『バイオハザード RE:4』体験版に感じた“くり返し遊べる楽しさ” 進化したアクションだけじゃない「隠し要素」も

 2023年3月24日に発売される『バイオハザード RE:4』(以下、RE4)に先駆けて、10日から同作の体験版の配信がスタートした始めた。『PS5』や『Xbox Series X|S』など各機種でダウンロードが可能で、遊べる時間や回数に制限はない。本稿では、そんな体験版をプレイした所感を記していきたい。

物語の始まりから集落での戦いまでが楽しめる

 本作の体験版である『BIOHAZARD RE:4 Chainsaw Demo』では、大統領令嬢のアシュリー・グラハムを救出すべくヨーロッパの山村にやってきたレオン・S・ケネディが、失踪した警官を捜しながら集落にたどり着き、そこで村人たちに襲われるところまでを遊べる。30分もあればクリアできるくらいのボリュームで、オリジナル版にもあった序盤の内容とほぼ同じだ。

 大きな流れは変わらないが、中身はいくつか変わっている。たとえば、最初の村人と接触するシーン。原作ではレオンが一軒家に入った先で男性と遭遇し、アシュリーについて聞いたところを攻撃され、その後に家から脱出するという流れだった。

 『RE4』では、1階で村人と遭遇するシーンこそ同じだがここからが違う。返り討ちにした男から手に入れた鍵を使ってレオンは地下へ行き、そこで警官の遺体を発見。戻ろうとすると、さきほど倒したはずの男が襲い掛かってくる。

 地下は黒で塗りつぶしたかのように真っ暗で、『RE4』が表現の進化とともに原作よりもホラー要素を重視しているのを感じる。倒したはずの敵が追ってくるくだりでは、本人の首から触手じみたなにかが露出しており、原作にあった“プラーガ”という寄生虫を思い起こさせた。暗闇にまつわる演出と、プラーガという新たな敵の存在を同時に描いているという点で、ここの流れはとても印象的だった。

 ほかにも、道中に罠として設置されていたはずの爆弾が今回は消えていたり、オリジナル版ではトラバサミにかかって怪我をしていた犬が本作ではすでに死亡していたりと、新旧での違いはそれなりに見られた。ただ、『RE4』でトラバサミにかかって死んでいた犬が原作の犬と同じかどうかは、まだ疑問が残る。というのも、原作では彼を罠から助けておくと、後のボス戦でレオンといっしょに戦ってくれたからだ。

 助けた犬が恩返しに来るというほっこりするような展開を、わざわざ削るというのは個人的に考えにくい。もちろん開発の都合という可能性もなくはないが、今回の体験版では描かれていなかっただけで、別の形であの犬はしっかり関わってくると思いたい。

 道を進んでいった先には、村人たちが住む集落がある。細部まで覚えているわけではないものの、集落に入って右にある牛舎や広場にある火刑台、中に入るとイベントが挟まる家屋など、原作にあった構造や建物は軒並み再現されていた。本作はリメイクではあるものの、全体的な構成はオリジナルをベースに、かつ重視していると言っていいようだ。

ナイフを使ったアクションはより強力に

 歴代のシリーズ作品と比べても、『バイオハザード4』に出てくるナイフは屈指の強さで、これ1本で最後までクリアすることもできた。『RE4』では攻撃力を含め、当時のナイフの強さは健在のように思える。ナイフだけで雑魚敵を倒すのは余裕だし、頭を突いて敵を怯ませて体術で追撃するという原作での鉄板コンボも再現できた。

 さらに今作からの新要素として、相手の攻撃を受ける直前にナイフを構えると“パリィ”が発動し、攻撃を受け流すこともできる。倒れた敵への追撃も可能で、使い勝手だけでいえばオリジナルよりも良い。

 とはいえ、「RE4」のナイフには耐久値が設定されている。攻撃を当てたりトドメの一撃を刺したり、敵の拘束から逃れるために使うとどんどん減っていくので、原作のように無制限に使える便利な武器というわけではない。今回の体験版ではナイフの耐久値の減り具合も確認できたが、掴んできた相手への反撃に使った場合の減りはとくに大きかった。

 一方、突きや斬り払いなどの通常攻撃に使った場合の影響はそこまででもない。銃撃と使い分けて耐久値に気を配りさえすれば、いざというときにナイフが使えないという事態にはならなそうだ。ナイフに耐久値が導入されたことで、手持ちの武器やアイテムの管理が全体的に原作よりも難しくなったのは間違いないが、むしろオリジナル版のナイフが強すぎたので、性能は維持しつつ制限を設けたのは良い采配だと感じた。

こちらは公式の動画より抜粋。壊れたナイフは武器商人との取引で修理できる

関連記事