異例のヒットを記録したコスメブランド『CipiCipi』 仕掛け人&人気YouTuberが語る“開発の裏側”

コスメブランド『CipiCipi』の裏側を語る

「私たちもついていけないくらい」情熱が生んだつながり

ーーコスメブランドを立ち上げることになったきっかけについて、教えてください。

ふくれな:最終的な夢は、自分でコスメを作ることだったんです。でもYouTuberでコスメをプロデュースしている方は当時はあまりいなくて。そしたら2019年ごろに、Rainmakersさんが声をかけてくれたんです。

内田:私たちもちょうどその時期に、YouTuberの方と一緒にコスメを作りたいなと思っていました。やはりYouTuberという職業は視聴者との距離が近いので、「自分でもこんなふうになれるんじゃないか」と、ユーザーの方にリアルに感じていただけるのではないかと思ったんです。

ーーそのなかでも、ふくれなさんに声をかけた理由はなんだったのでしょうか?

内田:まずは、メイクに関する圧倒的な知識量ですね。私たちとしても、インフルエンサーさんの知名度で勝負するのではなく、本当にメイクが好きで、ユーザーさんに身近に感じてもらえるようなブランドにしたいと思っていました。その点ふくれなさんはずっとメイクの研究をされていて、“メイクが好き”という気持ちが見てわかる方だったので、お声がけをさせてもらいました。メイクに対しての知識量と熱量は、私たちも全然ついていけないくらいのレベルです(笑)。いまはそれがさらに加速していて、本当にリスペクトしています。

ふくれな:お話をいただいたときは、本当に自分がしっかりとブランドに携われて、会社側の意見が尊重されすぎない。自分がプロデューサーとしてしっかり関われるならやりたいです。と、お返事しました。

ーーまさに奇跡のタイミングだったんですね。

ふくれな:ずっといつかコスメを作りたい、と思っていたのですが、自分が思っているより早く声をかけていただいて本当に嬉しかったです。

ーーそこから『CipiCipi(シピシピ)』は、どのように作り上げていったのでしょうか?

内田:1年半ほど、どんなブランドにしていくかを話し合いました。ふくれなさんも初めての経験だったし、私たちもふくれなさんが希望するものを世に出したいというのがあったので、あまり妥協はせずに話し合いました。

ふくれな:いやー、紆余曲折ありましたよね(笑)。

内田:そうですね(笑)。最初はブランド名とブランドコンセプトから決めていきました。自分に自信を持てるようなコスメを作りたいという想いがあったので、ブランドコンセプトにはそういった想いを込めました。

ふくれな:商品の発色の良さなどを通して、しっかり変化がわかるようなものを作っています。私自身、「メイクでこんなに変わるんだ」と気づいてからメイクが好きになったので、買ってくれた人にもその体験をして欲しかったんです。だからナチュラル系というよりは、ビフォーアフターが実感できるような仕上がりにしていますね。

ーーふくれなさんの原体験に基づいたブランドコンセプトになっているんですね。

内田:ただ、最初の販売時期にちょうどコロナ禍になってしまって。2020年の3月ごろに発売を予定していたのですが、7月に延期することにしたんです。

ふくれな:コロナだから美容部員さんがコスメ商品を使って教えてくれる“タッチアップ”もできないし、そもそもお店に来られないのでテスターに触れることもできない状況でした。メイクは使用感がわからないと不安だし、SNSで写真だけ見て買うのも難しいので、最初は苦労しましたね。

 でも私はメイクのなかでもアイメイクが好きで、最初に目元周りの商品を開発していたんです。コロナ禍ではマスクをしてても、アイメイクや眉毛はお化粧ができたので。たまたまではあったのですが、それは不幸中の幸いでした。

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