“新卒3年目のZ世代”を代表に抜擢 サイバーエージェント『SNSクリエイティブスタジオ』流の「バズり方」とは
“既存のスタイルに取られない姿勢”が『今日好き』動画のバズの要因に
ーー平田さんは、学生時代から動画編集をするのがお好きだったのですか?
平田:そうですね。高校生のときから、趣味としてスマホで編集をした動画を友人間で共有していました。当時は、いまほどTikTokやを皆が投稿している状況ではなかったので、完全に友達に送るためだけのものでしたね。
ーーまさに、縦型動画のサラブレットという感じですね……!
平田:テレビ番組も好きだったので、自分で企画を作りながら、スマホで縦型動画を編集するというのが組み合わさった、この仕事は天職だと思います。弊社では内定後、入社前にアルバイトができるので、そのときからずっと縦型動画を作っていました。
ーー動画を切り出すのは、どういう部分が美味しい部分なのかを抽出する作業だと思います。みなさんのなかで、共通認識がなされているのでしょうか?
吉田:みんなの共通認識をすり合わせる時間をサボらないというのが、僕らの組織の特徴だと思っています。たとえば、「この番組の投稿は誰がターゲットなんだっけ?」という観点を起点に、ティーンなら平田、野球やサッカーだったら僕……という感じで、意見交換をしています。それぞれ、ターゲットによって刺さるポイントが異なるためですね。
平田:私が担当している領域は10代向けのものが多いので、そうなると「共感性」がポイントになってくるんです。共感ポイントがあると、友達にシェアしたくなる。なので、どの部分を抽出すれば共感が生まれるのか? というのを重要視しています。
ーー担当されている番組とも話し合われることが多いのでしょうか?
平田:番組制作がスタートする前から、制作陣と二人三脚でやっている感じです。「番組の中でこういったシーンを作っていきましょう」と相談もします。。
ーーそんなところから参加されているのですね……!
平田:そうですね。台本を通じて指示をすることはもちろんしませんが、「2ショットを撮るときはこういうアングルの方がSNS的には反応がいいです」といったアドバイスは伝えています。
ーー『今日、好きになりました。』(以下、『今日好き』)なんかは、SNSでの再生回数もすごいことになっていますよね。
平田:『今日好き』に関しては、今年の3月に“今日好き学園”と題した、「もし、『今日好き』のメンバーが同じ学校だったらどんな風になるんだろう?」というのをコンセプトにした企画を提案したんです。すると、実際に投稿した動画に対して、「こういう学校、憧れる!」といった好評なコメントを多くいただき、かつ再生数もついてきました。以前は、番組本編の映像を切り出して投稿することが中心でした。しかし、既存の手法に囚われることなく、新たに企画立案するスタイルに変更したことにより、みなさんに楽しんでいただける動画を提供できるようになりましたね。
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ーー切り出しだけでなく、新たな企画を作っていく。夢が広がりますね。