メモリ最大2TBに4台のGPU……圧倒的パワーを誇る『HPZ8 Fury G5』が目を引いた「日本HP新製品発表会」レポート

日本HP新製品発表会レポート

 日本HPが「プロフェッショナルのハイブリッドワークを支援する新製品発表会」を4月18日に都内で開いた。発表されたのは、膨大かつ複雑なデータのワークフローに対応できるように設計されたデスクトップワークステーションと、プロフェッショナルのハイブリッドワークに最適なモバイルワークステーションの新製品。新ワークステーション向けリモート管理デバイスにより、システムの状況を離れた場所からでも安全に管理することができる。

 プレゼンには大橋秀樹氏(パーソナルシステムズ事業本部 クライアントビジネス本部 バリュービジネス部 部長)、柄津佑輔氏(プロダクトマネージャー)、中山智之氏(プロダクトマネージャー)が登壇した。

 大橋氏は従業員が一つのフロアに集まる以前の職場から、従業員がリモートで作業をする分散型へ――製造業、建設業においての設計や開発部門もハイブリッドワーク時代に移行し、ある種それをコロナ禍が後押ししたのではないかと説明する。そのハイブリッドワーク時代において、ワークステーションに求められるのが「ワークステーションのモバイル化」「ワークステーションのデータセンターへの集約」「データセンターへの設置を前提とした機能と性能」の3点である。

大橋秀樹氏

 柄津氏が今回の目玉としてまず紹介したのは、最新のデスクトップワークステーション「HPZ8 Fury G5」。1つのCPUに最大56コアを搭載し、部品の冷却と静音性を保ちながら、高度なワークフローにおいて強力なパフォーマンスを実現する。革新的で省スペースなシングルソケットテクノロジーによって、筐体内のスペースを有効活用することで4つのハイエンドダブルワイドGPUを搭載可能とし、さらに2TBのDDR5メモリのパワーを発揮。これによって、複雑なディープラーニング、バーチャルプロダクション、VFXも速やかに作業することが可能だ。

 中山氏はモバイルワークステーション「HP ZBook G10」の最新ラインアップを紹介。共通しているのが、革新的な性能向上により、モバイルで解析シュミレーション時間を短縮可能な「第13世代Intel®Coreモバイル搭載」、AI/ディープラーニング、VRなどのパフォーマンスを大幅に向上する「最新NVIDIA RTXGPU搭載」、静音性と高いパフォーマンスを両立させる冷却システム「HP Vaporforce Thermals」を搭載していることになる。

 質疑応答では、近年のPC出荷の不調についてワークステーションも同様なのか質問が飛んだ。大橋氏は「全般的に見るとワークステーションの市場も下がっている状況にある」とし、その理由としてコロナ禍でモバイルワークステーション市場は一気に加速したが、それもこの3年間で一巡したタイミングにあると説明。その状況を打破する一つの要素として、第13世代インテル®Core™プロセッサーを推奨した。

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