元YouTuber・ほりえりく、解散後の過去とプロデュース業の展望を語る 「彼女はさんこいちメンバーと同じ天才」

ほりえりく、解散後の過去と今後の展望を語る

アイドル界隈でも、SNSを上手に活用したい

ーー「RAISE」では、2つのアイドルグループをプロデュースされているとのことですが、アイドルのプロデュースに興味があったのでしょうか?

ほりえ:もともと音楽が好きで、音楽に携わるような活動に本腰を入れてやりたいなと思っていました。曲を作ったこともあるのですが、自分で歌ったり、踊ったり、ギターを弾いたりというような少しだけ音楽をしているみたいな状況が6年ほど続いていたんです。そのタイミングで「さんこいち」のマネージャーをしてくれていた人に出会ったのですが、その人が有名なアイドルのプロデューサーをやっていたこともあって「一緒にやりたいね」という話が出ました。ライブやイベントに関してはその方が、僕は自分が得意としているSNS周りを担当し、2軸で頑張っていくことにしたんです。

ーー実際にアイドルのプロデュースをしてみて、感じたことはありますか?

ほりえ:インフルエンサーの場合は、広告収益を企業からもらうことが稼ぎ方なのに対し、アイドルはお客さんが相手の仕事ですから、どうやったらお客さんに喜んでもらうかをより考えないといけないなと感じています。それからインフルエンサーよりも稼働が多くて忙しい分、メンタル管理が大変なんだなと。プロデューサーを始めたばかりの頃は、そこをちゃんとわかってあげられてなかったなと反省しています。

ーーアイドルのプロデュースを通して、実現したいことを教えてください。

ほりえ:いま、女性アイドルって東京だけで900組いるんですね。そこに参入してみて、自分が知らない文化が、まだまだたくさんあるんだなと感じました。だから、一般の人たちにもその文化を広げるためSNSを活用していきたいなと思っています。実際「SNSを頑張ったとしても集客に繋がらないじゃん」という考えも未だにあるのですが、自分が関わることで、そこを変えていけたらいいなとも思いますね。

ーー一般の人たちに広げたいというのは、なぜなのでしょう?

ほりえ:自分が学生だったころと、いまの10代の子たちを比べると、アニメが好きな人、いわゆる“オタク”のイメージが変わってきているなと感じることが多くあります。それと同じ風潮がアイドルにも起きたら、もっと応援しやすい楽しい界隈になるんじゃないかなと思っているんです。

 実はひとさいのファンの方で、それを勝手にやってくれた子がいて。ひとさいは、動画特典会というのがあるのですが、それを投稿したファンの方がバズり、推し本人のフォロワー数を上回っているんですよね。投稿した動画がTikTokで70万いいねされていますし。

ーーそれはすごいですね。

ほりえ:これまではSNSとの連携が少なかった界隈ですが、最近はファンの人たちがお金を払って、トラックを走らせたり、街頭の電光掲示板に広告を出したりするようになっているじゃないですか。アイドルではありませんが、ロックバンドのNovelbrightさんのように、路上ライブしている姿をファンの方がSNSに載せて、話題になったアーティストさんもいますし。そういうのを見て、今後は運営側がPRしていくだけでなく、ファンの方々が勝手にPRしてくれる時代になっていくのではないかと思うんです。

長生きするために大切なことは、特定のジャンルで突出すること

ーー続いてインフルエンサーのプロデュースについてお伺いしたいのですが、ほりえさんがプロデュースされる方の基準があれば教えてください。

ほりえ:自分自身が「さんこいち」として、10代の女子に対するアプローチを得意としていたので、そこの領域で力を発揮しそうな子かつ、まじめに頑張れる子かなと思います。

ーー折田涼夏さんをプロデュースするに至った経緯を教えてください。

ほりえ:現在「Uniiique」の代表をしている大久保から「見てほしい子がいる」と言われたんです。それで北海道まで行って面接したのですが、実際に話してみたときに「いけそうだな」と確信し、YouTubeのプロデュースを引き受けることにしました。

ーー「いけそうだな」と感じたのは、なぜなのでしょう?

ほりえ:もともとプロデュースしていた子が、90万人ぐらいまで伸びたのですが、その子に似ているなと思ったんです。その子や、元メンバーを近くで見ている中で「天才だな」と思うことが多々あったのですが、同じ印象を受けました。そこに加えて、すごくまじめな印象を受けたので、そういう強みをそのままYouTubeに上げていったら、この子は伸びるなと思ったんです。

ーープロデュースすることになった際、ほりえさんに期待されていたことはなんだったのでしょう?

ほりえ:大久保はTikTokに関する知見をもっていたので、僕はYouTubeで女子にアプローチする動画を作ることを期待されていました。実際、もともとTikTokだとフォロワーの男女比が6:4だったのですが、いま、折田のYouTubeのユーザーは9割が女性です。企画で的を絞ったことで、そこまで持っていけたのかなと分析しています。ただ、折田本人はYouTuberになりたいのではなく、タレントとして活躍したいというのが目標なので、タレントとして、いかに長生きさせてあげるかを1番に考えたいなと思っています。

ーー具体的にタレントやインフルエンサーとして長く活躍するために、どのようなことが必要でしょうか?

ほりえ:突出させてあげることが大事かなと思います。全体で戦うのではなく、特定のジャンルや界隈の中で、どういう立ち位置のブランディングでいるかが大切かなと。そうすることで、そこに合った企業や仕事がくるようになるのかなと思います。

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