渋谷の“最新AI×アバター”な取り組みがすごすぎる! 進化した『Pontaパス Station』をテクノロジー面から紐解く
昨年10月にZeroBase渋谷で開催されていた『Pontaパス Station』。クーポンや商品プレゼントのほか、KAWAII LAB.所属グループのサイン入りTシャツやパネルを含むポップアップやアーティスト・クリエイターのトーク&ライブなどが行われ、連日行列ができるほどの大盛況だった。2025年2月6日~9日には第二弾も開催されており、今回もテクノロジーを活用した様々な興味深い取り組みがあった。
場所はSHIBUYA 109を眼前にした交差点。前回は入ってすぐに”未来のコンビニ”のような内容が目を引いたが、今回はバレンタインシーズンということもあって、明治のチョコレートのパッケージとかわいいポンタくんの姿に吸い寄せられそうになる。
そして今回は“あげすぎチャレンジ”が開催中だという。向こうから「あげすぎ」だと提示されているということは、つまりこちらが「もらいすぎる」ということ。ならばそれを享受し尽くそうではないかと息巻いた筆者は建物内へと飛び込んだ。
1Fにあったのは「明治ミルクチョコレート」とコラボした「あげすぎ!チョコメーカー」。同商品をもらえるだけでなく、この場限りのオリジナルスリーブを作ることができるため、いよいよ来週に迫ったバレンタインの準備にもピッタリだ。
その脇に併設されていたのが、『Pontaパス』のアイコンがセンターに配置された“ガラポン”の抽選機。ちょっと懐かしい気持ちとともに、アナログなそれを回したくてウズウズする。これは昨年はボタンを押して渋谷近辺で使えるクーポンがもらえる仕組みだった「あげすぎ!SHIBUYAおトクーポン」がより手軽になったもので、『Pontaパス』に加入する必要も、メールアドレスやパスワードを登録する必要もなく参加でき、取得したクーポンもデジタルベースでしっかりと管理できるのだとか。エンタメ性の高いポップアップでありながら、裏側にはブロックチェーンを活用したNFT技術が活用されているという、なんともKDDIらしい”攻めのテクノロジー”の使い方だ。このあたりは以前公開した記事も参考にして欲しい。
テクノロジーを活用した取り組みは、これだけにとどまらない。2Fに上がるとローソンの人気商品「MACHI café」のホットカフェラテが1杯無料でもらえるサービスがあるのだが、その脇に存在感を放つモニターと「顔を撮影してデジタルおみくじに挑戦しよう!」「最新AIアバターサービス」という誘い文句が。“デジタル”と聞けば試してみないわけにはいかない。まずは自分の顔写真を撮影したあと、5種類の加工から好みのものを選択すると……。
その選択した加工のまま、舞妓やバンドマンなど、非日常的な姿に自分の顔がハメ込まれた映像がすぐに“良い感じ”の運勢とともに表示された。その映像があまりに馴染みすぎていて、最初は自分の顔かどうかもわからないほど自然。これはさりげなくすごいテクノロジーが使用されているのでは、と現場にいたKDDI株式会社 事業創造本部 Web3推進部・川本大功氏に聞いてみると、今回はPOCKET RDの「AVATARIUM Portable(アバタリウム ポータブル)」を活用したものだそう。
「AVATARIUM Portable」は専用の筐体の前に立つだけで、誰もが瞬時にアバターに変身できる画期的なデバイス。顔写真を撮影後、わずか1分で映像の世界でその場にいるかのような没入感を得られるもので、独自の技術と許諾を得たコンテンツのみを使用しているので、出力された面白い映像を体験者側のスマートフォンで撮影し、SNSで安心してシェアすることが可能。元々はメタバース用に開発された技術を発展させ、三次元→二次元→三次元的な加工を素早くできるようになっているらしい。
しかし、これだけ自然に顔ハメパネル的なアバター×AIな使い方ができるとすると、色んな発展の仕方が考えられるが……。その辺りを川本氏に聞いてみると「ハードウェアとして設置するうえでクリアしなければならないことはありますが、観光地などで使われると、インバウンドの方にも喜んでいただけそうで面白いですね」とのこと。今回の映像にも舞妓の映像があったように、日本っぽいビジュアルになれるというのはたしかにウケが良さそうだ。
クリエイティブを担当したVML&Ogilvy Japan合同会社のスタッフいわく、この映像素材は50くらいの候補から選ばれており、様々な条件を満たしている&馴染みやすいものをチョイスしたそう。素材選びはある種大喜利的なバラエティに富んだものになっているため、制作陣も楽しみながら制作することができたと話してくれた。
なお、「AVATARIUM Portable」の開発元である株式会社 Pocket RDは、「あげすぎ!SHIBUYAおトクーポン」に活用されている「Digital Double」も手掛けている。同社はKDDI Open Innovation Fund 3号の出資先でもあるため、KDDIのWeb3とオープンイノベーションのショーケースとして『Pontaパス ステーション』を楽しむのも、テック好きとしては面白いはずだ。
■サービス詳細
『Ponta パス』
URL:https://prcp.pass.auone.jp/ppas-start/index.html
月額料金:548円
■PontaパスStation第2弾ポップアップストア概要
開催場所:ZeroBase渋谷(東京都渋谷区道玄坂2-5-8)
開催期間:2025年2月6日(木)~2月9日(日)
営業時間:一般オープン 12:00~18:00
限定イベント 18:00~21:00
特設サイト:https://prcp.pass.auone.jp/popup-store-2nd/index.html
■関連リンク
「AVATARIUM Portable(アバタリウム ポータブル)」:https://pocket-rd.com/products/avatarium-portable/
「Digital Double」:https://pocket-rd.com/products/digitaldouble/
株式会社POCKET RD:https://pocket-rd.com/