“エンタメの都”ラスベガスで感じたJBLと音楽の歴史 『JBL FEST 2022』現地レポート(後編)
世界最大級のオーディオブランドであるJBLが開催した豪華フェス『JBL FEST』。前編となる1日目・2日目に続き、最終日の現地時間9月29日に行われた『JBL FEST』の2022年を締め括るイベントは、ラスベガス市内にあるナイトクラブ「Hakkasan」にて行われた。
ラスベガスは、ダンスミュージック好きの間でよく知られる人気ダンスミュージックフェス「EDC Las Vegas」でもよく知られ、その土地柄からダンスミュージックの聖地のひとつとして有名だ。また「Hakkasan」は、そんなラスベガスを代表するラグジュアリーナイトクラブであり、これまでにも世界で最も稼ぐDJとして知られたCalvin Harrisや日本でも高い人気を誇るSteve Aokiなど数多くの人気DJたちがレジデントDJを務めてきた。
イベントでは、「Hakkasan」でのレジデント経験を持つTiger LillyがまずオープニングDJとして出演。Y2Kリバイバルやテックハウス人気なども含め、最近のアメリカの音楽トレンドをしっかりと落とし込んだDJプレイでイベント開始早々から会場に集まったゲストたちを盛り上げていった。
そして、会場の雰囲気も十分に温まった午前0時、ついにこの日のヘッドライナーを務めるMartin Garrixがステージに降臨。自身の代表曲「Animals」からDJプレイを始めたその瞬間から、フロアに人が一気に押し寄せるほどの盛況ぶりだった。また序盤から今回の『JBL FEST』でも本人が披露し、凄まじいアンセムぶりを見せつけたThe Kid LAROIの「STAY」のリミックスやDaft Punkの「One more time」などをプレイし、フロアを熱狂させたかと思えば、途中からはかつて、EDMシーンを席巻したビッグルーム系EDM曲やAviciiの曲と自身によるクラブヒットをプレイ。2010年代のEDMトレンドを一気に体感できるような、そのDJセットには、"ザ・ラスベガスのナイトライフ"的エンタメ感があり、まさにこの地を舞台にした『JBL FEST 2022』を締め括るにふさわしい内容だった。
常に音楽の感動と興奮をありのままにリスナーに伝えることを使命としてきたJBLは、音楽シーンとは長きにわたり密接で強固な信頼関係を築いてきた。
たとえば、JBLのスタジオモニタースピーカーは1960年代から有名レコード会社のスタジオに採用され、電子楽器用いたロックの流行により、それまで以上に広くフラットな周波数特性と低い歪み率や耐入力の高さと高い能率、広いダイナミックレンジを必要としたレコーディングの現場の要求に答え得るクオリティで音楽制作の現場をサポート。70年代には世界各国の音楽シーンで標準モニター化している。
また1960年代にJBLのスピーカーユニットがフェンダーのギターアンプに採用されて以降、世界中の様々な楽器用アンプ、電子楽器に組み込まれるようになったことで、アーティストの表現の部分でもそれまで以上に大きく関わるようになった。
さらにJBLの拡声用スピーカーは、1970年代に音楽イベントと共に大規模化。本格的なPAシステムとして製造されるようになると、バリエーションの豊富さから小規模なライブハウスから大規模な野外コンサートに至るまで、ありとあらゆる音楽の現場で活躍するようになる。またJBLの高能率なウーファーやドライバー、ホーンなどのコンポーネント・ユニットも世界中のPA業者のオリジナルPAシステムに組み込まれるようになり、コンサートやイベントを陰で支える存在となった。
このようにJBLの歴史を振り返ってみると、その発展の歴史は音楽シーンの発展とともあり、すべてのJBLスピーカーには、「優れたスピーカーとは、その用途に限らず優れたサウンドを提供してくれるものでなくてはならない」というJBLエンジニアたちの信念が貫かれていることがわかる。JBLは今後もそのスタンスに共感する、世界中の音楽好きに音楽の魅力を広く伝えることができる情熱と影響力を持ちあわせた、今回のJBL FESTに出演したグローバルアンバサダーをはじめ、多くのアーティストやレコーディングエンジニアやPAスタッフなど、音楽制作やコンサートの現場に関わる者たちとともに音楽シーンのさらなる発展に貢献していくはずだ。
3日間にわたり繰り広げられた『JBL FEST』では、贅沢かつ貴重な数々の体験をした。その過程では先述のようなアーティストをはじめ、さまざまな音楽の現場からも信頼され、ともに音楽シーンを発展させてきた歴史を持つJBLのオーディオブランドとしての魅力や信念、音楽に対する深い愛情、そして、同社のスピーカーやイヤホン、ヘッドホンなどの音響機器を通じて、我々の音楽体験をより豊かにしていくという企業としてのミッションを強く感じた。
そして、それがごくごく自然にさまざまなアクティビティを通して、伝わってくるのがこのフェスの本質だということもわかった。一般的な音楽ファンだけでなく、今回のフェスに参加したアーティストたちからも信頼を寄せられる、JBLのブランドとしての強みがあることは間違いないだろう。
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