『今日好き セブ島編』最終話ーーカップル成立したのは……“最後のアピールタイム”まさかのルール違反?
ルナ&りこ、“最後のアピールタイム”でルール違反の2ショット?
『セブ島編』を一言で表すならば、“一途な恋”だろうか。特に女子陣が最終話で告白した男子は、全員が揃って第1話からそれぞれ気になっていた相手ばかり。誰一人として、心変わりをしないまま想いを貫き通したのである。その想いの強さは、男子から女子への“最後のアピールタイム”でも見られたところ。
第5話の記事にて紹介した通り、ルナはけいた(香月慶太)に強い想いを寄せて、新バージョンだという“質問ごっこ”で自身の想いにケジメをつける。りこ(川西莉子)もまた、本当に旅の開幕時ぶりとなるゆうぞお(今井雄三緒)との2ショットで、最初から気になっていたことだけを潔く伝え切った。本来的には許されない女子側からのアプローチだが、こうしたルール違反さえ乗り越えてしまうところも、一瞬一瞬にドラマ性を感じさせる高校生らしい。
しかしながら先に述べてしまうと、最終話の告白で成立したカップルは1組のみ。こたろう(蓮池虎太郎)×あやね(福間彩音)の“こやあや”カップルである。前述のルナやりこは、彼女たちも予想していただろうが悲しくも失恋する形に。その上で、これから詳細に振り返る2組は、どちらも似たような境遇にありながら、結果的にハッキリと明暗が別れることとなった。一体なぜなのだろうか。
あすか&あやね、一途な女子たちの間で分かれた明暗
まずは、そら(中野蒼空)に告白をしたあすか(清水あす香)の方から。2日目、彼と2人きりでの半日デートをするきっかけ作りになった、“花くじ”での赤い花を握ったあすか。「これからもそらくんのことをもっとたくさん知りたいし、そらくんの隣にいたいし、私もそらくんを笑顔にできるような存在になりたいです。大好きです、付き合ってください」。彼女の一途さが伝わる、真摯な告白だった。だが、結果はカップル不成立。あくまで所感だが、第5話での糸電話でのアプローチ然り、あすか側はやるべきことを120%で達成していたと思う。努力不足なところは見当たらないだろう。
対して、あやねがこたろうに届けた告白は、その言葉の長さから強い想いが読者各位にも響いてくるはず。以下に引用したい。
「2日目のお昼にこた(こたろう)に悲しいことが起きて、こたが涙を流しているときは、私も同じくらい悲しくなったし、私の変顔で笑ってくれたときは、私も同じくらい笑顔になれて、3日間、いろんなことがあったけど、楽しいときも悲しいときも私はこたと一緒にいたいなって思いました」
「この2泊3日の旅で、ウィッシュリボンにふたつの願いを書いたんだけど。ひとつめは、“こたと両思いになれますように”、ふたつめは“こたの彼女になれますように”って書いた」
「実は、叶えたい願いがもう一個だけあって。それが……“こたと幸せになれますように”っていう願いです。この願いが叶いますように。好きです、付き合ってください!」
その言葉を受けて、あやねの手をそっと握ったこたろう。「オレも見てほしいものがあります」と白い貝殻を渡すと、そこには「これからも一緒に思い出作ろうね。大好き」のメッセージが。あやねがこの2泊3日を通してようやく、ようやく引き出した“大好き”の3文字がそこにあった。最後の最後に、大どんでん返しである。「これからもいっぱい笑っていこうな」とあやねにそっと投げかけたこたろう。いま自分のいる場所が探していたものと違っていても、それはきっと間違いじゃない。きっと答えはひとつじゃないのだ。