『今日好き ダナン編』最終話ーー「付き合う前に辛い気持ちになっちゃった」三角関係は意外な結末に......

『今日好き ダナン編』最終話

りんか、最後に選んだ男子はたつや? それともだいな? 

 先に言ってしまうと『ダナン編』で成立したカップルは、ふた組。序盤から安定して関係性を育んできた、こうき(高橋虹輝)×あん(柳澤杏)。そして、複雑な三角関係に悩みながらも、前々回の『プーケット編』ペアで締めくくった、だいな(松井大奈)×りんか(横山莉華)である。

 なかでも、だいな×りんかがカップル成立に至ったことには、明確な理由があるように思えた。それは、ふたりが結ばれるまでの明確なストーリーラインが引かれていたこと。だいなは“最後のアピールタイム”で、初日と同じくビーチでの鬼ごっこを提案。いまでこそカップルとなり、幸せ謳歌中に彼らには無縁の話だが、例えば倦怠期や別れる直前のカップルが、知り合った、あるいは付き合った当時のことを思い出して、もう一度やり直していこうと考えるのは定石である。

 何が言いたいかというと、今回でいえばりんかがいま一歩の決断をできないようなシリアスなシーンにも通ずるように、過去の楽しかった記憶を蘇らせるというのは、どんな状況であれ有効打になりえるということだ。

 初日にもした鬼ごっこというある種の素材がすでにあることで、その思い出をさらに膨らませられる。ここでの膨らませられるとは具体的に、だいなが鬼ごっこをするフィールドとして、木の枝で砂浜に大きなハートマークを描いたり、そのなかで手を繋いで会話をしたりといったアプローチも深く刺さるわけである。最終日に新たな“0”を作るのではなく、手元にある“1”を5にも10にもしてくれる。だいなのそんな人柄に、りんかは心を動かされたのではないだろうか。

 だからこそ、ライバルであるたつや(南平達矢)の「オレとしてはりんかには幸せになってほしいから」「けど(成立)できなかったらオレは応援するし」といった控えめな発言は、優しくも少々他人任せに聞こえたかもしれない。2日目から勢いが衰え、当人らの意図したところかはわからないまでも、旅の開始当初とは構図が逆転し、だいなは“押す恋”、たつやが“引く恋”で勝負を賭けていたようにも思えた。

 だいなの後に自身のアピールをしたたつや。そんな彼との時間を終えて、涙したりんか。その理由をスタジオメンバーこと、“りんか恋愛委員会”の面々は「たつや、ごめんねの涙」や、たつやの想いに「応えられない」本心を表していると分析していたが、筆者も同感である。ちなみに、“りんか恋愛委員会”の面々とは、中川大輔と大友花恋のふたりを指してのものだ。余談だが、中川の“初代推し”のりんかがカップル成立したことで、彼のナチュラルな人柄が反映されたコメント力に、今後どのように影響をしてくるのかも注目である。

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