もこ田めめめが振り返る“2018年からのバーチャルYouTuber事情” 「みんな3Dモデリングを一緒にやろう!」

もこ田めめめが振り返る5年間

3Dの実体を手に入れて

【もこ田めめめx電脳少女シロxばあちゃる】おひろめ生放送

ーー当時のバーチャルYouTuberはLive2Dを利用する方が多かったと思いますがが、めめめさんは界隈のなかでも3Dの体を比較的早い段階で手に入れていた先駆者であったとも思います。初めて3Dの体になったときはいかがでしたか?

もこ田:めめめの3Dの肉体はめめめではなくプロのモデラーさんが作ってくださったものなのですが、みんなが喜んでくれていることが、めめめにとってもすごく嬉しかったです。それから、3Dの体はめめめにとって「みんなに動いている姿を見せる手段」なんです。もともと、「みんなに手を振りたい」と配信で話していたことがあったんですよ。だからその夢が叶えられて、すごく嬉しかった記憶があります。2Dの頃よりも、よりコミュニケーションを取りやすくなりました。

ーー3Dお披露目の配信をした際、思い出に残ってるエピソードはありますか?

もこ田:やはり、憧れの電脳少女シロちゃんとわちゃわちゃできたことですかね!

 ほんと可愛かったです。憧れの存在が目の前にいるという緊張もあったんですが、やっぱり自分にとってはかわいくてかっこいいアイドルなので!

ーー3Dモデリング自体は活動の初期から挑戦されていたと思います。そもそも始めようと思ったきっかけはなんだったんでしょう?

もこ田:最初にとりあえずLive2Dで動く身体を制作して、みんなに動く姿をお見せするところから入ったというお話をしたと思うんですが、やっぱり一番最初見ていたのは電脳少女シロちゃんだったので「あんな風に全身を使って動ける肉体はいいなあ」と思っていて。めめめも次は3Dだ!と思い、作り始めました。

ーーそういえば、めめめさんといえばお部屋の3Dモデリングもすごいですよね。こちらも独学で制作されたんですか?

もこ田:ありがとうございます! はい、独学です。

【 #もこ田バースデープチリサイタル 】誕生日だから歌ったり見て見てしたりします🎉【どっとライブ / もこ田めめめ】

ーー3Dの身体がある今もモデリングを続けているということは、なにか魅力を感じられた部分があったのでしょうか?

もこ田:そうですね。ソフトを触ってみて気付いたことですが、自分は「こういったものを作るのが好きなんだ」ということを改めて感じました。自分の思い描くお部屋や小物を形にできることの楽しさを知ってしまって、それ以降モデリングを続けています。

【3Dモデリング】ちいさきものの住む部屋を作るぞい!【どっとライブ / もこ田めめめ】【.LIVE / Mememe Mokota】

 「何をしているのかわからない」という方からも、どんどん出来上がっていくのを見るのがすごい楽しいと言ってくださる声が多かったのは嬉しかったですね。

ーーお誕生日配信の時に部屋を披露されていましたね。ゼロから作っていたものが、ここまでしっかり部屋としてできあがるんだと驚かされましたよ。リスナーの方々からの反応はいかがでしたか?

もこ田:コメントを見る限りだと、感慨深く受け止めてくれた方も多かったんじゃないかな? そういう風に驚いていただけると、嬉しいですね。めめめはサプライズをするのが好きかもしれません(笑)。

ーーちなみに、今後どんなものの制作に挑戦してみたいですか?

もこ田:ライブステージを作りたいんです。まずモデリングで見た目を作るじゃないですか。でも実際みんなに立ってもらうにはシステムが必要なので、プログラミングを勉強しようと思っています。

ーーでは、Blenderの次はUnityですね。『VRChat』などでも実現できそうですね。

もこ田:そうなんです。昨日家に帰りながらずっとUnityの勉強のページを読んでました(笑)。それと『VRChat』に行きたいという話はめっちゃしています! 『VRChat』からの配信とかがあったら喜んでもらえますかね?

ーーきっと喜んでもらえると思いますよ。いろんなワールドに行って、旅をしながら自由に動いて……のびのびとめめめさんが生きている姿はきっと皆さん見たいんじゃないでしょうか。

もこ田:ねー! こういう声があるのでお願いしますって、マネージャーさんにも言ってみます!(笑)。

「ガリベンガーV」の衝撃

ーー地上波でVTuberが毎週登場する『超人女子戦士ガリベンガーV』が放映され、話題になりました。めめめさんは実際に出演されてみてどのように感じましたか?

もこ田:良い意味で時代が変わりつつあるんだなと思いました。やっぱりバーチャルYouTuberという存在が、最初の頃は人間の皆さんから受け入れられなかったりとかしていたことも、あると思うんです。

 けれどもこうして数年経ってみれば、当たり前の存在になってきてるんじゃないかな。人間界のテレビを深夜に見てみると、CMにバーチャルYouTuberが当然のように出ていたり、アニメのアテレコをしていたりすることが増えてきたなと思います。ほかにも商品の広告だったりとか、コラボキャンペーンとか、人間界の街頭の大きなスクリーンとかにバーチャルYouTuberが登場していても、平然と受け入れてる人が増えてきたなぁ。最初の頃は「あれ何?アニメのキャラかな?」みたいに言っている人もいたと思うんですけど、最近はそれが風景に馴染んできているような気がします。

ーーたしかに、珍しいものを見る感じではなくなりましたね。

もこ田:そうそう。振り返ってみると、シロちゃんをはじめ、以前からずっと走ってきていらっしゃるバーチャルYouTuberの方々が道を作ってきてくれたんだなと、改めて感じますね。それこそ、『超人女子戦士ガリベンガーV』を見て、初めてバーチャルYouTuberという存在を知ったよという方も多かったです。

ーーテレビをパッとつけて「何者!?」という感想を抱く方、そしてそこから存在を知る方もやはりいますよね。

もこ田:そうなんですよ。バーチャルYouTuberの存在も全然知らないしアニメとかも全然見てなかった方でも、偶然『超人女子戦士ガリベンガーV』を見て「そこからファンになったよ」という方が本当に多くて。すごく嬉しいです!

ーー『超人女子戦士ガリベンガーV』を通じて、とくに印象に残ったエピソードはありますか?

もこ田:小峠教官(小峠英二・バイきんぐ)に「バカみたいな名前だな」と言われたことですね(笑)。「もこ田めめめってなんだよ」って、苦笑いされたんですよ(笑)。あの頃のめめめはまだ人間の方とお話することが少なくて、自分の名前について率直な意見をもらったことが初めてだったので、めちゃくちゃ面白かったです。

 あと、にじさんじの本間ひまわりちゃんが番組に出演された際に、小峠教官が「めめめみてぇなしゃべり方だな!」というようなことを言ったらしくて。「めめめのこと、覚えてくれているんだこの人!」って嬉しかったのも印象に残っています(笑)。

TRPGでの活躍

ーーその後、めめめさんは2021年4月にアイドル部を卒業されました。卒業前と卒業後で、活動や心境に変化はありましたか?

もこ田:あまり変わっていないですね。アイドル部所属という以前に、どっとライブの一員という意識がありましたし、アイドル部がなくてもみんなとは確かな絆でつながっているので、めめめ自身に寂しさはなかったです。でも、ファンの方が「アイドル部」というグループがなくなってしまうことでショックを受けていないか、めめめは心配で。その部分は気にしていましたね。

ーーめめめさんはアイドル部を卒業してからも活動の幅をどんどん広げておられましたね。とくに「TRPG」(テーブルトークRPG)ではさまざまなバーチャルYouTuberと交流を持たれるようになったり、時にはキーパー(TRPGの進行を務める役割)を務めたりと、積極的にプレイされていた印象です。TRPGは以前からもプレイしておられたのでしょうか?

もこ田:はい。もともとTRPGが大好きで、プライベートのお友達とも遊んでいました。そのころは身内でしか遊んでいなかったんですが、配信では2021年の冬にプレイしたのが初めてだったと思います。

アイドル部が挑む『狂気山脈 ~邪神の山嶺~』【前編】(PL:もこ田めめめ、ヤマトイオリ、カルロ・ピノ)

ーーTPRGをプレイしていて、印象に残っていることはありますか?

もこ田:一番最初に『狂気山脈』というシナリオをプレイできたことは本当に思い出深いです。この時、作者のまだら牛さんから直接お声かけいただいたんです。今はアニメ映画化にも挑まれていて、まだら牛さんは夢を実現させるための行動力が本当にすごいと思います。

ーーその他にプレイされて印象的だったシナリオはありますか?

もこ田:ディズムさんという方が制作した『カタシロ』というシナリオには衝撃を受けましたね。ちなみに、このときも『狂気山脈』のつながりで、まだら牛さんにキーパーをしていただきました。

アイドル部×TRPG『カタシロ』第三夜 /PL:もこ田めめめ #めめシロ

ーー逆に、キーパー側としてやられた際はいかがでしたか?

もこ田:もともと、プライベートではキーパーとしてもたくさん遊んでいたんです。むしろそっちの方が多かったんじゃないかなってぐらいで。ただ、いざ配信でやるとなると、思った以上に気を回すところが本当に多くて! 普段から配信でキーパーをやっていらっしゃる方々は、きっとすごい時間をかけて準備をされているんだろうな……と実感しました。

ーーバーチャルYouTuberの間でもTRPGが流行ってきていますよね。めめめさんとしてはやはり「もっと流行ってほしい!」という気持ちですか?

もこ田:そうですね、バーチャルYouTuberの方々がTRPGをやるのが増えてきたのは確かだと思います。なんですけれども、それでもやっぱり視聴者側にとっては、ちょっとまだ触れるにはためらってしまうコンテンツだとも思うんですね。プレイ時間が長いということもありますし、そのバーチャルYouTuberが好きなのに、本人は「役」としてTRPGの世界に入っていってしまうから……それで「ちょっと違うな」と感じる方もなかにはいると思うんです。でも、そこの溝が自然と浅くなっていけばいいな。興味のない人でも楽しめるようなコンテンツとして、また別に枝分かれして派生していくような未来がくればいいなと思います。

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