LGエレクトロニクス・ジャパンは、モバイルノートパソコン「LG gram」シリーズの最新モデルとなる2024年モデルを発売する。ラインアップは、17インチ、16インチ、15.6インチ、14インチの4つの異なるサイズで展開され、加えて全く新しい「Pro」ラインを含む全10モデルを順次展開していく。

　発売に先立って行われたメディア向け内覧会に登壇したLGエレクトロニクスのマーケティング部の宮田弘之氏によれば、LG gramの強みは「場所に制約を受けないモビリティ力にある」とコメントし、高性能・機動性・連携制が進化した新モデルの強みを強調した。主なポイントは以下となる。

【軽量薄型で多様なサイズ展開】

　「LG gram」シリーズは、その軽量さとスリムなデザインで知られ、今回の2024年モデルもこの伝統を継承している。特に、17インチモデル「17Z90SP-MA78J」は重量1299g、16インチ2in1モデル「16T90SP-MA78J」は重量1399gで、両モデルともに厚さはわずか12.9mmを実現している。これらのモデルは、移動が多いビジネスユーザーやクリエイティブユーザーに最適な選択肢となる。

【高性能プロセッサー搭載】

　技術面では、最新の「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」の搭載により、パワフルなパフォーマンスを発揮。これにより、高度なマルチタスクやAIアクセラレーションによる生産性向上が可能に。また、内蔵GPUの強化により、高解像度の映像編集や軽めのゲームも快適に楽しむことができるようになっている。

【独自のアプリで連携力向上】

　さらに、「LG gram」シリーズは、新機能「LG gram Link」を搭載。これにより、異なるOSを持つデバイス間でのファイル共有や画面拡張が簡単に行え、ユーザーの生産性とクリエイティビティをさらに高めることができる。

【耐久性はMIL規格準拠】

　耐久性に関しても、米国国防総省の厳しい基準である「MIL-STD-810H」に準拠したテストをクリアしている。これにより、日常の使用はもちろん、厳しい環境下でも安心して使用することが可能だ。加えて、最新のオーディオ技術や高品質なディスプレイ、セキュリティ機能などを備え、ユーザーの創造性や生産性をさらに支える。

　また、10アイテム全てにIntelが昨年末に投入した「インテル® Core™ Ultra プロセッサー」が搭載されており、同じく登壇したインテルの執行役員であるマーケティング本部・本部長の上野晶子氏が「最新のインテル® Core™ Ultra プロセッサーではAI推論をCPUが適宜処理し、負荷低減や省電力にも役立つ」とクラウド処理によらない、ローカル側でのAI処理を可能とする ”AIPC”としてのメリットを強調した。全アイテムに搭載されているCPUの特徴は以下の通り。

【高パフォーマンス】
高速処理能力を提供し、複雑なタスクやデータ集約的なアプリケーションにも対応。

【AIアクセラレーション】
AI技術を活用し、より効率的な作業が可能に。ビジネスや学習、クリエイティブな作業において生産性を高める。

【内蔵GPUの強化】
グラフィック処理の向上により、映像編集やゲームプレイがスムーズに。

　またプロダクト担当として登壇したLGエレクトロニクスPCマーケティング担当・青山貴之氏によれば、新たに投入したProシリーズは「これまで機動性に欠けるとされてきたクリエイティブ向けマシンをどこでも使えるようなSlimボディとした」とコメントし、その機動性に太鼓判を押した。

　また、スタイラスペンはマグネット充電とし、利便性も向上させたことを発表。ミルスペック準拠の堅牢性などについても言及した。

　LGの「gram」シリーズが持つモビリティ性と、Intelが投入した新型CPU。2024年の新モデルは両者のシナジーで軽量性と高性能を両立させている。まさに革新的なノートPCとしてビジネスユーザーやクリエイターにとって魅力的な選択肢のひとつとなるだろう。シリーズの各種性能は以下となる。

■シリーズ名、重量、バッテリー、動作時間（動画再生時）、動作時間（アイドル時）
LG gram Pro（17Z90SP）1299g　77Wh　13 時間 20.5 時間
LG gram（17Z90S） 1350g 12 時間 19.5 時間
LG gram（16Z90S） 1199g 13 時間 23 時間
LG gram（15Z90S） 1290g 72Wh 12.5 時間 22 時間
LG gram（14Z90S） 1120g 14 時間 31 時間
LG gram Pro 2in1 （16T90SP） 1399g 77Wh 11.5 時間 20.5 時間
LG gram 2in1 （14T90S） 1250g 72Wh 13.5 時間 30.5 時間

　なお、筆者が会場で特に気になったのは『LG gram Pro』で、このモデルはAI処理からゲームまで幅広く対応できるうえ、新開発となるアンチグレアディスプレイを搭載している点が魅力で（2in1モデルはグレアディスプレイ）、光の映り込みを抑えつつも400cdという高輝度を維持している。これにより屋内外でフレキシブルに使え、たとえばカフェで作業する時など、陽が当たるような席でも快適に作業ができるだろうし、まさにどこでも使える”AIPC”としてうってつけ。進化した「LG gram」シリーズに要注目だ。

●参考情報

https://www.lg.com/jp/