定性レポート『メタバースでのアイデンティティ』が公開へ 仮想世界住人は“自分らしさ”をどう考えているのか

 スイスの人類学者ミラとVTuber/作家バーチャル美少女ねむによる研究ユニット「Nem x Mila(ねむみら)」が、ソーシャルVRユーザーのアイデンティティの在り方を調査した定性レポート『メタバースでのアイデンティティ』を無償公開した。

 本調査は同ユニットがこれまで実施してきた定量調査である『ソーシャルVRライフスタイル調査』と異なり、自由筆記形式の質問を数多く含む定性調査。全世界のユーザーより1,012件の回答があった。定性データの分析は過去の調査を遥かに超える作業量となったものの、仮想世界で広がる人々の新たな生き方や自己の在り方、多様性が解像度高く浮かび上がった。

 本レポートでは、2024年のユーザープロファイルからアバターの選択基準やソーシャルVRによって受ける影響、VRアイデンティティへの向き合い方まで、さまざまなトピックスで触れられている。

■調査概要
目的:ソーシャルVRのユーザーのアイデンティティの在り方について定性的な理解を深めること
対象:VRヘッドマウントディスプレイを用いて、ソーシャルVR (VRChat、Neos VR、cluster、バーチャルキャストなど) を直近1年以内に5回以上使ったユーザー (デスクトップ・スマホからのみの利用者は今回は対象外)
方法:2024年6月24日~7月12日、 日本語・英語でのGoogleフォームによる公開アンケート
募集:日本語・英語でプレスリリースを発行。各種メディア・関連コミュニティ経由で拡散
運営:研究ユニット「Nem x Mila」
 回答数:1,012件
回答者の主な居住地域:日本・北米・ヨーロッパ・アジアなど。

■関連リンク
日本語版ポータル:https://note.com/nemchan_nel/n/n9a4ca9f667a2
英語版ポータル:https://medium.com/@nemchan_nel/1b61700b89a1

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