ハプニングも動画にすれば見どころに

ーーバイクに乗りながら語っているツーリング動画は、チャンネルの魅力のひとつだと思います。このような動画は、どのように撮影しているのでしょうか。

平嶋：『GoPro』をヘルメットにつけて、基本的にはその場で思いついたことを喋りながら動画を撮っています。そのあとで、10分前後のサイズに編集しています。移動時間が長かったり、目的地が多かったり、たまたまハプニングにあったりしたときは、2本以上の動画になることもありますね。

ーーツーリングの動画では天候に恵まれないハプニングもよく見られますよね。

平嶋：そうなんですよ（笑）。ちょっとしたハプニングも動画にしています。このあいだは、ツーリングの途中で東北道下りの蓮田サービスエリアに寄ったときに、バイクの駐輪場とEVの充電スポットがの表示がわかりにくくてバイクを止める場所の案内を見つけられなかったことがありました。

　行きは通り過ぎてしまったので帰りに寄る上りのサービスエリアはどうなっているんだろう、とふと疑問に思ったんです。それで、帰りに蓮田サービスエリアに寄ったら、バイクを止める場所の案内がしっかり表示されていて、駐輪場も広かったんです。その検証の様子も動画にしましたね。

父親とのツーリングがバイク好きの原体験

ーーバイクが好きになったきっかけについて教えてください。

平嶋：小学校の高学年から父のバイクの後ろに乗せてもらって、ツーリングに連れて行ってもらっていました。そのころから、いつか父と一緒にツーリングに行くのが夢でしたね。

ーーお父さんとのツーリングがバイク好きになったきっかけなんですね。

平嶋：そうですね。父が運転するバイクのタンデムシートに乗っているだけだとつまらないな……。自分でアクセルをあけたいと思っていたんです。アイドルの仕事を始めてからも、たまに父が仕事先までバイクで送ってくれましたし、バイクはずっと身近な存在でした。

ーーこれまでのバイク遍歴について、教えてください。

平嶋：最初の愛車は、20歳で免許を取ったときに父が中古で買ってくれたホンダの「VTR」という250ccのバイクでした。バイクに乗るためのブーツやプロテクターの費用も父が出してくれたのですが、免許を取得するための費用は、自分で出したんです。心の中では、何で急にバイク関係の費用を出してくれるんだろう。だったら免許代も出してくれればいいのに、と思っていました（笑）。父は、バイクの免許は自分で取りたいと思って取るものだから、もし取れたらサポートしようと決めていたそうです。父には父なりの考えがあったみたいですね。

ーー熱い想いのあるお父さんですね……！　平嶋さんが愛車を初めて買ったときの反応も、印象的でした。

平嶋：この動画は、購入した「V7 Ⅲ　Reacer/10th ANNIVERSARY」をサプライズで父に見せに行ったときの動画です。最初は、「え、え……」としか反応してくれなくて反応が薄いなと思っていたんですけど、あとから父に聞くと、びっくりして何も言えなかったみたいです。「自分でお金を出して買いたいと思えるバイクに、娘が出会えて嬉しかったんだ」と、喜んでくれました。

ーーなぜ、「V7 Ⅲ　Reacer」を購入したのでしょうか？

平嶋：「V7 Ⅲ　Reacer」は、バイク雑誌の企画で出会いました。もともと乗っていたバイクが「VTR250」という中型バイクだったので、750CC前後の大型バイクに乗りたいと思っていたんです。そのことをバイク雑誌の編集部の方に相談したら、大型バイクに試乗するという企画を立ててくれました。でも、最初に「V7 Ⅲ　Reacer」に乗った日は土砂降りの雨で、次の日に大雪予報が出ていたんです。それにもかかわらず走り始めるとすごく楽しくて、この難しい道路状況でも、こんなに気持ちよく走れるんだ！　と感激しました。そのときは、いろいろなタイプのモト・グッツィを乗り比べする企画でしたが、最終的に乗り心地とデザインが気に入って「V7 Ⅲ　Reacer」を選びました。

ーー「V7 Ⅲ　Reacer」のお気に入りポイントを教えてください。

平嶋：「V7 Ⅲ　Reacer」は、一般的なバイクによく見られるチェーン式の駆動方式ではなく、シャフトドライブという駆動方式なので、雨の日のツーリング後にチェーンの掃除がいらないんですよ。メンテナンスフリーなのは楽ですね。あとは、タンクの部分も好きです。クロームメッキタンクが綺麗だったり、そのタンクにもタンクベルトがついていて、リッチな雰囲気なのが、お気に入りのポイントです。         

ーー走りの部分はいかがですか。

平嶋：乗り心地がゆったりとしています。自分が曲がろうと思ってからバイクがついてきてくれる感覚があって、自分をマシンに委ねやすいんです。私の好きな乗り心地ですね。