Z世代のリアルレビュー(第二回)
いま最も注目の次世代YouTuber? 「2nds」の魅力を徹底解説
日々エンタメ×テクノロジーについて発信するリアルサウンドテック編集部。腕利きの執筆陣による読み物も好評ですが、一方で若年層の読者も多い媒体として、参考にしているのは現役大学生たちの声。今回から立ち上がった新連載「Z世代のリアルレビュー」では、編集部にインターンスタッフとして勤務する現役大学生ライターの視点から、毎週さまざまなトピックをお届け。第二週は絶賛推しのために遠征中の近藤がお送りします。
TikTokでYouTubeの切り抜きが拡散され認知度アップ
いまやTikTokにはYouTubeの切り抜き動画が溢れかえっており、チャンネル登録者では計り知れないほどの魅力を持つチャンネルを世間が発見しづらい時代となってしまいました。
そんななかで今回紹介するのは、大学生の私が最も注目しているYouTubeチャンネル「2nds(セカンズ)」です。2022年の4月から活動を始め、現在は3.74万人(2023年11月20日現在)のチャンネル登録者数を持つ3人組。TikTokのショート動画が時折バズるなどブレイクの兆しもあり、次世代のYouTubeを担う存在だと勝手に思っています。
@_2nds_ 生きるの大変だよの重み #常識を疑え #2nds #セカンズ #セカンズ2nds #まーちゃん #女youtuber #切り抜き #古参募集中 ♬ オリジナル楽曲 - 2nds(セカンズ)
キャラが立ちまくりの女3人組「2nds」
まずはそれぞれのプロフィールを紹介しましょう。まずは2ndsの生みの親であり、みんなのボケを全回収する“お母さん”のような優しさを持つ「ダナヲ」。語彙力に溢れ、トークを展開させる中心人物です。古着屋のスタッフということもありファッションもハイセンスで、ファッションスナップだけで構成されたショート動画も、ファンによって投稿されているほどです。
そして言葉一つひとつがふわふわした“あざといの権化”でありド天然の「まーちゃん」。3人のなかでは天然のボケを炸裂しており、ダナヲに突っ込まれることもしばしば。そんな天才ぶりが愛らしく、視聴者からも人気を博しています。2人の爆笑をかっさらうムードメーカーです。
3人目はなぜか“山田“呼びが定着している愛されキャラ「こと」。基本的にほか2人のことを優しく見守っている立ち位置ですが、異様に上手いモノマネを披露するなど、実は負けず劣らず個性あふれる人間味を見せてくれます。ほか2人の突出した個性をうまくつなぎとめているのが「こと」というポジションです。
この紹介文だけでも個性が渋滞しているように見えますが、彼女たちの魅力を語るうえではまったく物足りません。「動画を見てほしい!」というのがいちばん手っ取り早いのですが、見てもらえるようにその魅力を伝えていきたいと思います。
日常から生まれる「特有のノリ」
まず1つ目の魅力は「ボケに対する2ns特有のノリ方」です。ボケを発信するのは主にまーちゃん。彼女はピュアな心の持ち主のため、自分が思いついたボケをためらいなく放りこんていくタイプで、予測不可能な球が様々な角度から飛んでくる。「寝起きサムギョプサル」の動画を例にしてみましょう。
まーちゃんがことの側にあるサンチュを取る際、とっさに思いついた「ビヨン」というボケを唐突に披露。その後、サンチュを手に取ろうとする他の二人を煽り、ことも恥じらいつつ同じボケで乗っかってくれるのです。このノリが続くことにダルさを表すダナヲも、自分の番が回ってくるとちゃんとそのボケを見せてくれます。このユルくて優しいノリの良さが、チャンネルの魅力といえるでしょう。
そして最も推したいポイントはシンプルに"仲の良さ"。
3人そろって生粋の“いい人”であるがゆえ、どんな行動も受け入れる姿が仲の良さを引き立てあうのです。同じ「寝起きサムギョプサル」の動画でも、サムギョプサルを準備するために動き出している時、お肉を並べるまーちゃんの横でキムチを焼き始めるダナヲがあまりにも近く、距離感のおかしさに思わず口角が上がってしまいます。
やっと食べ始める体制になっても、寝起きで頭が働かない状態のため、なぜか3人でくっついて食べて始めてしまうのも面白いです。この距離の近さや自然体な感じが、アットホームな温かさを生む要因なのかもしれません。また、3人は互いのことを“をまえ”呼びをするなど、さっぱりした仲の良さだからこそできる会話劇を繰り広げています。そのくどくない身内ノリが、視聴者にウケているのではないでしょうか。
ほかにも、ここでは紹介しきれないほどの魅力が盛りだくさんな2nds。TikTokで見かけて気になっていた方は、このテキストをヒントに、ぜひYouTubeの動画も見てください。