『ゼンレスゾーンゼロ』Ver.2.0先行レビュー 活気あふれる新エリアに拠点経営…“QoL爆上がり”な機能改善も
都市ファンタジーアクションRPG『ゼンレスゾーンゼロ』のVer.2.0が6月6日よりスタートした。新たな冒険の場となる「衛非地区」実装や、さまざまな機能の改修などが行われた本バージョン。リアルサウンドテックは先行体験の機会を得たので、その内容をお届けする。
※一部のスクリーンショットは媒体先行体験版に基づいており、正式リリース版とは異なる場合があります。
先述のように、今回のバージョンにおけるアップデートは多岐にわたるが、まずは新エリアである「衛非地区」について紹介すべきだろう。「衛非地区」は公式から「新エリー都の中心部からは離れているものの活気あふれる」と紹介されているとおり、のどかな雰囲気と活気が共存している。
メインストーリーを少し進めると入れるようになる同地区の主要都市「澄輝坪」は、たとえばルミナスクエアのような都会感や、スターループのような華やかさはないものの、そこに住まう人々の息遣いまで聞こえてきそうなほど、良い意味での“生活感”を堪能できるエリアとなっている。道を行き交う人々の“人口密度”は、これまでのエリアと比べても一番なのではないか。
山の中腹のような場所にある「澄輝坪」で個人的に気に入っているのは、ホロウと行き来する手段として存在するロープウェイだ。バスや電車、はたまたなにかしらのオーバーテクノロジーなどではなく、ロープウェイ。この絶妙なチョイスが「澄輝坪」、そして『ゼンレスゾーンゼロ』の世界観ともマッチしている。すぐそこに見えるけれど、決して身近ではなく、かといって無視できるものではない……というホロウの立ち位置にもつながっているようにも感じられた。
Ver.2.0を語るうえで忘れてはならないのが、ストーリーのキーマンであり、S級エージェントとして参戦することにもなる「儀玄(イーシェン)」の存在だ。主人公であるアキラ/リンの“師匠”となる儀玄は、戦闘において独特な玄墨ステータスと命破特性を持つ。攻撃力と最大HPによって上昇する「透徹力」が戦闘ダメージにつながるという性能となっている。
細かな性能の比較などはその他メディアに任せるとして、戦闘中のビジュアルも“虚狩りレベルの戦力”の前評判に違わぬド派手さだ。特殊スキルや2つの異なる終結スキルは黄金色のエフェクトとともに敵を蹴散らし、息切れすることなく次の一手を繰り出していく。また、実装と同時に登場するスキンも見目麗しく、デフォルトスキンと合わせて“2つの顔”が楽しめるのもうれしいポイントだ。
「適当観」の復興や「探査」要素などが追加 ファストトラベルの改善も注目
新要素としては「適当観」の復興も注目だ。いわゆる“放置系”の常設コンテンツで、ボンプの派遣によって通貨を稼ぎ、拠点である「適当観」を発展させる――というのが大まかな内容となる。
商品を製造したり、販売したり、任務を達成して「適当観」のレベルを上げたり(もちろん報酬あり)と、できることは多い。近隣の施設を活用しながら、自分のペースで発展させていこう。手助けしてくれるかわいいボンプたちも育成できるので、日々の戦いの疲れを癒やしてくれる時間にもなってくれるはずだ。
そのほかにも、航空宇宙開発区での「探査」要素も、プロキシがエージェントたちと“共闘”できる点で新鮮である(かつてのTVアレイを3Dパートにして戦闘をシームレスにしたような印象だ)とともに、各エージェントの(街中ではなく戦闘エリアでの)軽快かつ多様な移動モーションも楽しめる。ワープポイント兼の役割を果たすリフトビーコンで手軽に回復もできるため、ストレスフリーでエージェントたちと駆け回ることができるだろう。
また、今回のバージョンではプロキシ(プレイヤー)に寄り添ったユーザビリティの向上も実現している。その最たるものがマップ機能だろう。画面上に常にミニマップが表示されるようになったことで、街やダンジョンの構造がひと目である程度わかるようになり、目的地への移動で手間取ることはかなり減った印象だ。
ファストトラベルの際も、これまでのように「地域を左右スクロールで選択→行きたい場所を決定」という手順を踏むのではなく、マップからの直接選択or「クイックナビ」から直感的に選択、という形に変更。ファストトラベルは1.x終盤からかなり手間に感じるようにもなっていたので、個人的に発表当時から楽しみにしていた機能だった。従来の形に愛着のあるプロキシもいるかもしれないが、新しい形式の実際の使い勝手はかなり良い。アップデートによって冒険の舞台が広がるだけに、快適なファストトラベルの恩恵はかなり大きいのではないか。
ここで紹介してきた以外にも、細かな追加要素や機能改善によって、Ver.2.0の『ゼンレスゾーンゼロ』は奥深さと快適さを向上させている。継続的にプレイしてきたベテランプロキシは当然楽しめるはずだが、新規/復帰プレイヤーにとっても非常に入りやすい環境となっているのは間違いない。アクションが苦手な方でも、魅力あふれる「澄輝坪」をのんびり散策するところから、ぜひ一度プレイしてみてほしい。