磯村勇斗、秋元梢、長岡亮介も絶賛 圧倒的な開放感の新感覚オープンイヤー型ヘッドホン『nwm ONE』発売

 NTTソノリティによる音響ブランド「nwm(ヌーム)」よりフラッグシップモデルとなる“オープンイヤー型ヘッドホン”『nwm ONE (ヌーム ワン) 』が7月18日に発売された。発売に合わせて開催されたメディア向け発表会の内容をレポートしたい。


 冒頭、ブランドコンセプトや新製品について語ったのはNTTソノリティ・代表取締役社長の坂井博氏。コロナ禍以降、配信コンテンツの充実や、ハイブリッドワークの定着に伴うオンライン会議の増加によって、「デバイスからの音」と「外部の音」の両方をバランスよく取り入れたい状況が増えた。nwmはこういった要望に応えるかたちで、「没入ではなく共存」をコンセプトに、耳を塞がずになおかつ音漏れもしない“耳スピーカー”をコンセプトにしたオーディオガジェットを2022年から追求してきたと語る。

「共存」を可能にするnwm独自の2つの技術

 続けて語られたアイテムのこだわりとして、今回の製品にはNTTグループが培ってきた2つの独自技術が使用されていたという。

 ひとつは「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」技術。デバイスの周囲に発生する音漏れに対して逆相の音を当てて打ち消すことで、耳元付近の360度に音を閉じ込めて音漏れを最小限に抑える技術だ。これにより開放型ヘッドホンでありながら、耳元のみに音を“閉じ込める”ことを実現した。

 もうひとつが「Magic Focus Voice」だ。マイクに届く音声の時間差を認識することで話者を特定する「ビームフォーミング」と、雑音を除去して音声だけを抽出する「スペクトルフィルター」を組み合わせた独自技術だ。外にいるときでも、リモート会議や音声通話でクリアな声を届けることが可能となる。

 nwmはこれまでにPSZを利用した有線タイプの『nwm MWE001』、ネックバンドワイヤレスタイプの『nwm MBN001』、完全ワイヤレスタイプの『nwm MBE001』の3種と、「Magic Focus Voice」を搭載したインターイヤー型の有線イヤホン『nwmVoice Beds』を展開してきた。


 そして今回の『nwm ONE (ヌーム ワン) 』はブランド初となるフラッグシップモデルとして、両方の技術を搭載した製品となった。他にも「360 Reality Audio」や、次世代Bluetooth規格である「LE Audio/Auracast」にも対応しており、まさにフラッグシップモデルにふさわしいスペックとなっている。

オープンイヤータイプだが音質に妥協なし

 坂井博氏によれば、今回のアイテム投入の背景として、オープンイヤー型のイヤホン市場が急成長しており、国内市場は昨年比で100%も増加。またグローバルで見れば、今後2030年までに8.34%の成長が見込まれているともいう。完全ワイヤレスイヤホン分野に続き、新たな市場が開拓されようとしている。


 nwmはデバイスの開発、販売といった「モノ」にとどまらず、最新の音楽XRなどの体験を提供する「コト」にも注力しているという。また、nwmで使用される技術を建設現場や小売店といったデスクレスワーカーに向けた音声DXにも取り組んでいくということだ。そして開放型ヘッドホンを超える”オープンイヤー型”として登場した『nwm ONE (ヌーム ワン) 』の開発にあたって、もっとも時間をかけた点が音質面とのこと。


 一般的にイヤホンヘッドホンといったオーディオデバイスはドライバーユニットの大きさによって音質が大きく左右される。大きなドライバーはその分出力も上がるが、開放型の場合音漏れにも大きく影響するのだ。そこで『nwm ONE (ヌーム ワン) 』では、高域用の12mmドライバーユニット、低域用の35mmドライバーユニットをそれぞれ搭載し、2つのドライバーユニットで広い帯域をカバーしたという。さらに各ドライバーを別々のアンプで駆動させた。ここに先に紹介した「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」が組み合わさることで、オープンイヤー型でありながら、“音漏れせずに高音質“を実現したという。

 デザインは極めてミニマルかつシンプルで、なんとブランドロゴさえ入っていない。ただ、製品自体極めて特徴的なフォルムであるから一目でnwmの製品だとわかる。極めてソリッドな印象だ。


 装着中は耳にスピーカーユニットなどが当たらない構造となっている。耳が完全に塞がれていないので、当然蒸れることもない。

 この構造が功を奏したのか、185gという軽さを実現した。他社の人気機種と比較してもかなり軽いことがわかる。それでいて連続再生時間は最大およそ20時間と、これまたかなり長い。

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