「ポケポケ」リリース1か月の環境は? ポケモンの“顔”「ピカチュウ」や安定感抜群の「ミュウツー」が活躍中
リリースから約1か月が経過した『Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)』。11月には今後のアップデート予定が告知され、年内の追加パックの実装と、1月に「トレード」機能が追加されることが予告されて話題となっている。
今回はそんな『ポケポケ』のバトル環境に注目。先日終了した「最強の遺伝子 エンブレムイベント」までの環境を振り返りつつ、追加カードで期待したい変化について考察する。
環境トップの3デッキ。ポケモンの顔「ピカチュウ」が人気
まず、環境でトップクラスの人気を博しているのが「ピカチュウex」デッキだ。このデッキは名前のとおりポケモンの“顔”であるピカチュウを中心としたデッキで、進化が必要なく、2エネルギーで90ダメージをデメリットなしで連打できる「ピカチュウex」で攻撃し序盤から攻め切る「アグロ」タイプのデッキとなっている。
「ピカチュウex」のわざ「エレキサークル」が自ベンチのでんきタイプの数に応じて威力が上がるため、でんきタイプのポケモンだけで組むことになるが、「サンダーex」などの壁役や、高打点が出せる「ライチュウ」などを組み合わせることでさまざまな状況に対応できることが魅力となっている。
同じく「アグロ」タイプのデッキとしては「スターミーex」デッキも強力。1進化は必要だが、2エネルギーで無条件に90ダメージがだせる「スターミーex」や、相手のベンチにもダメージを与えられる「フリーザーex」が中心となる。また、コイントス次第でみずエネルギーを一気につけられる「カスミ」の存在も大きく、運が良ければ先攻1ターン目で勝負を決めてしまうことも可能だ。
ただし、みずタイプのポケモンはでんきタイプが弱点のため、「ピカチュウex」デッキにはかなりの不利を背負ってしまうのが向かい風となっている。それでも、「カスミ」の運さえ良ければどんなデッキ相手にでも一方的に勝利できるのが魅力だ。
環境トップ2つが「アグロ」タイプのデッキだが、ラスト1つの「ミュウツーex」デッキは盤面を作っていく中盤よりのデッキとなっている。このデッキは、エネルギー2つをトラッシュして150ダメージという高火力が出せる「ミュウツーex」と毎ターン超エネルギーを1つ生み出す「サーナイト」の2体を場に出し、「ミュウツーex」で3タテを狙うデッキとなっている。
「ミュウツーex」の150ダメージは一部のポケモンしか受けきることができず、大抵は1撃で倒されてしまうほか、「ミュウツーex」がたねポケモンかつ、2エネルギーで50ダメージを与える「ねんどうだん」も持っているため安定しやすいデッキとなっている。
環境トップに対抗する「リザードン」
こうした環境トップのデッキに対抗するデッキもいくつか存在する。なかでも、条件が整えばまず負けない「リザードンex」デッキと、コイントスですべてを解決できる「ガラガラex」デッキはよく目にする。
「リザードンex」デッキはワザでベンチのポケモンにエネルギーをつけられる「ファイヤーex」で「ヒトカゲ」を育てていくデッキ。準備には時間と運が必要だが、「リザードンex」のワザ「ぐれんのあらし」はエネルギーを2個トラッシュするものの、すべてのポケモンを一撃で倒せる200ダメージという破格の性能となっている。安定しづらく、展開が早い「ピカチュウex」「スターミーex」は苦手だが、「ミュウツーex」デッキに対しては、「ミュウツー」の攻撃を耐えられることもあって比較的有利に戦うことができる。
一方の「ガラガラex」デッキは「ピカチュウex」の弱点をつくことができ、テンポも早いデッキとなっている。「ガラガラex」を筆頭に、「ダグトリオ」や「オコリザル」といった1進化かつ必要エネルギーが少ないポケモンで一気に勝負を決める「アグロ」タイプのデッキだ。「ガラガラex」はコインを2枚投げて表がでた数×80ダメージ、つまり最大160ダメージが打てる「ホネブーメラン」が魅力のポケモン。運が悪いと0ダメージになってしまい安定性には欠けるが、どんな展開でもワンチャンスを掴めるギャンブル性に惹かれるプレーヤーは少なくないはずだ。
環境の2番手的なデッキにはほかにも、「ミュウツーex」にタイプ有利が取れる「マタドガス」を組み込んだデッキや、ワザや「エリカ」でHPを回復しながら戦える「フシギバナex」デッキなどが存在する。どれも追加カード次第ではさらに強力となり、環境トップになる可能性を秘めたデッキなので今後に注目だ。
追加カードで環境の変化に期待
筆者の経験上、リリースされたばかりのカードゲームでは、カードプールの少なさから対抗手段が取りづらい「アグロ」タイプのデッキか、特殊勝利を狙うデッキの勝率が高くなりがちだ。本作でも「ピカチュウex」や「スターミーex」などのアグロタイプのデッキが強力だが、今後の追加カードで回復手段や妨害手段が増えれば、息切れしやすい速攻デッキはだんだんと勝ちにくくなっていくだろう。
とはいえ、「ピカチュウex」は強力なでんきタイプのポケモンが追加されれば強化される。また、みずタイプのデッキは「カスミ」の存在から強力なみずポケモンが登場するだけで猛威を振るいかねないので、今後も注目したいデッキなことに変わりはない。
一方、「ミュウツーex」デッキは現状の「ミュウツーex」と「サーナイト」の組み合わせが強力なので、新ポケモンによる伸びしろが少ないように思える。こちらはポケモンよりもトレーナーズカードの追加次第で立ち位置に変化があるだろう。
また、現状は「メルメタル(メルタン)」「キリキザン(コマタナ)」「クチート」しか登場していない、はがねタイプのポケモンの追加には期待したい。バトルでも人気の高い「ハッサム」や「メタグロス」といったポケモンが実装されることを心待ちにしているユーザーは多いはずだ。
また、本作のデッキは20枚と少ないものの、狙ったポケモンを引けるかが重要になるため、多くても3種類のポケモンしかデッキに投入しづらくなっている。残りのカードは当然トレーナーズカードになるのだが、その選択肢があまりないのが現状だ。「博士の研究」や「モンスターボール」は必須ではあるが、デッキとそこまで相性のよくない「スピーダー」や「サカキ」といったカードを数合わせ的に入れていることも少なくないため、新たな選択肢は必要だろう。とはいえ、しんかポケモンをサーチできるカードなどが追加されると、一部のデッキが非常に強力になってしまうので、ちょうどいいバランスのカードが追加されることを祈りたい。
バトルモードの追加にも期待
11月には「最強の遺伝子 エンブレムイベント」が実施されたことから、多くのトレーナーがバトルに参加しただろう。今後もこうしたバトル関連のイベントは継続してほしい。
しかし、本作のバトルは運要素が強いため、負けるとポイントが下がるタイプのランクマッチ等はプレーヤーのストレスになりかねない。そのため、「エンブレムイベント」のような負けにデメリットがないイベントはもちろん、デイリー報酬などよりバトルに挑むモチベーションを継続的に高める仕組みの導入を筆者は期待している。
本作はコレクションをメインとしていることから、バトルはカジュアルな内容となっているものの、やはりゲームのコンテンツとして対戦が重要なのは間違いない。今後のアップデートによって、より『ポケポケ』のバトルが盛り上がることに期待したい。
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