同盟を結ぶ“誓いのキス”も……より混沌とする「爆モテ男女」の駆け引き 『ラブパワーキングダム』4話

けいいち、“管理人”記録更新中に見出した「みんなの2番作戦」の活路

 毎週のように言っているが、これだけの豪華メンバーが揃っているわけである。彼らがピュアに恋する姿も拝みたくなってしまうものだが、ここはモテの頂点を決めるキングダム。今週は「みんなの2番」をテーマに、エピソードが進行していった。

 4日目のメインプログラムは、本命デートパーティ。女性陣は、前日の“モテVOTE”にて自身に本命票を入れたと思う男性をお誘い。実際に男性側から本命票が入っていれば2ショットデートに。外してしまうと、丸一日のお留守番である。このゲームにおいて、男女どちらがリスキーかといえば、おそらくは男性の方。女性側が外した場合、自身が相手に転がされて自惚れていたと自覚するわけだが、男性側からするとそれが“バレる”わけだし、たとえデートに繋げられたしても、それはつまり自身が上手く転がされていると同義(とはいえこの後、女性側からの本命票の行方も判明し、ほぼイーブンのリスク条件となるのだが)。

 女性からの指名が出揃い、この日はいっせい(森長一誠)×める、あかね(瀧山あかね)×ひろき(田中宏樹)、ひろやす(森山弘康)×みさき(谷岡美沙紀)の3組がトルコの街に繰り出す。残念ながら、ひろきの様子がおかしすぎるサングラス姿が視界に入ってきて内容がやや入ってこなかったのだが、みほ(宮崎美穂)がいっせいから騙されていたことが判明し、前日までに受けていたアプローチについて「騙されたー!」とインタビューで“問い詰め芸”をセルフ披露するなどもありながら、注目したいのはこの後にあった、けいいち(長谷川惠一)による考察である。

 彼が考えるに、途中結果はどうあれ、この生活の最終日にキングになればよい。作戦はこうだ。「みんなの2番作戦」である。前述したみほのように、気持ちの落ち込んだ女性の心をそっと支える(女性は弱っているときがチャンスというこの世の言説。今回の場合は“付け入る”の表現の方が正しいだろうか)。拠りどころが必要なとき、そばに居る存在になる。さらには“本命”以上に彼女たちの心を理解する、つまりは“ボーイフレンドNo.2”の地位を確立するわけである。むしろ、自分といるときに本命を忘れていたり、逆に本命といるときに“No.2”のことを思い出してもしょうがないと思えるほどに親密さを築かねばならない。

 バイブスだけでは論外。少なくとも今回の旅においては、恋愛するのに賢さはマストである。多くの相手の拠りどころとなった上で、最後に頂点の座をかっさらうのは大変コスパがよいし、関係形成に心血を注いだ相手が万が一に脱落となった場合を想定すると、リスク分散としても頷ける。なによりこれに気づいたけいいちは、初日から気遣いを評価されている点で、最年長としても“No.2”キャラとの相性抜群。現状、宿泊先の“管理人”となり、この日もお留守番記録を更新した身ではあるが、最後の最後には“けいいち政権”が樹立するのか?

いっせい×めるも「みんなの2番作戦」に気づいた? 同盟を結ぶ“誓いのキス”も

 一方、デート中のいっせい×めるの方でも、この「2番作戦」と同じ方向性への言及があった。このタイミングで同様の考えに行き着くのは偶然ではなく、メンバーが“次の牌”として、ゲームの流れ的に必要だと感じているのだろう。めるはいっせいにみほの存在を、いっせいは逆に彼女のけいいちをと、お互いの周囲にいる異性のことをつつきつつ、あくまで相手が本命。それ以外は「一旦コイツの票をもらっとくか」の気持ちであると確認した。

 とここで「めるの作戦があって、共有したい」と、彼女が手のうちを明かす。その言葉こそ端々違えど、件のけいいちの「みんなの2番作戦」である。いっせいとは今後の投票で、お互いに2番手、3番手だと思う相手に投票を続け、最後にモテキング/クイーンの座で落ち合おうというものだ。ただ、ほかメンバーたちがこの作戦を「あからさま」なロビー活動に捉える可能性が懸念だという、いっせい。あくまで、そうした2番手以降の本命すら狙う気持ちでゲームに参加すべきだと警告する。加えてこうした同盟、あるいは共同戦線には担保がつきもの。現状、ふたりの間にそれがないのも不安だろう。

 しかしながら、最後にはめるからほっぺたにキスが。2日目にあったジェンガの一件で、彼女の気持ちを行動で示してほしいと求めてのものである。この誓いのキスははたして、ウソか、ホントか。

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