そして、HIKKYといえばやはり『バーチャルマーケット』だ。12月3日より、『バーチャルマーケット2022 Winter』が絶賛開催中だ。今回のテーマは「Next Journey」とのことで、会場ワールドにはところどころに「旅」を意識したデザインや設計が見て取れる。現実の都市をモチーフにした企業出展会場「パラリアルワールド」は、パリ、名古屋、札幌の3つが展開され、VRでちょっとした小旅行を体験できるといったところか。

　年々注目を集める一大イベントなだけあり、今回も目を引く施策が見られる。初コラボとなるVRアイドル「えのぐ」は、特設ワールドをオープン。メンバーの衣装やサイン展示に加え、録画されたパフォーマンスをいつでも鑑賞することができる。黎明期から活躍するバーチャルアイドルのパフォーマンスを、24時間どこからでもVRで鑑賞できる機会はなかなかに貴重だ。

　また、初出展となるアコムのブースでは、お笑いコンビの「かまいたち」がファンミーティングを開催。三井住友フィナンシャルグループのブースでは、開発中のAIアバター「AOI」が、AIのみの無人接客を継続して実施することが発表されている。話題の『mocopi』も出展し、モーションアクターチーム「カソウ舞踏団」による『mocopi』の実演が披露されるとのことだ。

　このほかの企業出展ブースや、一般出展ワールドはもちろん、前回から本格始動したVRChatコミュニティとのコラボも多く展開される。VRChatユーザー、VTuber、企業、そしてリアルにいるまだメタバースを知らない人々。全てが集まり、一大イベントを楽しむ土壌は、この一年でちょっとずつ整っている。7年目のVTuber業界と、2年目のメタバースブームが、どう変化していくか引き続き観測していきたいところだ。