スマートウォッチは便利だが過信は禁物? 血糖値測定への利用に関して米機関が警告

スマートウォッチ過信は禁物? 米機関警告

 米国食品医薬品局(FDA)は、血糖値測定にスマートウォッチやスマートリングを使用しないようにと、消費者に向け警告している。

 FDAによれば、皮膚に穴を開けずに血糖値をチェックできると謳うスマート機器は、薬の服用量が多すぎたり、あるいは少なすぎたりするなど、糖尿病管理のミスに繋がる可能性があると指摘している。

 市場には血糖値を監視するデバイス(CGM)を使わず、非侵襲的に血糖値を監視できると主張するスマートウォッチやスマートリングが存在する。しかし、これらの製品はFDAによって認可されておらず、また医師は認可されていない製品を使用するリスクについて、患者に警告すべきだとしている。

 代表的な例として、現在の『Apple Watch』では心拍数や心電図の測定が可能だが、血糖値の測定機能は搭載されていない。

 Appleはレーザーで皮膚の下に光を当て、血糖値を測定する光吸収分光法を研究しているが、2023年の段階では、概念実証の段階に留まっている。もしAppleが『Apple Watch』に血糖値のモニタリング機能を追加するとすれば、FDAの認証を得る必要があるだろう。しかし、その実現は、まだまだ先となりそうだ。

 スマートウォッチは健康を管理するうえで便利なデバイスだが、もし持病など健康リスクをお持ちであれば、過信せずに医療機関での定期的な診断を受けてほしい。

〈Source〉
https://www.fda.gov/medical-devices/safety-communications/do-not-use-smartwatches-or-smart-rings-measure-blood-glucose-levels-fda-safety-communication
https://www.macrumors.com/2024/02/21/fda-smart-watch-blood-sugar-warning/
〈Photo by Pixabay〉
https://pixabay.com/ja/illustrations/%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%AB-%E8%85%95%E6%99%82%E8%A8%88-iphone-5056412/

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