの企画が壮大なドラマへと変化していく。
また、法廷を舞台に、メンバー同士がそれぞれに抱えている不満を裁き合う『INI裁判〜前/後編〜』(2024年3月)も、コミカルなやり取りの中でそれぞれの素顔やメンバー同士の関係性が垣間見えるので、こちらもリターンズを期待……!
これは持論だが、サバイバルオーディションを経てデビューしたグループは、協調性があるメンバーが揃っていることが多いと感じる。というのも、投票するファンは、スキルやビジュアル以外に、人間性も重要視しているからだ。長い合宿期間、ずっと自分を取り繕い続けることは難しい。ふとした瞬間の言動に、その人らしさが自然と表れる。そんな過程を経て選ばれたINIもまた、“応援したくなる人柄”を持った人たちが集まったグループなのだと思う。
この5年で変わったところはたくさんある。変わらなければならなかったことも、たくさんあったはずだ。でも、本当に大事なものは、あの日から何ひとつ変わっていない。仲間を思いやり、目の前のことに全力で取り組む。『INI FOLDER』に映る11人の姿を見ていると、5年前、国民プロデューサーが彼らに票を託した理由が分かる気がする。