『Weekly Virtual News』(2026年2月26日号)

一週間で4人が100万人登録達成——にじさんじライバーの“祭”に湧いたVTuber業界

 先週はVTuber史上、稀に見る出来事が起きた。にじさんじから一週間で4人も100万人登録達成者が誕生したのだ。

 まずは2月16日。最初に動きがあったのは1期生の樋口楓だ。本人が告知した100万人耐久配信を待たずに登録者数が伸び、予定よりも早く達成。同じ1期生では月ノ美兎に続く2人目の到達となった。デビューからの経過日数は2929日(約8年)と、非常に長い道のりを経て大台を迎えた形だ。なお、この配信内で、彼女のオーディション応募時の動画が初解禁されている。

 そして、この快挙に影響されたのか、2019年デビューのリゼ・ヘルエスタのチャンネルにも動きが起きた。当初は99万人耐久配信を予定していたところ、99万人をあっさり通過。急遽、ノープランの100万人耐久配信が実施され、右往左往しながらもその時を迎えた。なお、達成の瞬間はコメントに影響されたリゼがコンビニへ激辛ラーメンを買い出しに行き、離席の間に100万登録を迎えるという、類を見ない事態となった。

緊急【にじさんじ/リゼ・ヘルエスタ】

 さらに、リゼ・ヘルエスタの同期である戌亥とこは、翌々日の18日未明に99万人耐久配信を開始。2枠費やして達成し、その日の21時からは100万人耐久配信を敢行。彼女の活動の軸となっている歌を活かした配信で、晴れ晴れとした空気の中で大台に到達した。なお、2人の同期であるアンジュ・カトリーナも、現在まで順調に登録者数を伸ばしている。

 そして、2021年デビューのローレン・イロアスは、2月19日に100万人登録に到達した。もともと99万人に近いところから、16日の熱気を受けつつもじっくりと登録者数が増加。耐久配信ではリスナーと親しげに交流しながら、和やかな雰囲気で大台に届いた。こちらはこちらで、自分らしい歩み方でその時を迎えたような印象だ。

 「一週間で4人が100万人登録を達成」はインパクトのある出来事だが、樋口楓の記録達成を受けて、一種の“祭”がにじさんじ一帯に起きていたようにも感じられる。リゼ・ヘルエスタが離席した直後にチャンネル登録者数が急増したのは、その象徴とも言える出来事だろう。

 しかし、「祭り」と表現こそしたものの、かつての壱百満天原サロメのような偶発的なバズによってチャンネル登録者数が“激増”したのではなく、4人とも長年の活動が着実に積み重なった結果として、その日を迎えていることは念頭に置くべきだろう。筆者としても、着実な歩みが大台に至る程度には、VTuber業界が長く続いていることをあらためて実感する一週間であった。

『超かぐや姫!』が『VRChat』に本格上陸? 作中の仮想空間を再現する計画が始動

 にじさんじの旋風が吹く中、いま最も勢いのあるコンテンツであろう『超かぐや姫!』にも新たな展開が見られた。作中の仮想世界「ツクヨミ」を実際に体験できる空間として制作し、主人公・かぐやのオンラインイベントを開催する「ツクヨミ感謝祭」が始動したのである。

 「ツクヨミ」の再現先は『VRChat』。かぐやの単独ミニライブ開催で、プラットフォームの最多同時接続数を記録した『超かぐや姫!』が、日本での知名度を高めてきた『VRChat』に降り立つという異例の展開だ。ファンメイドの再現ワールドも数多く作られてきた場所だけに、公式コンテンツの投下は待望と言える。

【新プロジェクト】「ツクヨミ感謝祭」告知映像【超かぐや姫!】

 そして、本プロジェクトにおけるワールドやイベントの制作費は、クラウドファンディングサイトで受注販売される限定グッズの売上から充てられる予定だった。しかし、企画発表から1時間ほどで目標金額を達成し、新たに酒寄彩葉、月見ヤチヨの3D化も決定。さらなるコンテンツ拡充が爆速で決まる事態となった。

 なお、一週間限定だった劇場上映についても期間延長が決定し、さらに上映館の追加も発表されている。ボカロや配信者、そしてバーチャル文化をごく自然に取り入れた話題作は、配信1ヶ月を経過してもなお、とどまるところを知らない勢いを見せている。

『META=KNOT 2024』再演決定 気鋭のアーカイブが集う稀有なVRChat音楽フェス

 なつかしいイベントの復刻も発表された。2024年に『VRChat』で開催された、TBS主催のメタバース音楽フェス『META=KNOT 2024 in AKASAKA BLITZ』が、3月28日から4週にわたって再上映される。

 全16組、各週4組ずつ出演したこのフェスは、名取さな、春猿火、幸祜といったVTuber寄りの著名アーティストから、キヌをはじめとした『VRChat』生まれのアーティストなど、様々な出自のバーチャルアーティストが集う貴重なイベントだ。全編無料という大盤振る舞いな点も含め、2024年開催時には筆者も目を見張るほどの人が訪れるイベントとなった。

 当時のアーカイブ映像は現在もTBSのYouTubeチャンネルから視聴できるが、平面の映像視聴と『VRChat』での直接観覧とでは、体験に雲泥の差が生まれる。毎週土曜日21時に開催され、見逃しても翌日日曜日の11時からタイムシフト公演があるので、時間が許す人はぜひ訪れてほしい。2026年現在は解散済みのユニットや、アバターが古いアーティストも一部いるため、アーカイブとしても貴重な公演だ。

TBSのバーチャル音楽フェス『META=KNOT』再上映が決定 名取さなや春猿火&幸祜ら人気アーティスト16組が登場

TBSテレビは、メタバース音楽フェス『META=KNOT 2024 in AKASAKA BLITZ』を3月28日から4週にわた…

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