Apple、Googleなどが進める“リモートワーク廃止” 反対に推進するテック企業は?
米テック企業による、リモートワークの縮小の報道が続いている。もちろん、主要IT企業であるGAFA(Google/Amazon/Meta(旧:Facebooka)/Apple)もその例外ではない。
Bloombergの報道によれば、Appleは従業員にたいして9月5日から、週に3回は出社するように求めているという。具体的には火曜日、木曜日、そしてチームによって異なる1日の、対面での勤務を義務付ける予定だ。
Appleは今年5月にも、従業員の週3日のオフィス出勤を義務付ける予定だった。しかし新型コロナウイルスの感染者が急増したため、この予定は延期された。ここ数ヶ月の間、同社の社員は週2日のオフィス出勤を続けており、Appleは社員の完全なオフィスへの復帰を目指している。
なおAppleは、以前からリモートワークにはあまり積極的な姿勢を見せず、恒久的な在宅勤務の施策を打ち出すこともなかった。またCEOのTim Cook氏も2021年に、「この1年間はなにか本質的なものが欠けていた」と語っている。
現在、米国内企業のリモートワークへの姿勢は企業によって大きく異なっている。JETRO(日本貿易振興機構)の調査によれば、Googleは4月4日から、週3日のオフィスへの出社を求め、ツイッターは、3月15日から全世界のオフィスを再開した。ただ、リモートワークを希望する社員は続けることができる。
一方でAirbnbは、より柔軟なリモートワークの方針を推進している。従業員は居住国内であればどこに住んでも給料は変わらず、さらに世界170カ国以上で1箇所あたり年間最大90日間の勤務が可能になる。
リモートワークに積極的な姿勢を見せている企業としては、Pinterestも挙げられる。同社も居住国内であれば、どこからでもリモートワークが可能。さらに遠方から出社する社員が出勤する場合には、交通費を支給するとしている。
日本企業では、リモートワークは引き続き導入が続いているようだ。サイボウズやカルビー、東急リバブルや資生堂などが、テレワークを導入している大手企業としてあげられている。
企業によってもリモートワークに対する姿勢はさまざまではあるが、米企業は特にGAFAといった主要IT企業がリモートワークにあまり積極的でないのが気になった。これがより効率を求めた結果なのか、あるいは大企業ならではの事情があるのかは、気になるところだ。
労働の効率を高め、さらに人手不足を解消するとして、期待が高まっているリモートワーク。今後日本において新型コロナウイルスが収束した後に、リモートワークが定着するのかどうかに注目したい。
(Source)
https://www.macrumors.com/2022/08/15/apple-employees-return-to-office-september-5/
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-15/apple-sets-return-to-office-deadline-of-sept-5-after-delays
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/03/244bb3bcff3fd988.html
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/05/6f539a5f83fd0296.html
https://www.yume-tec.co.jp/column/%E3%81%9D%E3%81%AE%E4%BB%96/3889