視聴者仰天の神業連発ーー目隠しで『ゼルダBotW』や『ときメモ』クリアなど『RTA in Japan Summer 2023』を彩った4種目を紹介

 8月10日から15日にかけて、RTAの祭典である『RTA in Japan Summer 2023』が東京都のnote placeにて開催された。会場でのオフライン(一部オンライン)開催に加え、その模様はTwitchでも配信された。各種目は後日YouTubeの公式チャンネルにも投稿されており、再生リストでは8月24日現在102個のアーカイブ動画が楽しめる。

 なお、イベント名にある「RTA」とは、「リアルタイムアタック」の略。特定のゲームをクリアするまでにかかる時間を競うもので、タイムアタックと違って現実時間を基準にしている。

 本稿では、そんな本祭典で配信された種目の中から、一部のタイトルをピックアップして紹介しよう。

空の裂け目やグーグルカーのシュノーケル、あらゆる情報から国を当てていった『GeoGuessr』

 最初に紹介するのは『GeoGuessr』部門。Googleのサービスであるストリートビュー機能を使い、出てきた画像から正確な場所を当てるという基本プレイ無料のブラウザゲームだ。道路の標識や植物の種類など、画像内のあらゆる被写体をヒントに正解を導き出すため、プレイヤーには地理の豊富な知識が求められる。

GeoGuessr

 走者のDaig_O氏が挑んだのは、世界マップを対象にした「30 Country Streak」というレギュレーション。正しい国を30回連続で当てられるまでの時間を競う種目だ。計測が始まると、最初の画像がオランダであると瞬く間に看破。道路の名前に「weg」が付いているというのがヒントになったようだ。

 左側通行かつ柱にある黒とオレンジの縞模様からタイ、太陽が北にあり、かつ長い草が生えているからアフリカのエスワティニ、八角形の電柱からメキシコ、「リフト」という裂け目が空にあるからセネガルと、さまざまな情報から国を当てていく。中にはストリートビューの撮影に使われている「グーグルカー」にシュノーケルが付いているからケニアと断定したりと、仕様の隙間を突いたような解答法も出てきた。

GeoGuessr

 非常に間違えやすいというアメリカとカナダの違いも、チェッカー柄の標識からカナダと判別。その後も順調に国を識別していき、11分5秒で走り抜けた。また、本作のワールドカップがスウェーデンで開催される予定で、日本からも選手が出場するとのことだ。

GeoGuessr - RTA in Japan Summer 2023

クイズ番組経験者の実力が炸裂! 幅広いジャンルも難なく突破した『パネルクイズ アタック25』

 『パネルクイズ アタック25』は、1975年から2021年まで放送されていた同名のクイズ番組をベースにしたタイトル。実際の番組と同様、応募ハガキの記入から、筆記試験や面接といった予選会、児玉清氏が司会を務める本選までを体験できる。

パネルクイズ アタック25

 走者のasasumi氏いわく、最初の関門になるのは応募。低確率ではあるが、仮に落選した場合はその場でゲームオーバーになるという。主人公が応募ハガキを投函するところから、当選通知が来るまでただ祈ることしかできないが、ここはどうにか切り抜けた。

 続く筆記試験では、歴史からスポーツ、故事成語など、さまざまなジャンルから出題されるテストにあっという間に答えていく。面接でも相手に対して好印象の回答をあらかじめ把握しており、スムーズに突破した。ちなみに、走者であるasasumi氏はかつて「アタック25」を含めたクイズ系の番組に挑戦していた経験があるという。配信中は、実際の予選会の結果通知の手段を始め、実体験に基づいた貴重な話も飛び出した。

パネルクイズ アタック25

 本選では、パネルの一部から映っている対象を当てたり、シンプルな早押しクイズなどをどんどん突破。スペイン語で「富める海岸」を意味する名前の国、夏目漱石が東京大学の文学部で専攻していた分野など、多彩なジャンルから出てくる問題もすらすら解いていく。

パネルクイズ アタック25

 最終的には1から25までのパネルをすべて埋め、終始ほかの出場者を圧倒。最後に待ち受ける旅行獲得クイズも難なくこなし、「ヴェネツィア・フィレンツェ・ローマとパリ 10日間の旅」を手に入れて計測は終了。記録は22分だった。クイズ番組にまつわる経験を持つasasumi氏の力量が存分に発揮された内容で、なにより走者が実際にクイズに答えていくので、RTAというよりはクイズ番組を視聴しているかのような雰囲気もあった。

パネルクイズ アタック25 - RTA in Japan Summer 2023

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