さらなる合流で拡大するBrave group 「VTuber・温水洋一」はかなり本気?
「HIMEHINA」運営がBrave groupと経営統合 業界でも類を見ない“連合国”へ
VTuber業界にまたひとつ大きな地殻変動が起きた。バーチャルアーティスト「HIMEHINA」(田中ヒメ・鈴木ヒナ)を運営する株式会社LaRaが、株式会社Brave groupとの経営統合を発表したのである。「RIOT MUSIC」「ぶいすぽっ!」「Palette Project」などを擁する企業グループに、2018年からの古株が加わる形だ。
2022年に「ぶいすぽっ!」運営元の株式会社バーチャルエンターテイメント、「Palette Project」運営元のMateReal株式会社を経営統合したBrave groupは、その後も拡大を続けている。国内新規プロジェクトの『MUGEN LIVE』『HareVare』『Vlash』や、海外プロジェクト『V4Mirai』など、複数の子会社による多角的な事業展開を進めており、そのあり方は“連合国”のようである。にじさんじやホロライブのような“大国”とは、ある意味では対になるような姿だ。
子会社の株式会社MetaLabで進めているメタバース事業についても、新たにXRアプリやCGコンテンツ制作などを手がける株式会社ディーワンとの経営統合を進めており、さらなる強化を図っているようだ。グループ会社の総数は13社にものぼり、バーチャルな業界において有数のグループ体制が構築されつつある。
そんな中、「ぶいすぽっ!」は茨城県河内町・金江津小学校スタジオをまるまる貸し切ったイベント『ぶいすぽっ!文化体育祭』を開催した。本当の学校を用いた、文化祭・体育祭がモチーフのチャレンジングなイベントである。一方このイベントに対し、イベント開催を妨害する内容の脅迫メールが届いたことが明かされた。イベント中止には至らなかったが、警備を強化するなどの対応が発生したようだ。
こうした事件も起きた中、バーチャルエンターテイメントは株式会社viviONの「誹謗中傷対策委員会」との連携を発表した。viviONはかつてBrave groupが運営していた「あおぎり高校」の現運営企業であり、旧運営と連携を組んだ形だ。両社はVTuberに限らず、“あらゆる業界”の誹謗中傷の撲滅を究極目標に掲げ、対策ノウハウの共有・伝達に取り組む。「にじさんじ」と「ホロライブ」も同種の連携体制を敷いており、誹謗中傷対策は業界全体で喫緊の課題として、集中的に取り組まれている様子だ。