求められるのはマルチタスクの“ダンドリ” シリーズ約10年ぶり最新作『ピクミン4』体験版プレイレポート

エネルギーを溜めるため、オタカラを求めて庭を探検

 不時着した宇宙船シェパード号を見つけた後は、ピクミンを生み出せる“オニヨン”を発見。ここから、救難信号を受信するために必要なエネルギーを1500まで溜めることになる。オッチンや増やしたピクミンを率いて“ひだまりの庭”という場所に行けるようにもなった。

“ペレット”という物を運ぶとピクミンを増やせる

 その後の基本的な流れはシンプルで、まずピクミンやオッチンとともに辺りを探検しながら、遭難者の救出やオタカラの回収をこなす。そして日が暮れる前にピクミンたちを拠点に集める、のくり返し。かんたんではあるが、敵と戦っているとピクミンはふつうに倒されるうえ、拠点から離れたまま日没を迎えた個体は全員死んでしまう。

 作中ではシェパード隊長が“ダンドリ”と言っていたが、『ピクミン4』ではその段取りがまさに重要と言える。制限時間のなかで、オタカラ運びや敵との戦闘、遭難者の捜索など、必要な仕事をいかに効率よく、並列して進められるかが問われる。要はマルチタスク能力が試されるわけだ。

今作から登場した氷ピクミン。触れたものを凍らせる力を持つ

 とはいえ、体験版の序盤では物を運ぶ、敵と戦うといった各行動を集中して行えるような構成になっている。それぞれの基本を学び、覚えたら、ひだまりの庭というフィールドで実践するというイメージだろうか。さらに本作には巻き戻し機能も備わっていて、こちらのミスでピクミンをたくさん死なせてしまっても、その場ですぐにやり直せる。「ピクミン」シリーズに初めて触る人も安心の設計だ。

 ひだまりの庭には各地に止水栓があり、そこを通って地下に行ける。自然が豊かな庭とは違い、工場を思わせる機械的なフィールドも用意されていて、ダンジョンのバリエーションにも期待が持てた。加えて遭難者たちは基本的に地下にいるため、ダンジョンをこなすことは彼らの救助にもつながる。シェパードならオッチンのスキル習得、材料工学者のラッセルなら、集めた“シザイ”と装備・アイテムの交換という具合に、隊員たちはそれぞれ特殊なスキルを持っており、プレイヤーの探索の幅も広げてくれる。

火や電気に耐えられる装備も開発できる
オッチンにスキルを覚えさせる画面。運ぶ力は最大で100人分まで伸ばせる

 体験版のクリア時間は3~4時間ほど。ピクミンを使ったマルチタスクを体験するには十分なボリュームだった。なお、エネルギーを1500まで溜めると、その時点で体験版はクリアしたことになる。遊んだデータはしっかり残されているが、ロードし直してもシェパード号がある最初の拠点しか行けない。筆者の場合、その影響で一部の場所の探索を諦めざるをえないことになった。これから本作の体験版を遊ぶという人には、エネルギーが1500にならないようオタカラの収集量を調整しながら、まずは満足行くまで辺りを探検してみるのをオススメしたい。

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