一刻も早くプレイしたい『GTA6』 トレーラー映像から読み解く“名作映画へのリスペクト”

 犯罪者のカップルといえば、やはり一発目に思い浮かぶのはボニー&クライドだろう。何度も映画化された有名カップルであり、最もよく知られている作品としては『俺たちに明日はない』がある。が、映画のテイストとしては完全にアメリカンニューシネマであり、「ギラギラしたバイスシティで一攫千金!」という陽性なノリとは少々異なる。

 ここでもう一度見てみたいのが、現在最新のトレイラーより先に公開された「トレイラー1」の映像である。このトレイラーの最後の方に、ジェイソンとルシアがピストルを構えて店に入っていくカットがあるのだが、なんとなくこのカットが『パルプ・フィクション』の冒頭、パンプキンとハニー・バニーがレストランでピストルを抜き、強盗を始めるシーンっぽいのだ。

Grand Theft Auto VI Trailer 1

 な〜るほど、こっちか……と思いましたね。確かにカップルの犯罪者としてボニーとクライドは超有名だが、最後が悲劇的なこともあってアッパーでギラついた『GTA』のノリにはちょっとそぐわない。おそらくだが、『Ⅵ』で参照されているのは、90年代に作られたクエンティン・タランティーノ作品、およびその影響下で作られた犯罪映画のテイストなのではないだろうか。

 もちろん、『Ⅵ』にはスマホが登場することはトレイラーでも判明しているし、現在のアメリカを下敷きにしたゲームであることは間違いない。だから、90年台を舞台にした『パルプ・フィクション』をそのままなぞってくることはないだろう。が、プレイ内容やストーリーに関しては、この時期のタランティーノ作品(およびタランティーノっぽい作品)からのなんらかの引用があるのではないか……そうだったらいいな……というのが自分の見立てである。ほら、90年代〜Y2Kっぽいテイストって、今若い人にも流行ってますし……。

 というわけで、ひとまずおさらいとして『俺たちに明日はない』と『パルプ・フィクション』を見返して、『Ⅵ』発売までに体を作っておくか……と思っている今日この頃。ほんと、今回はどんな映画からネタを拾ってくるのだろうか。早くプレイしてはっきりさせたい。ああ、目が覚めたら来年の5月になっていないかな……。

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