現行機でよみがえった『ポケモンスタジアム金銀』 “ポケスタ”はなぜ人を魅了し続けるのか

 8月8日、「ポケットモンスター」シリーズの最新動向を届ける番組『Pokémon Presents 2023.8.8』が配信された。

 同番組で新たに情報が公開され話題を集めたのが、『ポケモンスタジアム金銀 クリスタルバージョン対応』と『ポケモンカードGB』のNintendo Switch Onlineへの対応について。番組の放送直後から両作は同サービス内での配信が開始となり、20年以上ぶりに現行機での復刻となった。

 「ポケモンスタジアム」シリーズの魅力とは、いったいどのような点にあるのだろうか。同シリーズが支持される理由を考える。

「リアルな表現によるポケモンバトル」を実現した最初のシリーズ作品「ポケモンスタジアム」

ポケモンカードGB / ポケモンスタジアム金銀 [Pokémon Presents 2023.8.8]

 「ポケモンスタジアム」は、「ポケットモンスター」本編に実装されている通信対戦をフィーチャーした同シリーズの派生作品群だ。プレイヤーは、ソフトに同梱されたNINTENDO64専用の周辺機器「64GBパック」を用い、対応する各ナンバリング作品で育てたポケモンたちを同タイトルに転送することで、本編では不可能だったフルポリゴンによるリアルなポケモンバトルを楽しむことができる。

 シリーズタイトルとして3作品が発売されており、上述のコンセプトはその後、『ポケモンコロシアム』や『ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア』、『ポケモンバトルレボリューション』といった派生作品へと継承されていった。いまとなっては「ポケットモンスター」IP全体の目玉要素ともなっているプレイヤー同士の対戦をメインコンテンツにした最初の作品群である。

 今回、Nintendo Switchでプレイが可能となったのは、第3作『ポケモンスタジアム金銀』(※)。任天堂は2022年9月公開の新作情報番組『Nintendo Direct 2022.9.13』のなかで、本作、および第2作『ポケモンスタジアム2』を今後、Nintendo Switch Onlineに対応させる予定だと明かしていた。後者が2023年4月に配信開始となるなかで、シリーズの集大成であり、かつ最高傑作と位置づけられていた本作の対応が待ち望まれていた形だ。約1年越しでようやく訪れたXデーに、当時を知るシリーズファンたちからは歓喜の声があがった。

※Nintendo Switch Onlineでは、仕様上、64GBパックを接続していない扱いであるため、本編で育てたポケモンの転送など、オリジナル版で可能だったいくつかの機能・要素が利用できない。

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