Activ8とSynamonが経営統合を発表 メタバース・XR領域でさらなる飛躍狙う
本日、バーチャルIPのプロデュース・バーチャルコンテンツ制作事業を展開するActiv8株式会社と、メタバース・XR領域でサービス提供を行うテックカンパニーである株式会社Synamonが5月に経営統合していたことを発表した。
発表のリリースでは、今後Activ8が強みとするIPプロデュース力と、Synamonが強みとするメタバースやXRの開発力・テクノロジーを融合させることで、エンタメ産業にイノベーションを起こすような、時代をリードする体験を世界に届けることを目指すとしている。
2社が経営統合に踏み切ったきっかけは、そもそもActiv8側が同社の持つIP・クリエイターなどのエンタメ資産をより活用するために、技術力を持った企業とのパートナーシップを模索していたことからだ。そんななかで出会ったSynamonとは、高い技術力を有するだけでなく価値観やビジョンの点でも共感を得たとのことで、二社の持つ強みをよりスピード感を持って活かしていくために、経営統合に踏み切った。
今後は「エンタメ企業向けのIPバーチャライズサービス」と「一般企業・自治体向けのプロモーションサービスの加速」の2軸を中心に事業を強化していくという。
前者は『ONE PIECE FILM RED』におけるウタなどの事例などのように、「IPのバーチャル化」に関連するサービスで、2社の技術を組み合わせることで3DCGの表現力を大再現に活用したバーチャルコンテンツを創出していくとのこと。
後者は、ひらたくいえばバーチャルにおけるマーケティングの支援サービス。メタバースやバーチャル空間に進出したい・プロモーションをしたいという企業のニーズに対して、マーケティング支援をおこなっていくようだ。2016年からキズナアイを中心に、さまざまなイベント運営・タイアップ提案をおこなってきたActiv8のノウハウが存分に発揮されるところだろう。
各事業の詳細については、6月28日~30日に東京ビッグサイト東展示場にて開催される『第1回 メタバース総合展 夏』ブースで紹介されるとのことなので、今後の動向にも注目したい。
Activ8株式会社 代表取締役 大坂武史氏コメント
『メタバースエンタテインメント産業をつくる』―これがActiv8のビジョンです。その実現に向け、技術開発基盤の内製化は創業から必要とされるものでした。そんな中、2017年に訪ねた相談相手が、技術とカルチャーへの理解がある武樋さんたちSynamonチームでした。
今年に入り、本格的に経営統合の準備を進める中で、Synamonが持つカルチャー、プロダクト、そしてビジョンへの理解を深め、これまで積み上げてきた歴史に改めてリスペクトを持ちました。こうして今後事業を一緒に進められることを大変喜ばしく思います。
VTuberをはじめとするバーチャルIPとメタバースは不可分かつ相性の良い領域群です。あらゆる革新的な技術がエンタメを起点として大衆に受け入れられてきた歴史から見て、メタバースもバーチャルIPをはじめとするエンタメ周辺から立ち上がるという仮説を持っています。
この経営統合を経て、新生Activ8として日本が誇るIP・アーティスト・クリエイターの皆さまとともに、次世代エンタメ産業の創造の起点となっていきますので、私たちの旅路をぜひ応援、ご支援いただけると嬉しいです。よろしくお願い申し上げます!!
株式会社Synamon 代表取締役 武樋恒氏コメント
ほぼ同時期に創業し、同じXR・メタバース業界内で様々な苦楽をともにしてきたActiv8社、そして大坂さんと手を組み、バーチャル×IPが更に盛り上がってきたこのタイミングで両社の強みを活かす形で一緒になることはとても感慨深く、それ以上に今後の未来に向けてワクワクしております。
Synamon単独ではカバーが難しかったエンタメ領域での活動やIPビジネスのノウハウをうまく取り込んでさらなる価値提供を行うのみならず、元々の強みである開発力や技術力を活かし更に価値を高めることで、今まで実現し得なかった新しい価値領域を開拓できると確信しております。
業界を代表し、そして牽引するような存在になれるよう尽力してまいりますので皆様引き続きよろしくお願いいたします。
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