兎田ぺこらの『ドラクエ』実況はなぜ最高? シリーズへの愛とこれまでの歴史を振り返る
ゲーム好きな人もそうでない人も、一度は耳にしたことがあるタイトル「ドラゴンクエスト」。そんな国民的ゲームの最初の物語である『ドラゴンクエストI&II』が、39年の時を経てHD-2D版としてリメイクされ、話題になり続けている。グラフィックの進化だけでなく、町や登場人物、イベントシーンなども追加されており、古参勢から新規勢まで楽しめる作品になっている。
10月末日に発売された今作だが、もこう、つわはすといったベテランのゲーム実況者がすでにプレイしている。そして、ドラクエの実況に定評がある人気VTuber・兎田ぺこらも発売後すぐに本作の配信を行っていた。
ぺこらは、2020年5月5日にシリーズ完全初見で『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の実況を開始。そもそも初めてのRPGであることや屈指の傑作という評判が多いこともあり話題を呼んだ。『ドラクエV』で言えば、同じモンスターの勧誘は一度きりという制約をつけた“一期一会縛りプレイ”のドラマも熱く、ぺこらの「ドラクエV実況」こそが最高のゲーム実況シリーズと考えるファンも少なくないだろう。VTuberに詳しいことで知られるお笑いコンビ・錦鯉の渡辺隆も、この実況の大ファンを公言している。
その他に『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』など、さまざまな関連タイトルをプレイしてきたぺこら。2021年5月27日には35周年を迎えたドラクエシリーズにあわせて『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のゲーム内でモンスター35体を仲間にするという企画を実施。作品への愛が伝わったことで『ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤』にて、ぺこらをモチーフにしたキラーマシン「ペコット」が実装された。モンスターボイスもぺこら自身が担当しているため、ファンにとっては嬉しいコラボとなっている。
そんなドラクエファンのぺこらは、リメイク前の初代『ドラゴンクエスト』『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』も過去にプレイ済み。今回のリメイク版『ドラゴンクエストI』を遊び始めた際には、オープニングの楽曲を聞いた段階で「この曲聴くと冒険行きたくなるんだ!」とテンションが上がっていた。また、感動的なラストを迎えた時には「めっちゃ良かった。なんかボスにもさ、戦略性があって良かったな」と感想を話している。
多くの視聴者に実況配信が支持される理由として、キャラクターへの感情移入が強い点や雑談力が高いことなどが挙げられるだろう。登場するキャラクターの状況に一喜一憂する姿を見ていると、視聴者もあの頃を思い出して童心に帰ることができる。また、ドラクエシリーズではレベル上げや資金稼ぎといった作業時間が少なからず発生するが、そのような場面でも持ち前のトークスキルと明るい性格でファンを楽しませ続けていた。まだ未プレイのリメイク版『ドラゴンクエストII』の実況も今後配信されるはずなので、引き続き兎田ぺこらのチャンネルに注目していきたい。