『Weekly Virtual News』(2023年11月13日号)
えのぐ・富士葵の独立に、おめがシスターズは“リアルの姿”へ――VTuber業界の変動は続く
『Meta Quest 2』や『PICO 4』だけでも行けるクリスマスマーケットが示す未来
ソーシャルVR『VRChat』には新たなアクセス経路が生まれた。VRヘッドセット『PICO 4』単体で起動できる、PICO版『VRChat』が新たにリリースされたのである。
『PICO 4』は安価かつ軽量で、現在も愛用者が多い人気のヘッドマウントディスプレイだが、『PICO 4』だが、『VRChat』を遊ぶうえではにはPCとの接続が前提で、これが弱点のひとつだった。これがしかし、今後はPC不要で遊べるようになる。
まだ挙動に不安定なところもあるようだが、おおむねQuest版と使い勝手は変わらない様子だ。『Meta Quest 2』の登場から3年が経ちが数年前のデバイスとなり、『Meta Quest 3』という後継機が出ている現在、安価で手軽に『VRChat』を始めたいならば価格や性能面のバランスに優れた『PICO 4』は良い選択肢となりそうだ。ヘッドセットのスペックの兼ね合いから、PICO版はもQuest版と同様、訪問できるワールドや表示できるアバターには制限がかかるが、エントリーモデルとしては十分だろう。
そんなPICO版・Quest版でも訪問できる豪奢なワールドがひとつ増えた。ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」による『FUTURE 20th SQUARE』である。
サービスリリース20周年記念事業として制作されたこのワールドは、ヨーロッパのクリスマスマーケットをイメージした空間だ。「futureshop」を利用する6社が出店しており、様々なグルメ(の3Dモデル)を鑑賞しつつ、調理体験の一部も体験できる。自分たちで作りながら「おいしそう」と感想を漏らし、マーケットを散策する歩く……そんなECでは創出できない”“体験”を生み出すのが目的、とのことだ。
かつて『Second Life』のパワーユーザーだったという代表の星野氏によれば、記念事業ゆえに、KPIも一切考慮しない施策らしい。「未来のEコマースの可能性を同業者にも知ってほしい」という思いから生まれたマーケットは、出店者もとても好意的なリアクションとともに参画を決めたとのことだ。コンセプトカーのように、業界の未来を示し得る場として、“クリスマスシーズンらしいスナップの自撮り”を撮りながらのぞいてみるとよいだろう。
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