2026年は「iPhoneの変革の年」になるかーー選択肢が広がるスマホ市場でAppleに期待されること

 昨年末の記事では2025年に登場したAndroidスマートフォンを振り返り、「AIの日常化」と「個性の先鋭化」が同時に進んだ1年だったことを整理した。

 価格帯の広がりや用途の多様化、生成AI機能の浸透などを背景に、ハイエンドモデルから折りたたみやカメラ・ゲーム性能を重視した特化型モデルまで、さまざまな方向性の製品が並び立っていた点は、Androidというプラットフォームの懐の深さをあらためて感じさせるものだった。

 こうした流れは、ユーザーの「スマホ選び」にも少しずつ表れている。MMD研究所の調査レポートを年次で見ると、Androidスマートフォンのメイン利用率は2023年の49.7%から、2024年に50.1%、2025年には51.4%と推移している。ライバルのiPhoneが50.0%→49.6%→48.3%であることから、数字だけを見れば、足元ではAndroid勢がやや攻勢に出ている状況だ。

 しかし、2026年はiPhoneが再び大きな脚光を浴びる年になるかもしれない。噂の折りたたみiPhoneの登場がいまスマートフォン市場において強い注目を集めている。

噂の「折りたたみiPhone」が早くて今年登場との観測。気になる、Appleの次の一手

 Appleは毎年iPhoneの新モデルを投入しており、直近の「iPhone 17」シリーズではデザイン面でも変化が見られた。ただ、これまでの流れを振り返ると、大きな刷新と受け止められるアップデートであっても、日常の体験という意味では控えめに感じられる場面もあった。

 そうした中で、空気を変える可能性を持つ存在としてたびたび名前が挙がるのが、折りたたみ型iPhoneだ。現時点では公式な発表はなく、あくまで噂の段階にとどまるが、2026年頃の投入を示唆する情報も断続的に聞こえてくる。

 仮に実現すれば、Appleは折りたたみスマートフォン市場では完全な後発となる。ただし実はAppleは、新しい技術やカテゴリで必ずしも先行することを重視してきた企業ではない。製品としての完成度や体験設計を磨き上げたうえで、自社なりの形を提示してきた歴史がある。折りたたみというフォームファクタでも、ヒンジの耐久性や画面の折り目といったハード面に加え、大画面をどう活かすかというUI設計が重要なポイントになりそうだ。

 折りたたみ端末は構造上、内部スペースに余裕が生まれにくく、バッテリー容量や放熱設計では従来モデル以上に工夫が求められる。フォームファクタの進化は、チップの消費電力や発熱特性とも自然と密接につながってくる。

 将来世代のチップで電力効率がさらに高まれば、折りたたみ端末が抱える「薄さとバッテリー持ちの両立」という課題を和らげる余地も出てくるだろう。そう考えると、『iPhone Air』で見られた薄型モデルへの取り組みも、単なるデザインの試みというより、既存の形状の中でバッテリー配置や放熱、部品の高密度化をどこまで突き詰められるかを探るプロセスだったと推察することもできる。

 Appleの独自AI機能「Apple Intelligence」が日常的な機能として定着していくにつれ、表示領域や操作性の拡張が求められる場面は確実に増えていく。その受け皿として、折りたたみという形状が選択肢のひとつになる可能性はあるだろう。

 多様なAndroid端末が市場を賑わせた今だからこそ、Appleが次にどのようなiPhone像を示してくるのか、どの完成度で応えてくるのかは、iPhoneの次なる進化を占うだけでなく、スマートフォンというプロダクトそのものの行方を左右するだろう。2026年の次期iPhoneは、例年以上に注目されるものになりそうだ。

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