“1000回遊べるダンジョンRPG”最新作がPCに登場! 『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』Steam版プレイレポート

 「1000回遊べるダンジョンRPG」として1995年12月に誕生し、歯ごたえある難易度と繰り返し遊びたくなる中毒性で話題を集めた「風来のシレン」シリーズ。その最新作『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』(以下、『風来のシレン6』)のSteam版が、スパイク・チュンソフトより12月12日にリリースされる。

Nintendo Switch『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』アナウンストレーラー

 2024年1月25日にNintendo Switch用ソフトとして発売された『風来のシレン6』だが、Steam版は移植にともなって高解像度や、「パラレルプレイ」と「風来救助」のクロスプレイに対応。また、Nintendo Switch版にて実装された無料アップデートもあらかじめ収録されており、「PCで『風来のシレン6』を遊んでみたかった」というユーザーにとってピッタリな作品だと言えるだろう。

 本稿ではSteam版『風来のシレン6』リリースに際し、あらためて同作品のゲーム性やSteam版の特徴にフォーカスしたプレイレポートをお届けする。

PCでも快適に遊べる「風来のシレン」シリーズ最新作

 「風来のシレン」と言えば、まずは何もない状態でダンジョンに潜り、自身のレベルアップや道具類の調達をこなしながら最奥を目指し、途中で力尽きたらまた最初に戻ってやり直す……というローグライク性が目玉のゲーム作品だ。このシステムは『風来のシレン6』でも健在。冒険の舞台「とぐろ島」に降り立ったシリーズおなじみの主人公「シレン」は相棒の語りイタチ「コッパ」と共に、夢に現れた謎の少女を救うべく、とぐろ島の山頂を目指すことになる。

 「一度倒れたらスタート地点へ逆戻り」というシビアな仕様ながらも、繰り返し挑んでいるうちに攻略の糸口が掴めたり、ダンジョン内で拾った道具を道中の倉庫に保存しておくことで次の冒険がグッと楽になったりするのも「風来のシレン」の魅力。本作はそうしたシリーズ伝来のエッセンスを継承しつつも、随所でこれまでになかった新たな試みが見られる。

 たとえば『風来のシレン6』より登場した「デッ怪」はその名のとおり、3×3マスを埋める強力かつ巨大なモンスターだ。前方と横にバリアを展開しているためシレンの攻撃が効かず、ダンジョン内で極力遭遇しないような立ち回りが求められる。撃退手段も用意されているが、ステータスも普通のモンスターをはるかに上回っており、ダンジョン攻略を目指すプレイヤーにとってかなりの脅威と言えるだろう。

 モンスターだけでなく、シレンにも本作からのパワーアップ形態が存在する。その名も「ドスコイ状態」と言い、ダンジョン内での最大満腹度が150を超えた場合に発動される。ドスコイ状態のふくよかな体型となったシレンは火力と体力が増えるのみならず、ダンジョン内に設置された罠を完全に無効化する。満腹度が減るとドスコイ状態は解除されてしまうが、上手くコントロールできれば攻略の自由度がより増すことだろう。

 そのほか優秀な性能を誇る「神器」の追加や「昼夜」システムの廃止といった遊びやすさの調整にくわえ、『風来のシレン6』はキャラクターモデルを含むビジュアルが3Dへと一新されている。ここからは、PCにてプレイ可能なSteam版の特徴を見ていこう。

 家庭用ゲーム機であるNintendo Switch版では、ゲーム起動時に画面解像度を自由に変えることができず、遊び方(TVモードや携帯モード等)に応じて解像度が制限されていた。一方のSteam版は、画面表示に関する設定を好みで切り替え可能だ。「解像度」(最高:3840×2160)や「ウィンドウタイプ」、そしてグラフィックスのクオリティも自由に変更できる。また本作はデスクトップPCやモバイルPCだけでなく、「Steam Deck」などの携帯型ゲーミングPCでの起動に対応している点もうれしいポイントだと言える。

 そして、ダンジョン情報をインターネット上に公開可能な「パラレルプレイ」、ダンジョン内で力尽きたユーザーを別ユーザーが救出に向かう「風来救助」については、Nintendo Switch版とSteam版とのクロスプレイが実現。プラットフォームは違えど、インターネット機能を介した通信プレイに対応している。ハードの垣根を超え、ダンジョンのお披露目会や初心者ユーザーの救済がはかどりそうだ。

人気キャラも使える「plusパック」で『シレン6』がボリュームアップ

 発売からもう少しで1年を迎える『風来のシレン6』には、これまで数度にわたって新規ダンジョンや便利機能を追加する無料アップデートが行われた。Steam版ではそれら各種コンテンツをあらかじめ収録済み。ゲーム環境が最適化された状態で存分にダンジョン攻略を楽しむことができる。

 もちろん『風来のシレン6』は無料アップデート以外にも、ゲーム内容にボリュームをもたらす有料ダウンロードコンテンツも用意されている。Steam版の発売に合わせて登場する「不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録 plusパック」を導入すれば、新たなプレイアブルキャラクターをはじめ、ストーリーモード以上の高難度を誇る各種ダンジョンが追加される。

 ダウンロードコンテンツはいずれも特徴にあふれているが、なかでも「アスカ」と「コッパ」のプレイアブル化は目を見張るべきポイントだろう。前者は「風来のシレン」シリーズに登場する女性剣士で、シレンに勝るとも劣らない人気と高い実力を備えたキャラクター。本作では打たれ弱い代わりに攻撃力が高く設定されており、強気なダンジョン攻略が楽しめる。

 対する後者はシレンの良き相棒として連れ添ってきた語りイタチだが、このたびプレイヤーキャラとして初昇格。戦闘力が皆無なものの、地面にもぐって敵を回避したり、満腹度を消費して次のフロアへ進むことができたりと、「逃走」ベースの斬新なプレイスタイルが確立されている。一度クリアしたダンジョンでも、シレン以外のキャラクターを使えば一風変わった景色が見えてくるはずだ。

 そしてSteam版の展開に合わせ、スパイク・チュンソフトは『風来のシレン6』のBGM109曲を丸ごと収録した「劇伴音楽之巻」もリリースする。ゲーム本編で流れる楽曲をじっくり鑑賞したい場合は一度チェックしておくと良いだろう。

 『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』Steam版は、2024年12月12日に5,980円(税込)で発売予定。有料コンテンツをまとめた「plusパック」、本作のデジタルサウンドトラック「劇伴音楽之巻」もSteam向けに同日発売される。

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