大塚明夫似のダンディボイスでファンを魅了 ベルモンド・バンデラスの“仲間想い”な一面
現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一つであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。
メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ1年ほどはエンターテインメントのフィールドでアーティストとして日の目を見る者も増加している。
デビューから順を追うように紹介してきた本連載。元1期生、元2期生、元ゲーマーズ組を経て、現在は元SEEDs組の2期生について執筆している。
3回に分けてデビューしたSEEDs組2期生にあって、最後発となる第3弾メンバーは2018年9月25日にデビューした。今回はそのSEEDs組2期生の第3弾メンバーとしてトリを飾るベルモンド・バンデラスについて書いていこうと思う。
2018年9月25日にTwitterで初ツイート、9月30日にYouTubeで初配信しデビューを果たしたベルモンド・バンデラス。茶色の短髪を逆立てた髪型に分厚い胸板など大柄な体つき、男女ともに一度耳にすれば聴き惚れてしまう太く温かみのある声色など、にじさんじ屈指のダンディなタレントとして強い支持を集めている。
彼の声にまつわるエピソードは枚挙に暇がない。声優の大塚明夫や中田譲治を思わせるような低いトーンの声と、元々養っていたという演技力も相まって、いちど彼が演技をしはじめると一気にドラマや映画のようなワンシーンへと空気が一変してしまうほどだ。
その演技力と声の凄みについては本人も十二分に理解しており、特に声優・大塚明夫が演じるキャラクターは得意中の得意。モノマネを求められる配信で彼が登場すれば、リスナーも同僚らも期待せざるを得ない。もちろんベルモンド本人も大塚明夫が大好きであり、それをフックにした配信をすることもたまにある。
にじさんじ内外で行なわれる声劇企画などへの参加はあまり高くはないものの、「にじさんじのなかで存在感ある演技をするタレントといえば?」という質問であれば、彼の名前を挙げる方は少なくないだろう。
特に健屋花那とともに演じた「刑事もの」のアドリブ劇を見たとある男性声優から、大きな興味と関心を寄せることになった。『黒子のバスケ』火神大我役、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』東方仗助役、『グランブルーファンタジー』グラン役で知られる声優・小野友樹である。
当時VTuberに強い関心を寄せていた小野友樹は、ホロライブやにじさんじのVTuberを見ている中で、たまたま見たベルモンドの演技に「痺れた」とツイート。その後Twitter上でのやりとりを経てコラボ配信し、凸待ち配信に参加したり、誕生日プレゼントをいただくほどに交流を深めている。
現在では小野友樹以外の声優とも交流を深めているベルモンドは、健屋と黛灰らとともに小野友樹と杉田智和と演技したこともあるなど、「演技者」としての強い存在感を示している。今後「演技者」としてどのように活躍するのかも、彼の活動の見どころになるであろう。