「ハムボ」の代名詞・葛西美空はなぜ人気? ショート動画で光るコミカルな演技で女優業とのギャップを魅せる

「ハムボ」の代名詞・葛西美空はなぜ人気?

 YouTuberのみならず女優や声優としても活動中の葛西美空。今やチャンネル登録者数が66.1万人(2023年8月2日時点)のインフルエンサーとなった彼女のブレイクのきっかけや、視聴者を惹きつける魅力について分析していく。

「ハムボ」人気の火付け役 可愛さと面白さをあわせ持った動画がバズる

再会した幼馴染がハムボになっていた

 ハムボ(ハム声)とは、アニメ『とっとこハム太郎』のハム太郎のような“あざと可愛い”声のことで、数年前にTikTokerやYouTuberの間で流行した。ハムボといえば、最近ではハムボネキこと「キャバ嬢のしおん」や、葛西美空とコラボしたこともある「ちなぷぷ」など多くのクリエイターがいるが、その中でハムボの代名詞のように認知されているのが葛西美空だ。もともとはアイドルグループ『TOKYO5』のメンバー・石田ミクとして活動していたが、2017年に卒業したのちに2020年にTikTok活動を始め、その後の2022年には「葛西美空のYouTubeチャンネル」を開設した。

 TikTok・YouTubeいずれも「再会した幼馴染がハムボになっていた」、「やっと喋ったインコ、ハムボだった」などのハムボをもとにしたネタ動画を多く投稿し注目された。ハムボといえば、ぶりっこ・あざといのようなイメージもあるが、葛西美空の動画はそれを逆手に取って、あえて笑えて愛されるハムボという新しいイメージを生み出した。ハムボのほかにも少年のような声、お母さんのような優しい声、お父さん声、イケメン声など声色を使い分けて「もしもこんな人がいたら……」という個性のあるキャラクターを演じている。

女優らしからぬギャップを見せる、独特な個性

色んな意味で友達になりたい少年みたいな子

 葛西美空は美声もさることながら、キャラクター設定やストーリーを考える企画力、動画映えするコミカルな演じ分けが魅力だ。とくにショート動画では、独特な構成による“なりきりネタ”が、安定した人気を誇っている。長尺動画であるVlogや雑談でも、真面目に紹介するのではなく編集で不思議な世界観を演出したり、視聴者の要望に答えてガチ男装をしたり、動画にはどこかしらで“葛西美空イズム”を感じさせる要素がある。

 YouTube以外の経歴としては細田守監督の映画『竜とそばかすの姫』に声優として出演した経験があるほか、ドラマ『真犯人フラグ』(日本テレビ)や情報番組『ZIP!』(日本テレビ)内で放送中のドラマ『クレッシェンドで進め』に出演するなど女優としても活動の幅を広げている。透き通った綺麗な声を持ち、一方で人を笑顔にするサービス精神が印象的な葛西美空。多彩な武器を手に、今後どんな活躍ををしてくれるのか楽しみだ。

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