『VRChat』を始めてみたら、「ジオシティーズ」と『Habboホテル』への郷愁を覚えた話

『VRChat』を始めてみたら郷愁を覚えた話

最先端であるメタバースの世界に飛び込んだことで、郷愁を覚える

 順調に『VRChat』にドハマりしている筆者ですが、ふと「懐かしさ」を感じました。これがどこからやってきたものなのかについて考えてみると、自身の「インターネットの原体験」にたどり着いたので、少しばかりその話もしてみようと思います。

 筆者は幼い頃からパソコンに触れ、タイピングゲームで遊んだり、ネットサーフィンを楽しんだりするような子どもでした。とくに熱中したのは、「インターネットに存在するホテル」をテーマにしたブラウザゲーム『Habboホテル』。ドットで描かれたアバターを操作して、さまざまな部屋でチャットを楽しむという内容なのですが、いわゆる「電脳空間」に人がいる感覚が楽しくて、毎日学校から帰ってきてはホテルに“チェックイン”して会話に興じていた記憶があります。

 振り返ってみれば、年を重ねるごとにまったく知らないコミュニティに飛び込む機会がどんどん減っていました。インターネットで知らない人と会って、その場のおしゃべりを楽しむーーそんな体験が『Habboホテル』での日々を思い起こさせたわけです。

(YouTUbe:DENTRO DE HABBO HOTEL https://www.youtube.com/watch?v=ccW-iI8oV24)

 そういう意味でいえば、かつてYahoo!JAPANが運営していた「ジオシティーズ」では各WEBサイト(当時の呼称でいえばホームページ)に通りの名前(ストリート名)と番地が割り振られていて、どこか「ここは電脳空間なんだな」と感じたことも思い出します。

 自分のWEBサイトをみんなが持っていて、お隣の番地の「管理人」さんのところへ引っ越し挨拶さながら挨拶まわりをする……そんな不思議なカルチャーが存在したことを考えれば、どこかWeb3的でもあり、現在のメタバースや仮想空間での体験と通ずるところがありますよね。

2004年ごろのジオシティーズ(WayBackMachineより)

 最先端のメタバースに飛び込んでみたら、「アバターを飾ることの楽しさ」や「自分とインターネット」「昔のインターネット空間」についてあらためて振り返る/考えるきっかけを得た。そんなお話でした。

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