『今日好き チュンムン編』3話ーー「気になってはないかな」とバッサリ……“ほぼ失恋状態”となってしまった男子は?

『チュンムン編』の未来を左右するグループ分けの結果は? 

 『チュンムン編』2日目は、2組に別れてのグループ行動に。グループ分けの方法はシンプルで、各々が自分の参加したい方の待ち合わせ場所に集合するというもの。気になる相手がどちらを選ぶのか、あるいは相手側が自分の趣味に合わせてくれるのかを想像しながら、全員が心配そうな顔で意中の相手の登場を待つ。

 結果はこちら。“世界にひとつだけの香水作り”には、ましろ(大橋真白)、えいと(菊地瑛仁)、のあ(田仲埜愛)、メガン(夏川メガン)、ひなた(小串日葵)の5名が。“潜水艦に乗って行く神秘的な海中散歩”には、しょうご(芝田祥伍)、さつき(長濱薩生)、るあ(本田るあ)、とあ(山口永愛)の4名が集まった。残念ながら、潜水艦チームは荒天の影響で出航できず、カフェでのフリータイムとなったわけだが……。

 そんなグループ行動の前に触れておかねばならない話題がひとつ。ましろ×ひなたの関係性の“清算”についてだ。この日の早朝、ひなたはましろを2ショットに呼び出すと、その優しさから簡潔に本題から切り出す。

 「(現時点でましろを)気になってはないかな」「うれしかったよ、でも」と、ましろの好意を受け止められないことを示した。ときたま、気まずい沈黙が挟まれながらも、ましろがしてくれたことを振り返るひなた。たった1日、出会って数時間の時間だったが、それでも“あれもこれも”と、ましろとの思い出やプレゼントがたくさん挙がるあたり、ましろが本当に心を尽くしてきたことが痛いくらいによくわかる。だからこそ「せっかくの旅だし、時間を無駄にはしてほしくないから」と、ひなたを選ぶ“負け戦”はしてほしくないのだろう。ましろが望む形ではないにせよ、彼女も優しい心で報いようとしたわけだ。

ましろ、ひなたに“ほぼ失恋” 「なんとなくわかっていました、正直」

 特に気になったのがここから。ひなたとの会話を終えて、一人残されたましろ。「なんとなくわかっていました、正直」と、ぽつりと呟いた一言に『今日好き』の本質が詰まっている気がした。さまざまな言い方ができるが、2泊3日の旅でどれだけ自分を誤魔化して恋に盲目になれるか。相手が自身に好意を向けていないことに、どれだけ気づかずにいるか。また言い換えれば、どれだけ“悟らず”にいられるか。

 もちろん“自分は気になる相手に入っている?”と尋ねるケースが多いが、それでも悪い意味ではなく、自分の本心を誤魔化して、相手のカードをなんとか裏返しにしようとする。『今日好き』という、いわば夢のような時間のなかで、冷静になった瞬間にのしかかってくるプレッシャーの大きさは計り知れない。

 だが、ましろはいま、自らの悟りを口にした。ひなたの言葉を受けて「ちょっと考える。まだ整理がついていないから」と、あくまで混乱中であることを示していたが、そうした悟りに入ってしまったましろがもう一度、我を忘れるくらいに恋をすることができるのか。ここからが踏ん張りどころだ。とはいえ、ひなたは勇気を振り絞って想いを伝えてくれた。そんな彼女の前で落ち込むのは、むしろその心意気に対して失礼である。そう考えて気丈に振る舞おうとしていたましろからは、やはり彼ならではの“人のよさ”を感じられた。

 と思っていたところで、件のグループ分けのメンバーを改めて確認してみてほしい。ましろとひなたが同じグループなのだ。なんとも出鼻をくじかれる展開。すでに元カレと元カノのような雰囲気が出てしまっているが、そうした“出オチ”までを含めてなんともましろらしい展開だった。

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