『今日好き。台北編』4話ーー「話すほど友だち感出てくる」女子からの本音に意気消沈

『今日好き。台北編』4話

“友だち感”に対する不安が周囲に伝播 スタジオから「崩れ落ちていく感覚」の声も

 ……なんて考えているうちが、まだ気楽なものだった。明日の作戦会議なぞ、考えている余裕もない。そのまま、ゆあんがひろむを誘い、2ショットで席を外すダブルパンチも重なり、一人残されたしゅうまは放心状態。掛けていたハシゴを外され、成す術がないと無表情になってしまった顔に書いてある。

 顔の前に両手で三角形を作り、そこに顎を乗せると、足を大きく開いてそのまま硬直。テーブルの下に映るNIKEのロゴが、まさかあれほど鮮明に確認できるくらい静止するとは。すると、言葉が出ないまま呆然としているかと思えば、しゅうまの瞳から自然と涙が溢れてきた。

 一言でいえば、ゆあんの“オーバーキル”。しかも2ショットではなく、ほかメンバーに囲まれている環境でのこと。さすがに、しゅうまを放っておけなかったのだろう。この後、わつらふ(吉沢わつらふ)×あみ(大竹愛美)を除き、残された全員でしゅうまの“励まし会”が開かれる。なかでも、たかと(矢口昂歩)はハンカチを取り出し、しゅうまの涙を拾おうとしたり、「大丈夫。最後とかさ、ドキドキさせてあげようよ」と、彼の肩をさすりながら、ゆあんの要望に応えようとポジティブに励ましたり。たかとがなぜ今回の旅でモテないのかが不思議に思えてくるが、“友だち感”でない本物の“友情”を確認できる場面もあった。

 悪い流れはここから。今度は、めいり(永松芽麗)がたかとに対して「話せば話すほどなんか、友だち感も出てきちゃう」と本音を打ち明けると、たかとも「う〜ん」と返す言葉がない様子。さらには、もはやカップル成立を我々が信じて疑わないきせき(林奇跡)×わか(吉田羽花)ですら「大丈夫? 友だち感ない?」と、杞憂な確認をするまでに。スタジオの“恋愛見届け人”を務める中川大輔から「崩れ落ちていく感覚が」、大友花恋からも「正直者が多すぎるな」と、さすがに気遣いが必要なこの状況を俯瞰するコメントが見られた。

 ここまで文字で書き起こすと淡白なやりとりに思えるかもしれないが、その場合は実際に見逃し配信を視聴してみてほしい。あえて砕けた表現を選べば、空気が死んで、死にまくっている……。

 これほどまでに救いどころの少ない『今日好き』を観たことがないといっても、誇張ではないかもしれない。しゅうま×ゆあんから始まった流れが、ほかメンバーに伝播していき、最後にはそれが再びしゅうまを苦しめてしまう。激動の『今日好き』。激動の『台北編』。冒頭に記した言葉に嘘はない。ここから最終日の朝、笑顔で登場できるメンバーが何名いるものだろうか。

 “友だち感”。その何気なくも、口に出してしまったら、なにも成す術がなくなってしまう言葉から始まった『台北編』の悲劇。それでも最後、少しだけ救われることができたのは、井上裕介(NON STYLE)による最高のフォローがあったからだろう。

 しゅうまも、たかとも決して「ダメだったんだっていう感情にならないでほしい」と。友情がベースにあってこその恋愛。友だちという土壌があってこそ、恋の花が咲くもの。そもそも土壌が整っていなければ、そこからの発展はない。追い求めている恋を掴む上で、それぞれの努力や方向性は決して間違っていないと後押しをしてくれた。“今日好きのパパ”は、やはり信頼のパパでしかなかった。

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