ヒグチアイが語る“ヤバかった元カレ”と「結婚観・恋愛観を歌にすること」
iPadに別れの手紙を残すヤバい元カレ!? 嫌な思い出も音楽に昇華
ーー『さよならプロポーズ』の「結婚」か「別れる」という設定はどう思いますか?
ヒグチ:特定のカップルをずっと追い続けるリアリティ番組って珍しいですよね。これまでの日常生活だと相手が答えてくれなかったり決めてくれなかったりしたことでも、期間を定めた番組だと「答え、出してくれるんかい!」みたいな部分もあって(笑)。人の細かい部分までたくさん見れるのが面白いなと思いました。
ーー出会いからお付き合いが始まるまでを映し出す恋愛リアリティ番組が多いなかで、すでに付き合っているカップルを見届ける番組はあまりないですよね。すでにお互いのことを知っている2人だからこそ、内面の深いところまで見れるのかなと。
ヒグチ:人って、出会いより別れの方が印象的じゃないですか。だから視聴者側も自分の経験とリンクして胸が痛くなるところも多いと思います。
ーーヒグチさんの印象的な別れのエピソードがあれば教えてください。
ヒグチ:わたし、元カレたちとのエピソードを凝縮した「元カレかるた」を作ってるんです。その中でも思い出すのは、仕事から帰ってきたらiPadのメモアプリに手紙が入っていたこと。なんで手書きじゃなかったんだっていまでは思うんですけど(笑)。そこに「結婚したいと思ってた」と書かれていて。付き合っていた時にはそんなこと一言も言ってなかったのに別れたことに、めちゃくちゃむかついたのを覚えています。その手紙をそのまま歌にしようと思っていました(笑)。
ーー嫌な思い出も音楽にすることで昇華しているんですね。
ヒグチ:そうですね。コンテンツにすることでちゃんとお金にしています(笑)。
阿吽の呼吸も素敵……だけど、言語化を大事にしたい
ーーヒグチさんが理想とする恋人との関係性は?
ヒグチ:昔は「なんでも言える人」がいいと思ってたんですけど、いまは恋人とすべてを共有する必要はないと思っています。恋人に限らず、「この人にはこれを話す、あの人には違う話をする」というように、いろんな人にいろんなものを背負ってもらうことが、関係を続けていく上で大事かなと。お互いに距離を保てる人が理想です。
ーーどんな人に惹かれますか?
ヒグチ:健康的な人ですね。前までは細くてなよっとしたアーティスティックな人が好きだったんですけど、その人がお酒飲んで暴れたときに羽交い締めしたら勝てたことがあって。そういう人じゃないといいです(笑)。
ーーヒグチさんが恋愛で大切だと思うことを教えてください。
ヒグチ:気持ちを言語化すること。感情は絶対どこかしらに理由があるんです。
「ん」って言っただけで相手が「これでしょ」と汲み取ってくれるような関係も素敵だと思いますが、「なぜそう思うのか」を言葉にして相手に伝えることはとても大事だと思います。
ーーご自身も気持ちの言語化は日頃から意識されていますか?
ヒグチ:そうですね。大喧嘩をしたときに、根本的な原因を辿ったらお腹が空いているだけだった、なんてこともあるんですよ。お腹が空いてイライラしてしまったために「あのときもさ〜」ってケンカに発展しちゃうんです。
あとは「ありがとう」と「ごめんね」を癖づけていくこと。つまりは、相手に気を遣うことが一番大事なのかもしれないですね。
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