VTuberやVライバーらによる「バーチャルとリアルの境界線をBREAK」したクラブフェス 『V-REAK!!』レポート

クラブフェス『V-REAK!!』レポート

 バーチャルアーティストやDJと同じ並びでメインステージに出演していたのが、Vライバーだ。えのぐ、épelerのようなバーチャルアーティストに限りなく近いが、普段は17LIVEでバーチャル配信をしているVライバーがステージに出演する権利を掴み取った夢のような瞬間だった。

雪わんこ

 Vライバーとしてトップバッターを切った雪わんこは、「ドメスティックバイオレンス」「FREEDOM」といったAdoの楽曲で見た目とはギャップのあるボーカルを響かせ、17LIVEでの再会を約束した。“ちゃうぞ組”として普段から交流のある歌伝みぃると御珠すず。この4月で17LIVEでの配信開始から1年を迎える歌伝みぃるは、かいりきベア「バグ」、Kanaria feat. 星街すいせい「レクイエム」で妖艶な歌声を響かせ、ラストは自身のオリジナル曲「The beginning of starlight」で真っ直ぐなメッセージを届けた。

御珠すず

 「わんこー!」という歌伝みぃるからのコールを受けて登場した御珠すずは、自身が「きつね」であることをしっかり主張してから、DECO*27「ボルテッカー」、柊マグネタイト feat. 可不「マーシャル・マキシマイザー」の2曲で歌い手としての実力を見せつける。ラストは御珠すずにとっての歌への思いを込めた初めてのオリジナル曲「思い届け」を初披露した。

猫夢もず

 人生初ライブとなる猫夢もずは、スクリーンに「ここは夢の中 夢の世界です」「ここから私 猫夢もずが貴方を夢の中へ 誘います」「短い時間ですが 盛り上がって楽しんで頂けると うれしいです」と映し出し、先のVライバーとは異なる演出で自身の世界観を作り出す。選曲はAdo「唱」、ずっと真夜中でいいのに。「残機」といったメインストリームとも言えるアーティストと楽曲。だからこその覚悟を感じられるパフォーマンスでもあった。

ホーリー・ドーナッツ

 Vライバーとしてはトリを務めるホーリー・ドーナッツは、MAISONdes「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」、水曜日のカンパネラ「エジソン」、吉川友「こんな私でよかったら」の3曲を歌唱。「エジソン」の途中には〈間違いなくこれからの時代くるのはドーナツ!いや、歌うまかわいい、動画配信者なんだけどな〉と歌詞をアレンジする余裕を見せていた。

 バーチャルとリアルの垣根を超えたステージを展開した今回の『V-REAK!!』。えのぐのステージ終わりには、パルムが会場に残った参加者に感謝を示しつつ、再びWOMBにて2回目の『V-REAK!!』の開催を発表。日程や出演アーティストなど詳細はまだ未定ではあるが、そこには多様なライブの形が存在しているはずだ。

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