録音も、翻訳も、文字起こしも、要約OKなイヤホン そんなのアリ? viaim 『OpenNote』は誰もが夢見たAIガジェット

 2025年はAIエージェント元年と呼ばれ、あらゆるデバイスにAI機能が宿りつつある。自動文字起こし、要約、翻訳といった機能は、ビジネスの現場でも活躍する機能として認知も広まっているところだろう。

 この文脈においては、AIレコーダーも強い。いわゆるICレコーダーにAI機能が搭載されたものだが、デザインは千差万別。クラシックなスティック状の製品もあれば、親指ほどのコンパクトなもの、薄さに特化したカード型なものなど様々だ。

 翻って、昨今ワイヤレスイヤホンは誰もが持っている定番のガジェットになりつつある。もしワイヤレスイヤホンに録音機能があれば、もうレコーダーを持ち歩く必要すらなくなるのではないか?

 そんな一挙両得のロマンを叶えたのが、2021年設立のviaim(ヴィエイム)だ。今回は同社の『OpenNote』を紹介しよう。

ありそうでなかった オープンワイヤレスに録音機能を搭載

 こちらが『OpenNote』だが、一見するとスタンダードなオープン型のワイヤレスイヤホンにも見えるだろう。事実、本機は耳を塞がないオープンワイヤレスとして音楽を聞くことができる。ハイレゾコーデックのLHDCにも対応しており、音質にも妥協はない。

 プロダクトデザインに注目すると、ケースはシボ革のような外装で高級感がある。ビジネスシーンにも映えるデザインで、ワイヤレスイヤホンとしては稀有な路線だ。

 革の表現にはイヤホン本体にも。耳に掛けて使うオープン型で、装着していても外音や話し声を聞くことができる。イヤホンの重量も10.5gと軽量で、実際に2時間ほど着けっぱなしにしてみてもストレスは一切なかった。むしろ装着していたことを忘れるほど。

 ここまで聞くと「ラグジュアリーなオープン型ワイヤレス」といった印象を持つかも知れないが、『OpenNote』のユニークな点はここからだ。

 イヤホンの上部には無指向性のマイクが搭載され、さらにストレージも搭載している。これにより、イヤホンを操作(上部のへこみ部分を長押し)するだけで、会話や通話をイヤホン内に録音できるのだ!

 つまり、イヤホンを「音楽を聞くためのデバイス」だけでなく、「会話を録音できるデバイス」としての性格をもたせたのが「OpenNote」の画期的な点だ。では、イヤホンで録音ができると何が便利なのか、具体的にみていこう。

オンシーン:対面会議もリモート会議も、余すこと無く録音

 会議室での対面コミュニケーションであれ、PCを通したリモート会議であれ、会話の議事録をとることは大変な労力だろう。

 『OpenNote』を使えば、会議が始まればイヤホンを長押しして録音を開始。あとは普通に話すだけでイヤホンが音声を収録してくれる。レコーダーなどと違いワイヤレスイヤホンは手元に置くことも多いため、会議前に「レコーダーどこに置いたっけ?」と捜索の手間がないのもありがたい。もし『OpenNote』」で音楽を聞いていたなら、そのまま会議にGoできるほどだ。

 録音された音声はイヤホン内にデータとして保存される。このあとはアプリに音声を転送し、文字起こしや要約などの処理が可能だ。また、会議のような「その場の音声の記録」だけでなく、オーディオ/ビデオ再生時の録音、通話音声の録音、リアルタイム翻訳しながらの録音にも対応している。

 こちらがアプリの画面。アプリ下部の記録タブには、イヤホン内に録音データがあることが示されている。このデータを、イヤホンからスマホなどのデバイスに転送しよう。転送はBluetooth経由以外にも、ネットワーク環境がない場所でも可能。また複数デバイスへの接続が可能なため、PCとイヤホンとを繋げてアプリで翻訳や文字起こしもしながらのオンライン打ち合わせにも使えるのが嬉しい。

 デバイスに転送された音声は、再生や文字起こしが可能。実際に文字起こしを行ったものがスクショ右のものだが、精度も問題ない。文字起こしは無料プランならば月/600分まで利用可能で、有料のProプランは月/1800分、Ultraプランは無制限に利用できる。

 アプリから使える「リアルタイム翻訳&録音」では、話者の書き起こしおよびリアルタイムでの翻訳が可能。さらに「多言語モード(※ベータ版)」を搭載し、最大3言語まで同時に認識することで翻訳・文字起こしができる。例えば話者側が日本語と英語の混在する状況であっても、それぞれの言語として書き起こしてくれるので海外出張や国際会議、あるいは旅先などでの多言語環境でも活用できる。そして、翻訳・文字起こしを最大300人までリアルタイムに共有可能な「テキストライブ機能」を搭載している。スマートフォンやPCでQRコードやURLを読み取るだけで専用画面にアクセスできるのだ。(※ベータ版は無料で使用できますが、有料になる可能性もあります)

 また、AIチャットを使えば会話内容に対しての質疑応答も可能。会話中に登場した人物の経歴、話した企画の内容、時系列の確認など、音声をプレイバックしていては時間がかかる作業を一撃で仕留めることができる。この際、いくつかのAIモデルを選択できるが、先述した有料プランならばより多くのモデルから選べる。

 文字起こしされた内容の要約、To-Doリスト化、マインドマップ化も可能。長時間の会議で本題がブレてしまった際も、こうして情報を俯瞰して確認することで「会話内容の軸」を可視化できる。

 このように、『OpenNote』はAIアシスタント機能としても一級品。だがプロダクトデザインそのものはワイヤレスイヤホンであり、通勤の移動時間や休日のお出かけにも心強い相棒となる。

オフシーン:カジュアルに使えるオープンワイヤレス

 『OpenNote』は外音が聞こえるオープンワイヤレスなので、着けっぱなしで使いやすい。バッテリー時間はイヤホン単体で19時間もあり、ケース充電も合わせると53時間も再生が可能だ。複数のデバイスに接続できるので、平日はPCと繋いでリモート会議を録音しつつ、通勤や週末はスマホと接続といったスタイルもOK。

 なんとアプリにはイコライザーも用意されており、まるでオーディオメーカーのサウンドアプリのような充実っぷり。イヤホンのボタン設定もカスタム可能だ。

 ケースも薄型なのでポケットに収納しやすい。冒頭でも話したようにワイヤレスイヤホンなのに革を思わせるデザインはユニークで、ファッションにもエレガンスさを与えてくれる。「大人が使うワイヤレスイヤホン」と言っても良いだろう。

ワイヤレスイヤホンとAI、その新たな進化形態がここに

 どんなに便利なAIデバイスであっても、手元になければ使うことはできない。『OpenNote』はワイヤレスイヤホンという常備しやすい形態にAI機能を搭載したことで、文字通り肌見放さず使えるAIデバイスとして仕上げてきた点は称賛に値する。

 かといって、イヤホンとしての快適なフィット感や音質、AIデバイスとしての賢さ、そのどちらも抜かりがない二刀流の実力を備えている。他のデバイスを持つこと無く、「『OpenNote』さえあればOK。これほどロマンにあふれたAIガジェットがあるだろうか?

◯商品情報
viaim 『OpenNote』
2025年11月19日(火)よりAmazonおよびビックカメラ.com、ヨドバシドットコムにて販売を開始。今後全国家電量販店での取り扱いを順次予定。

■Amazon
カラー(Gray)  https://www.amazon.co.jp/dp/B0FY62V15T
カラー(Black) https://www.amazon.co.jp/dp/B0FY61XJ7M

 

■量販店ECサイト
ビックカメラ.com:https://www.biccamera.com/bc/main/
ヨドバシドットコム:https://www.yodobashi.com/
※ビックカメラおよびヨドバシカメラの一部店舗にて店頭デモ機展示予定です。
※取扱に関しては、各店舗へご確認をお願いいたします。

※本記事の内容は取材時点(2025年11月現在)の情報に基づいています。
 最新情報は公式サイトをご確認ください。」

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