ぶいすぽっ!メンバーらによる“真剣勝負”が生んだドラマを振り返る 『VSPO! SHOWDOWN 2026』Day2観戦レポート
悔しさにじむメンバーたち しかし、確実な成長を感じる者も?
宇野のようなオリンピアンですら、認識を改めて襟を正してしまうほどの熱を帯びた『VSPO! SHOWDOWN 2026 powered by RAGE』。結果を見れば、ぶいすぽっ!チームが辛酸をなめた形だ。『VALORANT』が両日で敗北、『League of Legends』では合計6度の対戦で1勝のみ、『STREET FIGHTER 6』では5人のうちでライバルチームに勝ち越した者はいなかった。
結果のみを書くと寂しいものがあるが、それでもこの敗北はぶいすぽっ!メンバーを大いに刺激したようだ。
大会後の振り返り配信ではそれぞれ言葉は違えど悔しさを露わにしており、「もう少し練習期間があれば、こちらが勝てたかもしれない」とハッキリと口にするメンバーもいたほど。大会中や配信上では泣くことはなかったが、ふっと涙が流れたと明かしたメンバーもおり、大会独特のプレッシャーと緊張感は代えがたい経験となったようだ。
また、大会に向けてリスナーを対戦相手に見立てたスクリムを毎日のように行っており、そのスクリムでの結果や出来で確かな手応えを感じられないままに本番を迎えていたというメンバーもいた。
だが大会後の振り返りを終え、いざ普段通りにゲームプレイしてみると、以前に比べてより良いプレイを随所に見せてゲームを圧倒するシーンが増え、「スクリム中は気づかなかったけど、アタシ、めちゃくちゃ上手くなった……のかもしれない!」と自信を持つメンバーもいた。
「もう一度やりたい」「再戦したい」とはやくもリベンジに燃えるメンバーもおり、今回至らなかった点を反芻しながら、次の戦いへ備えるように配信する姿も見られた。
逆にライバルチーム側は、改めてぶいすぽっ!チームの高い実力に驚いており、何かボタンが掛け違っていれば負けていたと言葉にする者もいた。
ライバルチームにとっては負けられない戦い、追われる側というストレス、そして1万人を超える声援に包まれるというプレッシャーは、異様な空気となって押し付けられる。現役プロとして活躍する高木が、「会場全員が自分の負けを望んでいる」「ここまでアウェイなことはない」と断言するほどだ。ぶいすぽっ!チームのコーチにも、その空気は十二分に伝わっていた。
苦戦必至なホームチームを圧倒的な声援で後押しする。その構図はまさにスポーツ観戦でよく見られるシーンであり、だからこそ優勢・良好な状況になった瞬間に大歓声が湧き、一勝の重みや喜びが増す。
こういった環境は、過去の大会などではしっかりと味わえなかった光景である。ファンのなかにも「ぶいすぽっ!主催なのだから……」と甘く見てしまう視点があったはずだが、今回はそういった視点をある程度排し、それがゆえに生まれる逆転のカタルシスやエキサイティングなドラマを楽しむものとなった。
思い出してみれば、ぶいすぽっ!とはVirtual esports Projectの略称である。
ゲームに本気で取り組み、ゲーム、eスポーツという共通語を通じて、挑戦や努力を見せていくという、彼女たちの本分に則って表現しようとした今回の在り方は、VTuberのイベントというよりも、eスポーツ大会に近い形式であることを強く意識させられた。同時にこういった大会内容も、「ぶいすぽっ!」らしさある企画なのだと感じられた。
イベントを通してみれば、eスポーツ(ないしはスポーツ)としての楽しみ方・エキサイティングさ・熱量を、これまで以上に見せることができた二日間となったのではないだろうか。
ぶいすぽっ!メンバーの中には、はやくも来年以降に開催されるであろうその瞬間に向けてスタートを切った者も見られる。次はどのゲームタイトルが選ばれ、どのような熱戦とドラマが見られるのか。楽しみに待っていたい。