『今日好き』メンバー22名が2カ月の挑戦で見せた“のびしろ” 高校生たちの全力さに胸を打たれた「ダンスバトル」ステージレポ

「今日好きダンスバトル」ステージレポ

きんご、男泣きで「マジでみんな大好きー!」 4人で力を合わせて磨いた振り付けの数々

「TOP」のいっさ(松本一彩)、けいすけ(中村圭佑)、きんご(内田金吾)、りょうすけ(曽根凌輔)

 続くは、RISING・ZEROがまさに付き添うような“お調子者陽キャ”4人組の「TOP」。メンバーは、いっさ(松本一彩)、きんご(内田金吾)、りょうすけ(曽根凌輔)、けいすけ(中村圭佑)。今回、唯一のコラボアーティストなしという、とにかく“叩き上げ力”を求められるグループである。

 筆者は本番の約1週間前、彼らの練習現場に突撃し、その際にいろいろと話を聞いたところではあるが(ちなみに記事には記していない部分でも、本人らは終始ふざけ倒していた)、その際はすでに暗闇を断ち切っていた時期らしい。

『今日好き』いっさ&きんご&りょうすけ&けいすけインタビュー ダンスバトルへの意気込みを語る

4月11日から2日間にわたり放送される『30時間限界突破フェス』(ABEMA)同特別番組に出演するいっさ(松本一彩)、きんご(内…

 というのも、これまでダンス経験がなかったという、きんご&りょうすけ。グループ全体として、有岡&伊野尾からレッスン見学時「カメラを意識するには時期が早い」「恋をした経験でキラキラと輝いてはいるものの、根本的に振り付けが入っていない」など、“仰る通り”な指摘の数々が。特にきんごは振り付けがなかなか覚えられず、持ち前の笑顔が次第に失われる形に。だが、“主人公”はこんなところで終われない。事務所での自主練習など、メンバーに追いつくために必死に食らいつき、筆者が訪れた頃に、ようやくポジティブを持ち直したというのだ。

 そんなきんごは本番でも大活躍。披露した嵐「Love so sweet」、なにわ男子「初心LOVE」の2曲のうち、前者の全員が正面を振り向くシーンでは、やはり人一倍にオーラを持っているだけあって、彼への歓声はひとしお。そこに、練習時に最も“のびしろ”を褒められていたりょうすけ、どこにいてもわかる動きのいっさ、ソロダンスなどキレのある動きで観客を魅了したけいすけと、全員を表す形容詞として、“TOP”しか思い浮かばなかった。

いっさ(松本一彩)、りょうすけ(曽根凌輔)、けいすけ(中村圭佑)、きんご(内田金吾)

 筆者としては「あそこ、練習で苦戦してたな」「これ、練習で言ってたポジション取りのやつだ」など、現場を見たからこそいろいろな感想が走馬灯のように頭をよぎった。はたして、本人らはどうだったのだろう。「初心LOVE」でいえば、両腕をくねっと回してハートを作るところ。サビで両手を握って上に突き出すところ。最後に足の向きを、ステージに対して90度の直角に揃えるところ。苦手だった部分すべてを、この期間にひとつずつ潰してきたことが伝わってきた。

きんご(内田金吾)とりょうすけ(曽根凌輔)

 さらに途中、一瞬だけ音が落ちるアクシデントもあり、彼らがイヤモニをしていないため心配だったのだが、そこにも動じずパフォーマンスをやりきる。そんなTOPだったからこそ、きんごが最後に男泣きで叫んだ「マジでみんな大好きー!」にも、これ以上ない説得力が伴っていた。

ひなた率いる優勝候補=がむしゃら5 さわ祖父がDIYした親戚向け特設ステージにも注目

「がむしゃら5」のもか(代田萌花)、ひなた(田中陽菜)、ねね(時田音々)、さわ(紗和)、ゆま(谷村優真)

 4番手はダンス経験者が集う「がむしゃら5」。ひなた(田中陽菜)、ゆま(谷村優真)、さわ(紗和)、もか(代田萌花)に、唯一の初心者であるねね(時田音々)を含めた5名で、CANDY TUNEとともに「倍倍FIGHT!」「キス・ミー・パティシエ」をパフォーマンス。今回の優勝候補として、ハイクオリティなステージを見せつけてくれた。

 グループを率いるのは、幼少期からダンスを学び、かつて世界大会にも出場経験がある、ひなた。踊りながら周囲にアドバイスをするという、パフォーマー/インストラクターの一人二役状態をこなしながら、全員が輝いてこそチームダンス。ひとりだけが目立っているようでは「マジで最悪」として、完成度を高めるべく試行錯誤。あるときは、2組に分かれてお互いのダンスを見合ったり、あるときは振り付けの強調する場面で「はーい!」と大声を出すようにしたり(最終的に、これは本番のステージにも引き継がれていた)。

 そしてあるときには、さわの祖父に頼み、DIYで大道具スタッフ顔負けの特設ステージを作ってもらったり。昔から、愛孫のために歌う場所をハンドメイドしてきたというが、さすがに規模感がすごすぎる。このステージに立ち、さわの親戚に見てもらうことで、新たな課題も発見できたそうだ。

ゆま(谷村優真)&ひなた(田中陽菜)とCANDY TUNE・桐原美月

 そんな時間を積み重ねて、練習は本番のように。そして、本番は練習のようにーー前述した“はーい作戦”が、スピーカーから流れる音源を飛び越えて、ステージ冒頭から我々の耳に届いてくる。また「倍倍FIGHT!」を特徴づける、汗を“ゴシゴシ”と拭うような腕の振り付けなど、一つひとつの動作が音に合わせてしっかりと視認できるものでありながら、次のモーションへの流れがしなやかで目が追いつかないほどだった。

CANDY TUNEとがむしゃら5のメンバー

 そういえば、さわが「いい匂いがする」とおおはしゃぎだった、コラボ相手のCANDY TUNE。共同練習時、がむしゃら5の面々を前に、“踊れるのに、さらに高みを目指す”という、自分たちのデビュー当時を思い出し、見ていて元気になるとコメントを残してくれていた。全体を通して、とにかく“できる”のさらに上の次元ーーつまりは「倍倍FIGHT!」の歌詞にある通り、〈倍の倍〉を目指すがむしゃら5の姿がなんとも印象的に映るものだった。彼女たちがこの曲を披露することは、もはや必然だったのかもしれない。

骨折を乗り越えたアゲハ蝶=かける 中務裕太が語った「シンクロダンスとか嫌い」の真意

「スカイボーイズ」のしゅん(倉澤俊)、はると(今井暖大)、かける(鈴木駈)、はる(谷本晴)

 最後は、はると(今井暖大)、かける(鈴木駈)、しゅん(倉澤俊)、はる(谷本晴)の4名による「スカイボーイズ」。こちらも中務を監督に、今度はLIL LEAGUEとコラボレーション。GENERATIONS「AGEHA」、EXILE「Choo Choo TRAIN」の2曲を披露してくれた。

 今回の課題曲のなかでも「AGEHA」は特に高難度。一方の「Choo Choo TRAIN」は穏やかに見えて、上下の動きが消耗を強いる振り付けとなっている。練習当初、全員から「やばいやばい」と口々に漏れ聞こえるのも仕方がないところ。おまけに、このチームには途中、予期せぬ試練が降りかかることに。それは、かつてダンスチームに所属していた経験者・かけるの骨折。学校で左腕を折ってしまったとのことで、本番直前にならないと最終判断ができないというのだ。

LIL LEAGUEとスカイボーイズによる「Choo Choo TRAIN」のパフォーマンス

 メンバーが四苦八苦し、ダンスのレベルアップが停滞するなか、救いの光となったのが中務のひと言。「俺、シンクロダンスとかめっちゃ嫌いなんすよ」という意外な言葉から始まった、“自分らしく踊れ”という確かな教え。育ってきた環境、習ってきたダンスが違うのだから、スタイルもまた十人十色。だが、動きを合わせることをあえて意識しないことで、逆にステージ上での統一感が生まれるのだという。

 “合わせる”という概念を、あえて消す。この言葉に背中を押されたスカイボーイズの技術はめきめきと向上し、おまけにかけるもギプスをつけてなら本番のステージに立てることに。急いで最終調整をしたこの日のパフォーマンスでは、ケガを負った様子を一切感じさせず。グループ全体としても、「AGEHA」のサビ前で一斉にジャンプするという、練習中はまったく揃っていなかった動きさえ、この日は全タイミングでぴったりとハマっていたのに驚かされた。

LIL LEAGUE 岡尾真虎、百田隼麻とスカイボーイズのメンバー

 とはいえ前述の通り「Choo Choo TRAIN」を含めてこの2曲はとにかく“足にくる”。当初は事務所にダンスNGを出していたというはるとも、心から楽しく踊っているのは伝わりつつも、やはり足に相当の疲労が溜まっていることが表情の端々から感じられたし、はる、しゅんといったメンバーを含めて、気合いでなんとかスタミナを持ち堪えさせるようなステージだった。そのうえで、メンバー間に漂っていた幸せなムード。ダンスが彼らを変えた。それだけは本当に、間違いないと思う。

優勝したRISING・ZERO

 最終審査の結果、優勝を勝ち取ったのはーーRISING・ZERO! 実際、“のびしろ”の面では筆者の目から見ても納得の結果だったと思いつつ、最後には技術ではなく、審査員の好みも反映されたのかもと思えるくらい、本当に紙一重だったといっておきたい。

 10〜20代の憧れである『今日好き』メンバー。彼らが自分たちと同じように、新たな課題にゼロから取り組み、その壁を全力で超える姿に、多くの視聴者が大切な“なにか”を感じてくれたのではないだろうか。なにより根性論のようにも聞こえてしまうが、人生とは“あのとき、キツかったな”と“それに比べれば、これは頑張れるか”の連続である。『今日好き』の旅をしたところから、今回の新たな挑戦へーーさらなる飛躍を目指すべく、この2カ月間が今後の糧となり、そして人生のハイライトにも刻まれる瞬間だったと思ってくれることを願ってやまない。まぁ、筆者はあくまで、なんでもない一視聴者にすぎないのだが。

 ちなみに本番組の放送中、同局の人気番組『愛のハイエナ』を飛び出し、伊豆諸島・三宅島を文字通り「オファー待ち30時間マラソン」していた、ホスト界の仲裁請負人こと、山本裕典。彼に中継を繋ぐべく、同番組MCのさらば青春の光もまた、ぴあアリーナMMのステージ下手ひっそりと立っていたのだが……。

 簡潔に書くと、『今日好き』メンバーとの存在としての温度差がもはや“交互浴”のそれでしかなかったし、本人たちがイジっていたとおり、誇張抜きでぴあアリーナMMの誰一人として山本への歓声を上げていなかったのがすごい。オープニング時、有岡と伊野尾をはじめ出演者全員でHey! Say! JUMP「DEAR MY LOVER」を踊った際も、“さらば”のふたりは苦笑いで手を叩くしかなかったという。そんな彼ら、そして山本にだって、ダンスの神さまはきっと祝福を与えてくれる。改めて、本当に素晴らしい企画だったとここに強調しておく。

「今日好きダンスバトル 一夜限りアーティストとコラボSP」

放送日時:4月11日(土)午後7時〜
【5月12日まで無料で見逃し配信中】

MC:有岡大貴、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)
高校生サポーター:井上裕介(NON STYLE)、かす

『今日好き』メンバー:伊藤彩華、今井環希、今井暖大、岩間夕陽、内田金吾、榎田一王、表すみれ、倉澤俊、酒井理央、佐藤芹菜、紗和、鈴木駈、曽根凌輔、代田萌花、多田梨音、田中陽菜、谷村優真、谷本晴、時田音々、中村圭佑、西小路侑汰、松本一彩

参加アーティスト:CANDY TUNE、CUTIE STREET、LIL LEAGUE、KID PHENOMENON、中務裕太(GENERATIONS)

審査員長:SAM(TRF)
審査員:えりなっち、GENTA YAMAGUCHI、KATSU ONE

視聴URL:https://abema.tv/video/episode/90-2054_s1_p4

■ABEMA10周年特別番組『30時間限界突破フェス』

放送日時:4月11日(土)午後3時~4月12日(日)午後10時
【5月12日まで無料で見逃し配信中】

配信プラットフォーム:ABEMA
番組URL:https://abema.tv/video/title/90-2054 

■ABEMA 10周年特設サイト:https://contents-abema.com/10th/

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