はじめしゃちょーやAiScReam、しなこ、なにわ男子まで…今年を彩る動画クリエイターら集結した『YouTube Fanfest Japan 2025』
2025年12月3日、千葉・幕張イベントホールで 『YouTube Fanfest Japan 2025(以降、YTFF)』が開催された。今年は「Love Letter」をテーマに、この1年、YouTubeで話題となった人気動画クリエイターやアーティストが集結。MCのChigusa、クリエイターMCの平成フラミンゴの進行のもと、ここでしか見られないパフォーマンスや豪華コラボステージで観客を魅了した。本稿では、今回で12回目の開催となったイベントの模様を振り返りたい。
2025年のYTFFは、HIKAKIN & SEIKINの「YouTubeテーマソング2」で幕開け。フラッグの後ろから2人が登場すると、会場には大きな歓声が響き渡った。2015年のYTFFで「YouTubeテーマソング」を披露してから10年。続編を今回のステージで歌唱したことに、ヒカキンが「感無量で。10年(ステージに)立てて、めちゃくちゃ嬉しいです」とコメントし、感極まる場面も。「兄貴と一緒にパフォーマンスできて、本当に嬉しかったですね」と、兄・セイキンとの共演にも喜びを滲ませ、MVについての話題ではセイキンが、「過去、歴代最高作品だったかなと思います」と、その出来栄えを自ら評価した。
人気アニメ『ラブライブ!』シリーズから誕生した声優ユニット・AiScReamは「ICE LIMIT」と今年の流行語大賞にノミネートされ、<チョコミント よりも あ・な・た>のフレーズでお馴染みの「愛♡スクリ~ム!」を歌唱。くれいじーまぐねっとやしなこ、スタンミ、竹下⭐︎ぱらだいす、ろこまこあこチャンネル、ブルーシー【Blue Sea】、フィッシャーズ、はじめしゃちょー、平成フラミンゴとのコラボを披露した。この日のステージについて大西亜玖璃(上原歩夢役)が「すごい楽しかったです」と感想を述べると、今年1大ブームになったことには降幡愛(黒澤ルビィ役)が、「大恐縮です」とコメント。最後には来年に新曲をリリースすることを発表し、大熊和奏(若菜四季役)が「全面に『私たちがラブライブだぞ!』というのをみなさんに伝えられる、そんな楽曲になったらいいかなと思っています」と意気込みを語った。
「クリエイター大運動会2025 〜幕張・冬の陣〜」では、豪華クリエイター陣が3チームに分かれ、ゲームで対決。「大縄跳び」では「チームフィッシャーズ」(フィッシャーズ、スタンミ)がなんとゼロ回という結果を出し、泣きの1回で22回飛ぶことに成功。続く「チームはじめしゃちょー」(はじめしゃちょー、くれいじーまぐねっと、ろこまこあこチャンネル)が5回、「チーム平成フラミンゴ」(平成フラミンゴ、竹下⭐︎ぱらだいす、ブルーシー【Blue Sea】、しなこ)が10回と苦戦し、チームフィッシャーズが勝利した。
客席に隠されたお宝カードを1番多く集めたチームを決める「宝探し競争」では、各チームの代表者が客席を駆けまわり、観客も大盛り上がり。チームフィッシャーズとチームはじめしゃちょーが21枚という好成績を出す一方、チーム平成フラミンゴは11枚という結果に終わった。そして最後の種目「障害物リレー」では、三輪車、輪投げ、麻袋ジャンプを各チームの代表者がたすきリレー。ここでもチームフィッシャーズがぶっちぎりでゴールし、そのまま優勝を掴んだチームフィッシャーズには目録が贈られた。
続く「登録者100万人達成チャンネルショーケース」には、ダンスパフォーマンスグループのアバンギャルディ、同世代の女性から圧倒的人気を誇るきりまる、佐渡ヶ島出身の兄弟による「けえ【島育ち】」、ゲーム実況者のてきと、ゆめちゃんとせおりんによる「ぷらぷらぶ」、お笑いコンビ・バリカタ友情飯の松下遼太郎の個人チャンネル「まつした」、3姉妹による「ろこまこあこチャンネル」、「【アニメ】クレヨンしんちゃん公式チャンネル」が登壇。プレゼンターのヒカキンから「100万人おめでとうございます。ここにいる皆さん、100 万人どころじゃないポテンシャルがあるんで、この先も通過点として是非頑張ってください。僕も頑張ります」とエールが送られた。なお同じく今年100万人を達成した儒烏風亭らでん、轟はじめ、BE:FIRST、LEOの遊び場(山田涼介)はVTRで出演。それぞれ喜びとともに感謝のコメントを寄せた。
続くステージは、今年で10回目の出演となったフィッシャーズ。アバンギャルディのコスプレで登場したンダホには、観客から笑いが起こった。今回のステージは求人ボックスとのコラボ企画とあり、メンバーが青チーム(もとき、マサイ)と白チーム(シルクロード、ザカオ、ンダホ)に分かれ、「お仕事チャレンジゲーム 飲食店フロア業務3本業務」で対決した。
客席からステージ上の机までお冷を運び、どちらが先に「こちらお冷でございます」と言えるかを争う「お冷早出し対決」では、グラスを綺麗に横一列に並べるもときに対し、シルクロードが先に「お冷でございます」と発し、白チームが勝利。Chigusaが注文したメニューをどちらが多く覚えているかを競う「オーダー記憶対決」では、ザカオとマサイがオーダーを覚えられずに引き分け。2つ目の対決で登場したメニューの正確な合計金額を出す「正確レジ打ち対決」では、ンダホがとんだ打ち間違いをした一方、もときが正解し、青チームが勝利。3つのゲームを終えたところで両チーム引き分けとなったため、全員が罰ゲームとして「苦丁茶」を飲むはめになるも、観客と楽しい一時を過ごした。
そして「登録者者200万人達成チャンネルショーケース」には、人気VTuberの葛葉が登場。多忙だった1年を振り返り、「6月に200万人を達成しました。ありがとうございます!」とファンに感謝を伝えた。そして「まさかね、こんなところまでこれるとは最初は思ってなかった」と、しみじみと活動への思いを語ると、200万人記念で制作した「ギミモ」を歌唱。ファンからは熱い声援が送られた。
「登録者数300万人達成チャンネルショーケース」では、今年「国内トップ登録者増加クリエイターランキング」で見事1位にランクインしたブルーシー【Blue Sea】が、「本物のじんはどれ? コンビの絆で見極めろ!」に挑戦。しらすがコアラ、カワウソ、レッサーパンダの着ぐるみのなかから、17年という付き合いの相方を当てるべく奮闘した。ゲームが始まる前は「自信あります」と余裕を見せていたしらすだったが、「好きな色はどれ」「好きな食べものは」「好きな飲み物は」という3つの質問の回答から予想した答えは不正解。じんから「当ててよ!」と突っ込まれ、罰ゲームとして就職活動で使用していた七三分けの写真が公開された。
今回のYTFF出演についてじんは、「しらすが昔からずっとYTFFに出たいというのは言っていたので、僕としても出させていただくことができて嬉しいなと思います。本当に見ていただいているみなさんのおかげです」と挨拶。来年についてはしらすが、「400万人に行けるように頑張ります」と意気込みを語った。
その直後には、今年結婚を発表したはじめしゃちょーが登場。Google Geminiを使っていかにぶっ飛んだサムネイルを作れるかを競う「ぶっ飛びサムネ選手権」を行った。紹介されたのは、食品トレーに乗せられたはじめしゃちょーに398円の値札シールが貼られているものや、クレーンゲームに24時間閉じ込められてしまったもの、シャボン玉に入って空を飛んでいるものなど計10枚。はじめしゃちょーは、大きなゴリラとプールに入っている「ゴリラとプール遊び」をお気に入りに選ぶと、「サムネ作ってるときに、なんとか動画ができないかなって思って作っちゃうんですよ」と、実際にゴリラとプールで遊んでみたいという願望を口にした。
アバンギャルディのプロデューサーである振付師・akaneがディレクションを務めた「YouTube ショートレンドソングステージ」では、今年YouTubeで話題になったダンスパフォーマンスをクリエイター陣が披露。しなこを皮切りに、一生友子、アバンギャルディ、KATARO IDE、けえ【島育ち】、モフモフモー、ぷらぷらぶ、Hoodie fam、竹下⭐︎ぱらだいす、きりまる、NOMEN tokyo、AiScReameが一夜限りのコラボを行った。
本イベントのラストを飾ったのは、YTFF初出演となるなにわ男子。今年デビュー5周年イヤーを迎えた同グループは、「初恋LOVE」を披露すると、グループを代表して西畑大吾が「なにわ男子、なんといってもこのYouTubeファンフェス初めましてです。ありがとうございます!」と挨拶。最新のアーティスト写真をGoogle Pixcelで遊ぶ「ソフトバンクpresents Google Pixcelを使って最新アーシャで遊んでみた」では、ウユニ塩湖に綺麗に反射した画像や、宇宙で目玉焼きの上に7人が乗った画像、ジェットコースターに乗った際に撮影された、アイドルらしからぬユーモアあふれる表情の藤原丈一郎がおでんのお風呂に浸かっている画像を紹介した。最後には「Hirahira × Tokimeki」と新曲「Never Romantic」を歌唱し、会場を大いに盛り上げた。
フィナーレでは、クリエイターMCを務め上た平成フラミンゴのRIHOが、「引っ張り切れたかというところなんですけど……」と自身の不甲斐なさを口にすると、NICOも「(緊張で)なんかすごい噛んじゃった」と、大役の難しさを吐露。最後は「YouTubeサイコー!」と叫んだヒカキンが、「こうして見てくださってる皆さんのおかげで2025年も最高の年にすることができましたし、来年もまた、このステージにいるみんなでね、このままぶち上げていきますので応援よろしくお願いします」と、ステージを締め括った。