発売から話題沸騰で「欲しい」の声続出! 富士フイルム最新コンデジ『X half』で人気の「スプリングバレーブルワリー」を旬撮!

 最近ターボをかけてデジカメの新機種発表を連発する富士フイルムから小さな傑作品が登場した。その名は『X half(エックス・ハーフ)』。往年のハーフサイズカメラ特有のタテ位置構図とフィルムカメラのようなレバー操作や撮影表現、現像感覚(⁉)を取り入れた個性派だ。この旬な『X half』を相棒に、代官山でクラフトビールを展開する「スプリングバレーブルワリー東京」の“夏の旬”を撮ってきた!

 スマホで充分なんていわれる昨今の撮影環境だけど、デジタルカメラだからできる撮影表現や撮影体験を追及する富士フイルムが、またまたワンアンドオンリーなモデルを登場させた。

 『X half』は往年のハーフサイズカメラから着想を得たコンデジだという。ハーフサイズとはフィルムカメラ時代に流行った撮影スタイルで、一般的なカメラの横長の撮影画角を半分にして、フィルムを節約するために編み出された手法。24枚撮りフィルムで48枚撮れる算数になる。

 デジタル時代に「フィルムの節約」なんて話はナンセンスだけど、1コマのフィルムを半分にしたサイズのため、普通にカメラを構えるとタテ構図になる。ハーフサイズだからこその表現がデジカメで再現されているのはとても新鮮だ。

 むろん『X half』の魅力はタテ構図だけじゃない。たとえば新搭載された「フィルムカメラモード」で撮影する場合、1枚撮るごとにレバーアクションをしないと次の撮影ができないと言うのだから、なんとも芸が細かい!

 

 さらに36枚、54枚、72枚といったフィルム由来の撮影枚数を撮り終えて専用アプリ「X half app」にワイヤレス転送すると現像が始まり、最初はネガ色から徐々にカラーになっていくなどアナログ気分急上昇!

「X half app」上のサムネイル表示と、現像表示。オレンジのネガ色がなんともレトロ!

 また「グレイン・エフェクト」ではフィルム写真の独特な粒子表現も選ぶことができ、カメラのベテランには懐かしく、スマホ族には新鮮に使えるだろう。今回の撮影も多くはこのグレインをONにして行っている。

「グレイン・エフェクト」の効果「強」×粒状「大」。粒状感がかなり目立つ。モノクロとの親和性が高い印象だ

 じゃあ何を撮りにいこうか、とその時閃いたのが『X half』がもつ、自分で写真を作り上げる(クラフト)感覚と共通の要素をもつ、クラフトビール。そしてクラフトビールと言えば、代官山の「スプリングバレーブルワリー東京」(以下、SVB東京)が真っ先に浮かぶ。なんといってもSVB東京はクラフトビールのホットスポットなのだ。

なんとスプリングバレーブルワリーの井本社長が降臨!

 「さあ、何をどんな風に撮って遊ぼうか?」と考えていた取材班の前に「SPRING VALLEY BREWERY 青のラガー」(以下、青のラガー)缶ビールを手に降臨したのは、なんとSVBの井本亜香社長であった! 

「ようこそ!」とフレンドリーなSVBの井本亜香社長。好きなアーティストは玉置浩二さんで「声、歌唱力、表現力、歳を重ねるごとに心を揺さぶるアーティストになっていると思います!」と、貴重な余談いただきました!

 「お暑いところ、10周年を迎えたSVB東京へようこそ!」と取材班をねぎらう井本社長。SVBでは6月21日から8月8日までアニバーサリーイベント『ENJOY! CRAFT 夏祭り2025』を開催しており、これと期を合わせた期間限定ビール「青のラガー」や「SVB流屋台飯」の提供もスタート!

 「今の季節、ぜひお楽しみいただきたいのが期間限定の「青のラガー」です。クラフトビールというとIPAなどのエールビール(上面発酵ビール)を連想する人が多いと思うのですが、昨今、クラフトビール発祥の地であるアメリカでもラガー(長期熟成下面発酵ビール)に挑戦するブルワリーが増えています。ラガーは熟成に時間がかかり、また温度管理などもシビアですが、ブリュワーにとっては「いつかは醸造に挑戦してみたいビール」なのです」。

「まずはおためしを!」と井本社長みずから「青のラガー」をサーブ! 価格820円(350ml)。『X half』の特長のひとつである2枚の画像を1枚にできる「2in1機能」を使用。ストーリー性のある組み写真を簡単に作成できるのもこのカメラの楽しいポイントだ

 ラガーといえば日本のビールのど真ん中。苦みとノド越しのバランスが良く、飲み飽きない。即座に「一番搾り」や「キリンラガービール」の名が浮かぶ。

 「「青のラガー」は6月21日の提供開始から絶好調で、このペースだとおそらく8月のフェア終了前後には完売する勢いです。「ラガー」って言わば飲みなれたビールスタイルですからクラフトビールとして差別化するのが難しいのですが、「青のラガー」は柔らかさ、ふくよかさ、丸さがある、つまり優しさのあるラガーと言えます」。

 そうすると食とのペアリングも楽しめそうですね!

 「もちろん! でもあまり考えすぎずに。ほら【焼肉! 中華! ラガー!】みたいなノリってあるじゃないですか(笑) ですので「青のラガー」も濃い味付けや、オイリーなアジアン料理にも合うと思います。「SVB流屋台飯」のメニューで言えば「サテ・アヤム~串焼きココナッツ風味~」は鉄板ですし、個人的にはサイドオーダーとして「Wクイーンじゃがバター」もオススメです」。

こちらもオススメ「和柑橘のパッタイ」(1600円)と、「釜揚げしらす・九条ネギ・焦がしバター醤油のピッツァ」(1600円)。「ビアフライト」(6種/2000円)とご一緒に!

 ちなみに、飲み放題プランもある!              

 クラフトビールの2時間飲み放題「シグニチャーCOMBO」(下写真は2人前)も人気。定番ビール7種におつまみ「スターター一品+フィッシュ&チップス」でお一人3800円。一品料理を追加しておいしい時間を楽しもう!

「小さい!」「軽い!」「かわいい!」と大モテの『X half』

 『X half』でパチパチ撮っていると取材を担当頂いたSVB広報女子が「かわいいですね! 最近チェキで撮っているので興味がわきます」とのこと。『X half』は小型の1インチセンサーに、「写ルンです」と同じ32㎜(35ミリ判相当)F2.8単焦点レンズを搭載、撮影状態でわずか240gと、毎日連れだしたくなる小型軽量のかわいい相棒なのだ。

 でも「操作して撮る」という素養は満タンで、富士フイルム「Xシリーズ」定番の「フィルムシミュレーション」13種類に加え、「フィルター」「グレイン・エフェクト」と、「何を」「どんな雰囲気で」撮るか、その気持ちに応えてくれる。

 ちなみに本稿担当者が我が家のチビを撮ったコンタクトシートがこれ。大きくプリントして飾りたくなるアート性を感じるのは撮った本人だけ(笑)。

「プリントしたい!」と思ったら、専用アプリからコンタクトシートのプリントが注文できる。銀塩プリントならではの高品質で、1本のフィルムに収めたストーリーを楽しもう

写真をクラフト。ビールもクラフト!

 クラフトするって要するに手を動かすことだ。写真なら撮り手の、ビールなら作り手の「顔」や「意図」がにじみ出る、それがクラフト。

 旬のカメラで旬のクラフトビール&フードを撮るテーマの本記事だが、取材もシメに差し掛かったところで、井本社長に最後の質問を投げてみた。「クラフトビールの魅力ってなんですか?」

 「私自身のクラフトビール原体験で言うと、90年代後半NYのオイスターレストランで飲んだ「ブルックリンラガー」に衝撃を受けました。洗練されたBというロゴデザインはもちろんのこと、当時まだ「バドワイザー」や「クアーズ」が主流でしたが、香り高く味わい深いラガーっておいしい! と感じました。また日本で最初のクラフトビール体験は、2000年に入った頃、行きつけのバーで飲んだ「よなよなエール」です。これがペールエールを好きになるきっかけでした。冷たくなく、炭酸も弱めなのに、ホップの華やかな香りとモルトの甘み、味わいのバランスが私好みだったのです。クラフトビールの魅力を一言でいうなら、「造り手たちの個性と創造性が詰まったビール」、そして「多様で豊かな表現力(メッセージ性)と、既成概念にとらわれない無限大の可能性があるお酒」でしょうか」。

 井本社長、「スプリングバレーブルワリー東京」さん、そして『X half』君、今日はありがとうございました。では、乾杯!

カメラをタテに構えるとヨコ長の写真が撮れるという、ちょっとテレコの「X half」君。日付表示もいい味です。強めに「グレイン・エフェクト」をかけてシーンに個性を

富士フイルム/X half
価格11万8800円(税込)
https://www.fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/x-hf1/

スプリングバレーブルワリー東京
https://www.springvalleybrewery.jp/pub/

動きを自由に操ろう! 神宮外苑「森のビアガーデン」でキヤノン新ミラーレス『EOS R50 V』を実践レビュー

“写真の名門キヤノン”にしては目いっぱいの動画推しとなる新ミラーレス「EOS R50 V」、今回は撮って&録ってチャレンジといこ…

関連記事