YouTubeで丁寧“ではない”暮らしが人気 なぜズボラ生活が人を惹きつけるのか

 インターネットやSNSが発達している現代においては、他人の生活を覗くことが容易になり、中には日常生活にあえて手間と時間をかける「丁寧な暮らし」を送る人の情報も発信されるようになった。それはYouTubeでも例外ではなく、魅力的なモーニングルーティンやミニマリストなどの動画は多く投稿され、丁寧な暮らしに幾ばくかの憧れをもつ人は多いのではないだろうか。

 しかし、丁寧な暮らしに真っ向から逆行し、あえて素のままの「丁寧じゃない暮らし」を投稿するチャンネルが、いま人気を集めていることをご存じだろうか?そのYouTubeチャンネルは「丁寧じゃない暮らし。もも子」で、チャンネル登録者数は32.2万人を誇る。

正月早々、仕事ばっかりな現実に絶望したパート主婦。新年とかどうでもいいから堕落する。

 当チャンネルは、ズボラ主婦の「もも子」を筆頭に、旦那と猫(たぬきち)の3者で構成される。このチャンネルがおもしろいのは、世間の理想とは相対することを本音で言っている点だ。

 たとえば、2023年1月6日投稿の「正月早々、仕事ばっかりな現実に絶望したパート主婦。新年とかどうでもいいから堕落する。」という動画では、正直に「元旦から仕事に行きたくない」という愚痴をこぼしながら出勤準備をしたり、手垢のついた炊飯器を動画に映したり、正月から冷凍食品のラーメンで済ませたりと、ズボラ主婦のありのままの生活を動画で届けている。このような「家事や仕事がめんどうくさい」「怠惰な生活を送りたい」という、ふだんズボラ女性が感じているような本音をもも子が代弁してくれることで、視聴者から高い共感を得ている。上記の動画でも、”世間の正しい正月”とはかけ離れた生活を見た視聴者に「私も無理しなくてもいいんだ」という安心感が生まれているようだ。動画のコメント欄を見てみると、ズボラ女性、または丁寧な暮らしがいいとわかっていつつも実践できない方から、人気を集めているように感じた。

 一方で当チャンネルがおもしろいのは、完全に怠惰な生活を送っているわけではなく、視聴者も動画に対して不快に感じないようにバランスが取られている点だ。ズボラでありつつも、部屋はある程度片付いていたり(とても綺麗というわけではないが)、旦那のためにご飯を用意したりと、随所でやるべきことはしっかりやっている。このような行動も相まって、視聴者から高評価を受けているように感じる。

 ダメだとはわかりつつもズボラ生活を送ってしまう女性や、丁寧な暮らしに違和感を覚える方こそ「丁寧じゃない暮らし。もも子」はぴったりのYouTubeチャンネルだ。手軽に視聴できてクスッと笑える動画ばかりなので、気になる方はこの機会にぜひ視聴してみてほしい。

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