ハマ・オカモト × ゲーム実況者・shu3対談 ジャンルの異なる2人が考える「良いもの」とは?

ハマ・オカモト × shu3対談(後編)

 「ジャック・オ・蘭たん」「hacchi」「すぎる」ら4人とのゲーム実況グループ「ナポリの男たち」としても活動中の、極度のやりこみプレイを冷静な実況で魅せるゲーム実況プレイヤー・shu3。ニコニコ動画からYouTubeへ活動の拠点を移して行われた企画「すべてを越えた超やりこみBotW」においては、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(以下ブレワイ)』の狂気的なやりこみ実況を行い、各方面で話題に。

 このシリーズに大きな感銘を受けたミュージシャンがOKAMOTO'Sのベーシスト、ハマ・オカモトだ。

 ゲーム好きを公言するハマ氏はshu3のブレワイやりこみについて各方面で驚嘆を伝えていた。そこで編集部はshu3xハマ・オカモトの対談を企画。実況者とミュージシャンがゲームについて語り合う、異色の対談となった。対談後編ではお互いの「ものづくり」への思いを伺った。

ゼルダの歴史とその面白さを他人に伝えたい

――shu3さんが「ゲームの楽しさを人に伝えたい」と思ったキッカケはありますか。

ハマ:たしかに、ゲームクリエイターではないですもんね。shu3は。

shu3:人に伝えたいと思ったキッカケは……そうですね、仕事で研究やその成果をプレゼンする機会が多かったんです。

ハマ:なるほど、それが「超検証」に繋がるんですね!

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shu3:そうですね(笑)。なんでも調べていくと、気付きや発見があって、それを人に伝えたくなっちゃうんです。ゼルダの『ブレワイ』に関しても、ある人から「ゼルダって全部ストーリーが繋がっているんだよ」と聞いて、少し調べてみたらその歴史を説明したものすごい分厚い本が出ていて、こんなにまとまった公式の資料があるんだと衝撃を受けまして。そういうのが大好きなので、もう涎を垂らしながら読んだんですけど(笑)読んでいくうちに、「これをもっと多くの人に伝えたいな」と思って。ごくごく、単純な動機です。

――この10年で「ゲーム配信」「ゲーム実況」のようなコンテンツが広がって、今までゲームに触れてこなかった人々もゲームを知るようになったかと思うのですが、ゲーム実況者として、「時代が変わったな」と感じることはありますか?

shu3:これはあくまで自分の視点からという話ではありますけども。かつて僕はニコニコ動画で実況をしていたんですが、あの時代っていうのはもう、「血で血を洗う」とまではいかないですけど、みんなランキングに入るために血眼で。ほかの実況者をライバルみたいに捉えて切磋琢磨する環境だったんですよね、自分的には。

 それがYouTubeに移って、いまは数字を奪い合うというよりは分け合うような感じで、みんな仲良しですよね。ニコニコの時は大きなビルがあって、そこにみんな入って競いあってた感じだったんですけど、いまはみんなが個人商店を持っているようなイメージです。その環境がとても心地良いですね。より自分の作るモノにフォーカスできる時代になったと思います。

ハマ:ニコニコ動画時代に修行というか、ある程度の地肩を固めていったんですね。

shu3:黎明期には面白い人がいっぱいいたんです。動画も尖ってたし、そういう人への憧れみたいなものは今でも持ち続けています。

ハマ:レジェンドがいっぱいいましたよね、いまとなっては。YouTuberの先駆けみたいな人もたくさんいたし。

shu3:そうですね。ゲーム実況って、最初は「本当にゲーム好きなんだなぁ」っていう兄ちゃんたちばっかりだった気がします。そういう人たちがいまでも活躍している姿をみると自分にとっても救いになりますし、「自分もまだまだやっていけるな」って勇気をもらいます。

ハマ:動画を見てすごく思ってましたもん、「shu3、ゲームが大好きなんだろうな」って。動画に付くコメントとか見ても勝手に嬉しくなりますよ。「おんなじことを思ってる人がこんなに大勢いるんだな」と。

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